オンナのウラガワ ~名器大作戦~
第264回 いい大人なのに未経験のウラガワ(3)
◆もくじ◆
・いい大人なのに未経験のウラガワ(3)
・最近の志麻子さん
配信イベント【志麻子の部屋】シンガポール特別編 11/14(土)開催
【配信版】月刊オメ★コボシ 11/8(日)開催
TV「有吉反省会」にヒョウ姿でひきつづき出演中
「岩井志麻子のおんな欲」連載中
カドカワ・ミニッツブック版「オンナのウラガワ」配信中
MXTV「5時に夢中!」レギュラー出演中
・著者プロフィール
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大人になってもまだまだある、未経験や未知の世界。
今号は何人かのエピソードをお届け。
あるテレビ局の名物プロデューサーの男性は、子どもの頃から悪ガキだった。青森の恐山に行ったとき彼は……。
新型コロナによって、岩井さんが経験したさまざまな「初めてのこと」。テレビの出演方法の変化、自粛期間中のVRデビュー……。
前号&前々号の、刈間夫人に服をおねだりしてきた女性たちのその後は……。
バックナンバーはこちらから↓
http://ch.nicovideo.jp/iwaishimako/blomaga
2014年11月~18年12月のバックナンバーは、「月別アーカイブ」の欄からご覧ください。
2019年1月「去年に縁があったあれこれのウラガワ」
2月「台湾で初めて会った人たちのウラガワ」
3月「胸に引っかかる人を思う春のウラガワ」
4月「こういう人いるよねという出会いのウラガワ」
5月「働くということについて考えたウラガワ」
6月「私なりのプロファイリングをしてみたウラガワ」
7月「芸事業界の人たちの願いごとのウラガワ」
8月「怖さひかえめな怖い話のウラガワ」
9月「まだ挽回できるかどうか気になるウラガワ」
10月「なぜか惹かれる未解決事件のウラガワ」
11月「今頃になってわかってきた出来事のウラガワ」
12月「とりあえず終えたかな、というウラガワ」
2020年1月「愛しい南国の怖い話のウラガワ」
2月「ひきつづき東南アジアの怖い話のウラガワ」
3月「どこか心残りの別れのウラガワ」
4月「未経験な世の中のあれこれのウラガワ」
5月「「あの人実は」「あの人やっぱり」のウラガワ」
6月「アマビエ的なものや人のウラガワ」
7月「怖い話をエンタメとして楽しみたいウラガワ」
8月「どこか楽しめる怖い話のウラガワ」
9月「エンタメとして味わいたい人の怖さのウラガワ」
※2014年10月以前のバックナンバーをご購入希望の方は、本メルマガ下部記載の担当者までお知らせください。リストは下記です。
2013年7月~12月 名器手術のウラガワ/エロ界の“あきらめの悪さ”のウラガワ/エロとホラーと風俗嬢のウラガワ/風俗店のパーティーで聞いたウラガワ/エロ話のつもりが怖い話なウラガワ/風俗店の決起集会のウラガワ
2014年1月~10月 ベトナムはホーチミンでのウラガワ/ベトナムの愛人のウラガワ/永遠のつかの間のウラガワ ~韓国の夫、ベトナムの愛人~/浮気夫を追いかけて行ったソウルでのウラガワ/韓国の絶倫男とのウラガワ/ソウルの新愛人のウラガワ/風俗嬢の順位競争のウラガワ/夏本番! 怪談エピソードの数々のウラガワ/「大人の夏休みの日記」なウラガワ/その道のプロな男たちのウラガワ
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秋のさなかにある十月。子どもの頃からなんとなく、大人の季節だなぁと感じていた。そうして自分は今まさに、そんな季節の真ん中にいる。
けれど大人になっても、未知の世界はたくさんある。しかも、すごい挑戦精神や準備が必要なことではなく、今できることだったり、明日にはやれることだったりする。それをテーマにしてきた今月のラストには、何人かにまとめて登場していただく。
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中川局長は、あるテレビ局の名物プロデューサーだ。とにかく見た目も中身も豪快、ド
ラえもんのジャイアンみたいな御仁だ。当然、子どもの頃から悪ガキだった。
さて、青森県にはご存じ、畏怖すべき霊山、霊峰がある。そこで死者と対話させてくれるイタコと呼ばれる女性達は、後継者不足もいわれつつ、今も崇められている存在だ。
そういえば私はまだ、青森県にも行ったことがない。当然、イタコにも会ってない。
考えてみれば、こういう未経験っていうのも、けっこうある。興味がない、やりたくない、忌避している、のではなく。いつかやりたい、いずれやってみたい、と後々の楽しみにとってあるのだ。
それに今の私は、呼び出してもらってでも話をしたい死者がいない。今は亡き祖父母はなつかしいが、お互いに思い残すことはない。そう、未経験というのは後の楽しみでもあるし、まだその時期ではない、という一種の戒め、恐れでもある。
で、中川局長だ。中学の修学旅行で恐山に行ったとき、悪ガキどもと賽の河原を模した場所で、積んである石塔をふざけて崩し、倒してしまったという。
なんという罰当たり。なんという恐れ知らず。本物のあの世にある賽の河原では、親より早く死んだ子どもが親を思って石を積む。この世の恐山の賽の河原では、親が先に死んだ子どもを思って石を積む。
それを遊びで倒すとは、私も地獄の鬼に代わって悪ガキどもをぶん投げてやりたいわ。
はい、悪ガキどもはきっちり、バチが当たった。みんなあり得ない状況で事故に遭ったり、原因不明の病気になったりしたのだ。
ところが当時から悪運も強かったのか、中川局長だけがなんともない。それでも話を聞いたお祖母ちゃんが激怒し、心配し、
「お祖母ちゃんが恐山まで行って、誠心誠意、謝罪してくる。お前も謝りの手紙を書け。その手紙をお供えしてくる」
と、孫をぶっ飛ばした。中川局長は渋々、手紙を書いた。それを携えてお祖母ちゃんはわざわざ東京から青森県まで出向いた……のだが。
恐山に着いてお祖母ちゃんは孫の手紙を開き、目玉が飛び出した。
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