今回は「ソーシャルウェアの捉え方と踏まえ方」を、高性能双眼鏡に見立ててお伝えします。
エンタープライズソーシャルにすでに取り組まれている現場のみなさんにも、そしてこれから始めようという方にも、新たな視点をお届けできれば幸いです。
「エンタープライズソーシャルの効果とは?」
という記事で、岡村さんが以下3つの効果を挙げています。
1. 業務(ビジネス)の効率化
2. イノベーションを創り出す
3. (ソーシャル時代の)オープンな会社になる
「3つの効果はそれぞれ方向性が異なる」と書かれていますが、もう少し細かく、それぞれが示しているものを見てみましょう。
1. 業務(ビジネス)の効率化:
端的に言えば「ユーザーの日常業務の遂行にソーシャルの要素を組み込む」ということです。
ビジネスから、「今やらなきゃいけない目先の仕事」がなくなることはおそらくないでしょう(あればステキですが)。
目前にある仕事へのいわば「近距離のフォーカス」や「ミクロな視点」は、積み重ね型の改善には欠かせません。
2. イノベーションを創りだす:
まだ目に見えないものを削りだして孵化させていくという、「日常業務からの意識的なはみ出し」が重要になる点です。
発想の飛躍や視点のずらしがイノベーションを生みだしやすくすることはよく知られている通りで、近距離からフォーカスをずらし、まだ見えぬ「遠い未来にピントを合わせ」て、「マクロな視点」で俯瞰するイメージです。
この近距離と遠距離のフォーカスとミクロとマクロの視点の変換には、相当なパワーが求められます。脳内の意識化の移動ではあるものの、頻繁に両方を行き来するのには大きな労力が必要とされます。
そこで、その意識の変換を行いやすくするのが3つ目の要素です。
3. (ソーシャル時代の)オープンな会社になる:
「ソーシャル時代のオープンな会社」とは、社員の行動や施策を社内全体に広く可視化し、個人、組織のモチベーションや施策の効果を、維持・向上・増幅させるという事でした。
言い換えると、「業務推進力を維持/向上/増幅させる」ことを目的に、オープンリーダーシップやゲーミフィケーションを活用して、エンゲージメントを強めていくということです。
簡単な例を挙げます。
Aさんは、日常業務にまじめに取り組み、その積み重ねによって経験値やお宝を集めていっています。
それによって、近距離の目標や目的を意識した改善型の向上や効率アップを進めて行ます。
そこに、オープンな対話を通じ信頼を深めてきたリーダーのビジョンと、そこに込められた想いに触発され、実験的な取り組みを思いつき、それに必要な新たなスキルの取得を目標にします。
ただ、その取り組みは一人では実行できないタイプのもので、何人かの協力が欠かせません。パーティーを組むことが必要です。
そのためには、今度は自分がリーダーとなり、ビジョンを語って得意分野の異なるメンバーを探さなければいけません。さて、ではどこで…
この後はもう、書くまでもないでしょう。
想いとそこに至るプロセスを見せ語ることができ、それを真似て自身ゴトに置き換えて実施していける「可視化されたオープンなコラボレーションが出来る場所」が必要です。
一見異なるものごとですが、根底には同じものが強く深く関連して流れています。
社員も会社も幸せになれば、その幸せは社会にも還元されていくことでしょう。
エンタープライズソーシャルで、一緒に進むパーティーを。
Happy Collaboration!
八木橋 Pachi 昌也
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