スタートアップの聖地としても有名なサンフランシスコではこれまでも数多くの有名なイノベーションが生まれ、また日々新しいサービスやプロダクトが誕生しています。また多くのサンフランシスコ・シリコンバレー発のスタートアップ企業が日本へも進出し始めています。例えば最近ではスマートフォンアプリでハイヤーを配車できるUber、宿泊者向けP2Pオンラインプラットフォームを提供するAirbnb、そして先月、日本語バージョンをリリースしたばかりのレビューサイトであるYelpなどが挙げられます。
このようにシリコンバレー発のスタートアップはよく目や耳にする機会が多いですが、反対に今回紹介するスタートアップは日本発で海外展開しているスタートアップです。
ビートラックス(本社: サンフランシスコ)が毎年主催しているスタートアップイベント、JapanNightは「日本発でオリジナリティの高いプロダクトをもっと世界へ発信したい! 」という想いから始まりました。そこで今回は、過去のJapanNightにも出場し、日本発のオリジナル性高いプロダクト/サービスで海外展開を広げている5つのスタートアップを紹介していきます。
第1回 JapanNight 出場: gengo
世界の9000人以上が翻訳する人力翻訳クラウドソーシングgengo。第1回JapanNight出場後、アメリカの有名ファンド500Startupsから資金調達に成功し、その後も1年間で計500万ドルの資金調達に成功しています。500 StartupsのDave MacClureなどの有名投資家から投資を受けてから、さらにサービスを世界に拡大させ、今では世界中に散らばる9000人以上の翻訳家のネットワークを駆使し、34の国と地域に渡り展開しています。今現在も1秒間に約4語が世界中で翻訳され続けています。
第2回 JapanNight 出場: Chatwork
「ビジネスコミュニケーションに新しい価値を提供する」クラウド会議室サービス、ChatWork。チャット、ビデオ会議、タスク管理機能が優れており、社内のコミュニケーションを円滑にします。第3回JapanNightの決勝に出場後、2012年9月から社長自らシリコンバレーにオフィスを開設し、世界展開の取り組みを開始しました。現在では、ChatWork利用企業数を4万6千社以上(今年6月時点)に増やし、ルクセンブルク、シリコンバレーを中心に世界展開をさらに加速させています。ChatWorkがシリコンバレーで頑張る理由について詳しくはこちらの記事をご覧下さい。
第5回 JapanNight 出場: WHILL
健常者もカッコいいと思える車いすを作ろう‐そんな想いから数人のエンジニアで設立されたWHILL株式会社。第5回JapanNightのファイナルに出場し、伊藤忠テクノロジーベンチャーズ・500 Startupsなどから、日米から合計165万米ドルの資金調達を成功しました。現在は、ハードウェアは完全に完成し、ソフトウェア、iPhoneアプリの完成を残すのみとなっています。最近ではKickstarterでも資金を調達し、ついに今年末から世界規模で販売が開始され、今後の海外展開がますます期待できます。
第6回 JapanNight 出場: Ring
指輪型ウェアラブルを開発するRingは前回のJapanNightにて初めて一般にプロダクトを公開し、観客や審査員の目を引きました。東京予選では1位通過を果たし、数多くのメディアの注目の的に。サンフランシスコ決勝戦で準優勝した後、米国に法人を設立し、88万ドル以上の資金調達に成功しました。その後、独自に開発をすすめ、今年3月の『Wearable Tech Expo in Tokyo 2014』では、日本初となる『Ring』をピッチ。アメリカでも同様に、『SXSW Trade Show 2014』で『Ring』デモを公開し、世界を前にして発売間近の状態であります。
第6回 JapanNight 出場: Fukushima Wheel
名の通り、福島発のスタートアップ。東日本大震災をきっかけに生まれたプロダクトで、自転車を楽しく乗りながら、バックグラウンドで特に意識する事なく放射線濃度を含む環境データを収集できたらなという創立者の思いから生まれました。JapanNightでは見事3位に輝き、復興庁の支援も受け『SXSW』にも2年連続で出展。また海外のディスカバリーチャンネルなど様々なメディアにも取り上げられ、今も着々と海外展開の話が進められています。よりFukushima Wheelについて知りたい方はこちらの記事をご覧下さい。プロダクトが生まれた経緯やこれからの思いを創業者自ら語っていただきました。
日本発でオリジナリティの高いプロダクトをもっと世界へ発信したい! そんな想いから始まったJapanNightも今回で既に7回目。今までに6年連続開催され、合計72の企業が参加したJapanNightは書類選考を通過した15のスタートアップが英語でプレゼンをし、ファイナリスト6チームがサンフランシスコで開催される決勝戦へと望むピッチイベントです。サンフランシスコ決勝戦では、地元オーディエンスへ自社サービスを強力アピールするビックな機会となります。今まで数多くの日本発のスタートアップが全力で自信のプロダクトやサービスを発信し、「海外進出の足がかり」を掴んできました。次回のJapanNightは9月27日 (東京予選), 11月5日 (サンフランシスコ決勝)です。詳細は以下をご覧下さい。
第7回 JapanNight開催決定!出場チーム募集中!
日本のスタートアップ15チームがが海外進出を目指し、しのぎを削る第7回JapanNightの東京予選が下記の日程で開催されることになりました。当日は豪華ゲストも参加予定。応募はこちらから。イベントの詳細は公式サイトをご参照ください。
【第7回 SF JapanNight開催情報】
東京予選: 9月27日(土) 13時〜
場所: グラントウキョウノースタワー18階: GoogleMap
応募締切:8月10日(日)
応募フォーム:http://sfjapannight.com#apply
公式サイト: http://sfjapannight.com
問い合わせ: japannight@btrax.com
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