スマートフォンとタブレット、PCの出荷台数を比較すると、その伸び率の差が顕著に見てとれる。すでにスマートフォンはPCの3倍となっており、その差はこれからさらに開いてゆく。また2015年内にはタブレットも出荷台数ベースでPCを逆転する。ビジネスのモバイルシフトがいかに緊急課題となっているかが一目で理解できるだろう。
この図はスマートフォンと多機能電話の出荷台数の比率をあらわしたものだ。2014年末までに、携帯電話におけるスマートフォンの割合は69%となり、多機能電話の市場は減衰していく。参考まで、スマートフォンが多機能電話を超えたのは2013年2Qだが、それ以降、多機能電話は年間20%の割合で出荷が減少すると予想されている。
先進国のスマートフォン市場は成熟に向かっている。そのため2014年のスマートフォン市場を牽引するのは中国となり、同年における出荷台数の35%は中国向けになると推定されている。ただし中国の消費も急速に成熟すると予想されており、インドやインドネシアなどの新興国がその後の市場牽引役となるだろう。
スマートフォン本体の価格は、出荷対象が新興国にシフトするにつれて急速に低下し、2014年の平均単価は25000円(1ドル100円と想定、以下同)となると予想されている。また下図はOS別の平均単価の推移を比較したものだ。
スマーシフォン市場が成熟するに従って製品のコモディティ化が進み、価格競争が激化してゆく。新しい機能が付加されるようも既存能力の改善に技術の力点がシフトし、Windows-PCのように規格化された低価格製品が主流になるだろう。成熟化に従い、中国やインドの国内メーカーであるLenovo, Xiaomi, Micromaxのようなメーカーが勢いが増してくると考えられている。
by 斉藤 徹
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