8月1日のエンタープライズソーシャルフェス。気がつけば、もうあと1週間ちょっとというところまで差し迫っています。参加してくださる方々のブレークスルーになるような、熱いフェスティバルになるよう、準備を入念に行いたいとと思いつつ。

 

さて、フェスのスピーカー前田さんからのバトンを受け取りました。

 

KAIZENからイノベーションへ

 

もともと、私たち日本人は農耕民族であり、ムラで協力して、物事を成し遂げる力を持っています。その力は、モノづくり大国ニッポンとも言われ、世界からその強さを認められ、今の日本があります。

 

そして、今。予測不能な環境変化に向き合い、柔軟に、かつスピーディに対応する力が、生き残るために必要と言われています。環境変化に対応するために、今はどこの企業もこぞって、「変革」「チャレンジ」を掲げています。上場企業の中期計画をみてください。どこかしら、必ずキーワードとして入っているでしょう。

しかし、私たち日本人は、一つのことをコツコツとやり遂げ、改善を続ける力はあっても、ドラスティックにモノゴトを変える、そんな力が弱いとも言われています。

米作りに勤しみ、雪が降る季節はじっと耐え忍ぶ、そんな祖先を持つからかもしれません。

 

これまで日本企業は、コツコツと改善を積み重ねて来ました。「KAIZEN」は、いつしか世界の共通言語となり、日本の強さの象徴になりました。

しかし、今求められているのは、「KAIZEN」ではなく、「イノベーション」なのです。

 

イノベーションと言って思いつく事例は多々あります。

しかし、そんなに簡単にイノベーションなんて起こせるのでしょうか。

 

日本人がイノベーションを起こすためには、顧客の声に忠実であることが必要です。

市場に残り続けるために、他社より少しでもよい製品・サービス、「すごい」モノづくりにうちこむあまり、過剰な機能を詰め込みすぎて、ガラパゴス化したメイドインジャパン製品たち。

 

こういったことがなぜ起きたのか。

顧客の本当の声が届かなかったのかもしれません。

 

前置きが長くなりましたが、こういったことを解消できるのが、エンタープライズソーシャルだと考えています。

 

エンタープライズソーシャルが持つ力

 

私たちは、社員であるとともに、エンドユーザーでもあります。

製品・サービスを、エンドユーザー視点で捉え、本質的な価値を捕まえることができるはずです。

売れなければ、「企画のせい」、「営業のせい」、「広告のせい」、ではなく、社員全員が何かしら関与し、スピーディにPDCAを回すことが必要なのではないでしょうか。

  • エンドユーザーとしての声のフィードバック
  • 気づきや発見の共有
  • 顧客の声や動き、競合の動きの共有

など、一人の担当の二つの目、二つの耳だけでなく、3000人の企業なら、6000個の目と耳を使う。

 

そうやって、社員同士が様々な意見を出し合い、時には信念同士がぶつかり合い、そこから顧客志向のイノベーションが生まれると、私は信じています。

 

取り組みを続ける中で、自発的で行動力が高く、熱い社員が仲間を見つけることで、強くなり、増加します。そんな中、口を出せずに、見ているだけの人もたくさんいるでしょう。むしろ、そちらのほうが圧倒的なボリュームなはずです。

しかし、声にはならなくても、彼らが持つ知識や知恵、気付きを様々な方法で集めて集約し、それをもとに議論を進めることで、より顧客志向の製品・サービスが生まれ、改善が繰り返されていく。

それがエンタープライズソーシャルに求めることではないでしょうか。

 

だからこそ、エンタープライズソーシャルは入れることが終わりではないのです。

むしろ、最大限の活用をしない限り、本来の役割は果たせていないと思ってもらいたい。

 

フェス当日は、

  • 今の組織に起きていること
  • エンタープライズソーシャルは万能薬ではないこと

についてもお話ししたいと思います。

 

では、IBM大川さん、バトンタッチ!


by 森口 静香
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