誰もが一度や二度は、、、いや数十回、場合によってはそれ以上、自身の上司やクライアントに詰められたことがあるのではないでしょうか?
3C分析は、マーケティングの基本中の基本ですので、Competitor(競合)はどうなってるんだ?と質問する/考えるのは、ごくごく普通なこと。
しかし、ウェブマーケ/ウェブサイトにおいて、それを調べる/把握するのはなかなか手間、というかそんな方法あるの?という状態です。
このブログ記事では、私もたまに使う競合サイトを簡単に調べられる3つのツール+αを紹介します。
競合サイトのトラフィックがわかるdonnamedia
この記事を目にした方であれば、間違いなくマーケジンのことはご存知でしょう。ウェブマーケ担当者のための専門メディアです。
しかし、ひっそりとネット視聴率コンテンツがあることはあまり知られていないように思います。
これがdonnamedia(ドンナメディア)で、任意のドメインを入力すると、そのサイトのPVなどを調べることが出来ます。
http://donnamedia.shoeisha.jp/
例えば、すっかり不動の地位を確立したnaverまとめは、月間1.6億PVで、過去3ヶ月の平均PVもほぼ同じ。同じくらいのPVがある他社サイトとして、インフォシークやYahooスポーツ、JALなどがあるようです。
競合サイトのPVだけわかっても、、、と思うかもしれません。
しかし、コマース企業であれば自社と競合企業の、売上とPVの関係は重要指標でしょう(上場企業であれば公表される財務情報や業界内の情報から売上は把握可能)。類似の商材を取り揃えるのに、なぜ他社の方が「売上/PV」の指標が良いのか? サイトの使い勝手が他社の方がより良く、より売上効率がよいのではないのか?といった仮説の洗い出しの参考情報の一つになり得ます。
コマース以外の事業でも、特にウェブの重要性の高い領域、バーティカルなサイト運営においても、自社と競合企業の、事業規模や業界順位とPVの関係性は重要な意味を持ちえるでしょう。
競合サイトの流入傾向も丸裸にするSimilarWeb
イスラエルのスタートアップSimilarGroupが提供するSimilarWebは、かなりしびれるツールです。
http://www.similarweb.com/
余計なことは言わず、アウトプットを見てみましょう。
調査対象のドメインを入れると、平均PVやサイト滞在時間、直帰率まで出ています。
しかし何より私の興味をひいたのは、サイト流入経路別の割合です。これがわかるのほんとに凄い。。。Direct、Referrals、Search、Social、Mail、Display Adsと6種の流入比率が表示されます。
※33業界、198の大手/業界上位サイトを調べ、33の業界標準データを出してみました。好きに利用頂けるようエクセルデータのままです。
http://pages.ginzametrics.com/33-categories-kpi-benchmark/
これだけでもとてもありがたいのですが、それぞれ更に詳細化されたデータが見れます。
Referralの場合、Search/Social以外の流入元サイトトップ10、流出先サイトトップ10が表示されます。
Searchは、自然検索とPPCの比率、それぞれの上位キーワード、検索エンジン比率や、Mapやイメージの比率なども把握できます。
Socialは、ソーシャルメディア別のトラフィック比率です。
その他、そのサイトの訪問ユーザーが他にアクセスしているサイトや、関連トピック、似たサイトなどを見ることが出来ます。
自社/競合の流入傾向の「比較」もできるSimilarWeb
これだけでも凄いのに、なんと1つの画面で「比較」ができます。これはヤバいです。
試しに、今をときめくEtsy、Fabと王者Amazon.comを比較してみます。
Amazon.comは緑の指標です。これまでの実績十分、Directアクセスと検索エンジンからのトラフィック割合が非常に高いです。予想に違わずソーシャル経由は少ないですね。
Etsyは青の指標です。流入経路の割合はAmazon.comに近く見えますが、ソーシャルからの流入が10%を超えますね。FacebookとPinterestが多く、閲覧ページ数も多い、ウィンドウショッピングをするかのようなユーザー像がうかんできます。
Fabはオレンジの指標です。他2つと流入傾向が大きく違います。検索エンジンから少なく、なんとメール経由が20%を超えます。リピーターの存在が大きそうです。一方閲覧ページ数や滞在時間は低く、色々いいものを探すというより、メルマガで取り上げたプロダクトが欲しい!→買う!といった流れが結構ありそうです。
秀逸なデザイナーをスカウトするチームが会社の浮沈を握っているといっても過言はないかもしれませんね。(ちなみにソーシャルはFacebookとPinterstで15倍以上の違いがありますね。)
日本のサイトで自社/競合の流入傾向の「比較」
海外有名サイトだと「へー」っと見物気分になってしまうため、日本のある業界の上位サイトも比較してみます。
意思決定の参考情報になりそうですね。
※33業界、198の大手/業界上位サイトを調べ、33の業界標準データを出してみました。好きに利用頂けるようエクセルデータのままです。
http://pages.ginzametrics.com/33-categories-kpi-benchmark/
どのサイトが競合かを発見するSimilarSites
SimilarGroupが提供する別のツール、どのサイトが競合かを発見するSimilarSitesです。日本語ページもありました。
http://jp.similarsites.com/
こちらも余計なことは言わず、アウトプットを見てみましょう。
Similar Sitesの項目は、似たサイト20個を見つけます。これはSimilarWebにもある情報ですね。
Similar Visitsの項目は、調査対象サイト訪問ユーザーが、他にどのサイトに行っているかを表示します。
Similar Searchの項目は、検索エンジン上競合度合いの高いサイトを表示します。意識していなかったサイトが見つかったら、今後は要ウォッチですね。
Top Sitesの項目は、自動で選択された事業キーワード別に、トップ5サイトを表示します。ここも、意識していないサイトが見つかったら、要ウォッチの可能性は高そうです。
ご丁寧なことに、HeatMapまで自動で表示します。
+α:自然検索のキーワードの自社/競合比較
Ginzametricsで、1、2を競うほど使って頂いているのが、自然検索のキーワードの自社/競合比較です。
検索結果は、明らかに自社と他社との相対順位のため、自社サイトのキーワード順位/キーワードグループの順位をチェックするのと同様に、競合サイトの順位もチェックするのが妥当です。
私はこの機能で、他社は順位がいいけれど、自社は順位の低いキーワードの洗い出しを行い、重点キーワードを決めていきます。
その他、次のような点をチェックするのが良いのではないでしょうか。
■競合との「差」の推移把握
■ノーアクションの場合に、他社に迫られていないか
■地域別のロングテール系ワードの他社比:自社の営業マン用の数値
■主要イベント時の他社の順位動向の把握
詳しくは、自社/競合サイトのキーワード順位比較説明をご参照ください。
http://www.ginzametrics.jp/blog/release-trended-competitive-monitoring
まとめ
ウェブマーケティングにおいては、どうも他社サイトの調査分析はやりづらい部分はあったかと思います(他社サイトにはタグを入れられない)。
今回ご紹介したようなツールは、データの精度は、間違いなく100%では “ない” でしょう。
しかし、データを利用する目的を考えれば、意思決定の参考になる情報を得るのは意味があることだと思います。
※データの取得方法やその精度は、3つのそれぞれの元サイトにあたって頂ければと思います。
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">by 清水 昌浩
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