岩井志麻子「オンナのウラガワ ~名器大作戦~」

第185回 嘘と本当のあわいの怖い話のウラガワ(2)

2018/08/26 23:55 投稿

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オンナのウラガワ ~名器大作戦~
第185回 嘘と本当のあわいの怖い話のウラガワ(2)


◆もくじ◆

・嘘と本当のあわいの怖い話のウラガワ(2)

・最近の志麻子さん 
 映画『銀魂2』のスピンオフドラマに出演
 角川ホラー文庫より『現代百物語 終焉』発売

 河崎実監督映画に出演予定
 TV「有吉反省会」にヒョウ姿でひきつづき出演中
 「岩井志麻子のおんな欲」連載中
 カドカワ・ミニッツブック版「オンナのウラガワ」配信中
 MXTV「5時に夢中!」レギュラー出演中

・著者プロフィール

===

夏、普段は怖い話に興味がない人も、そういった話題に思いを馳せる時もあるのでは。
怪談の魅力は色々あるけれど、嘘だか本当だかわからない、説明のつかなさに「怖さ」があるエピソードも。
今号は芸能界の周辺の男性たちの怖い話。
舞踏会の貴公子と呼ばれた「鹿山王子」、永遠の弟がキャッチフレーズの地下アイドル「にゃん太」(ともに仮名)、岩井さんはどちらにも会ったことがあるのだが……。


バックナンバーはこちらから↓
http://ch.nicovideo.jp/iwaishimako/blomaga

2014年11月~16年12月のバックナンバーは、「月別アーカイブ」の欄からご覧ください。
2017年1月「自分を重ねてしまう若者たちのウラガワ
2月「冬に聞いた奇妙な怪談のウラガワ
3月「春のさなかに聞いた怖い話のウラガワ
4月「木の芽時な人達のウラガワ
5月「五月だけどさわやかになれない人たちのウラガワ
6月「面識なしでも喜怒哀楽を喚起する人々のウラガワ
7月「ほんのり怖い人達のウラガワ
8月「真夏なのに秋の予感な有名人たちのウラガワ
9月「私が見たテレビの中の人のウラガワ
10月「大人だけど枯れるには早い人たちのウラガワ
11月「年下韓国人夫とのアジア旅のウラガワ
12月「捨ててもいいじゃないかのウラガワ
2018年1月「命や生きることについて考えたウラガワ
2月「人はなかなか変わらないのウラガワ
3月「きれいに卒業できない女たちのウラガワ
4月「新たな出会いの不気味なウラガワ
5月「良い季節でも人は病むウラガワ
6月「『有名な男の女』だった二人のウラガワ
7月「怪談の季節! ゾッとする実話なウラガワ


※2014年10月以前のバックナンバーをご購入希望の方は、本メルマガ下部記載の担当者までお知らせください。リストは下記です。

2013年7月~12月 名器手術のウラガワ/エロ界の“あきらめの悪さ”のウラガワ/エロとホラーと風俗嬢のウラガワ/風俗店のパーティーで聞いたウラガワ/エロ話のつもりが怖い話なウラガワ/風俗店の決起集会のウラガワ
2014年1月~10月 ベトナムはホーチミンでのウラガワ/ベトナムの愛人のウラガワ/永遠のつかの間のウラガワ ~韓国の夫、ベトナムの愛人~/浮気夫を追いかけて行ったソウルでのウラガワ/韓国の絶倫男とのウラガワ​/ソウルの新愛人のウラガワ​/風俗嬢の順位競争のウラガワ​/夏本番! 怪談エピソードの数々のウラガワ​/「大人の夏休みの日記」なウラガワ​/その道のプロな男たちのウラガワ​

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 夏といえば怪談。お盆がある八月は、そういうオカルト趣味や怖い話に興味のない人も、死後の世界やあの世からの使者といったものにふと思いを馳せるときもあるだろう。

 怪談、奇談の魅力はいろいろあるが、嘘だか本当だかわからない、嘘ではないけど本当でもない、といったあいまいさ、説明のつかなさ、そのあたりにもあるのではないか。というのを今月のテーマにしてみたい。登場人物はみな仮名、背景にも若干の変更ありで。

                    ※

 舞踏会の貴公子と呼ばれた、通称・鹿山王子。永遠の弟をキャッチフレーズにしていた地下アイドル、芸名・にゃん太。
 鹿山王子はダンス、舞踊をやる人達には多少は知られ、にゃん太は地下アイドルに詳しい人達にはわかるみたいだ。

 いずれにせよ、どちらもあまり一般的には知られてない。この二人は互いに存在を知らず面識もないと思うが、私はどちらとも会ったことがある。

 ともに同性愛者で、ともに男性への性的暴行で逮捕歴がある。どちらも全国ニュースとして報道はされなかったが、ネットニュースではちょっと話題になった。
 事件そのものもさることながら、二人は見た目もインパクトがありすぎた。

 鹿山王子はクラシックバレエの王子役みたいな、ひらひらブラウスにぴたぴたパンツ。にゃん太は、とある人気の猫のキャラクターの着ぐるみ姿。

 鹿山王子とは、とあるパーティーで出会い、にゃん太は私のイベントに来てくれた。
 二人とも美少年にしか興味がないので、彼らの嗜好から大きく外れ、圏外をも飛び越えた私にはどちらも優しく接してくれ、失礼さも乱暴さもカケラもなかった。
 どちらも物静かで礼儀正しく、なかなかのイケメンだった。異様な風体でなければ。
 

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