ブログメディア「in the looop」では、毎月デバイス別(PCと多機能携帯)にインターネット視聴率をレポートしている。
- PCはニールセン社「Neilsen Netview」
- 携帯はビデオリサーチ・インタラクティブ社の「Mobile Media Measurement for i-mode」
当記事では、2012年9月度の ニールセン・インターネット視聴率をお伝えする。
データ元は、ニールセン社 提供によるインターネット利用動向調査「Neilsen Netview」サービス。対象は「一般家庭および職場のPCユーザー」としている。
さっそく全体概要から見ていく。訪問者数では引続き、Facebookが 1,737万人と、5サービス中最も利用者が多いサービスとなっていた。先日も全世界における利用者数が10億人を突破し、未だ継続的に増加傾向であるとの公表があったが、本データにおいても前月比 103.8%と継続的な増加傾向が確認できる。その他のサービスでは、Twitter 1,324万人(前月比96.4%)、mixi 569万人(前月比100.3%)、Google+ 416万人(前月比103.5%)、Linkedin 36万人(前月比81.3%)との結果となっている。リーチ※に関しては、Facebookが29.7%とインターネット利用者の約3割が訪問をしていた。(※インターネット利用人口を母数とした利用者の割合)一方、平均訪問時間では134分とmixi が、依然として圧倒的に長い結果となっている。前月比を見ると、Twitterが121%、Linkedinが150%と増加傾向が確認できる。なお、本調査におけるTwitterの訪問者数には専用クライアント(TweetDeck, Hootsuite等)のアクセスは含まれていないため、実際のTwitterユーザー数はもう少し多いはずだ。
なお、このデータはあくまでPCを前提とした訪問者数であり、以下の点に注意する必要がある。
- フィーチャーフォンやスマートフォンからの訪問者数を含んでいない。
- 非会員の訪問、すなわち各SNSトップページへの訪問者やオープンなページ(Facebookページ、mixiページ)への訪問者を含んでいる。したがってアクティブ会員数とは一致しない。
- PCはWindows PCのみであり、MACやタブレットPCなどは含まない。
- 視聴率測定しているのは家庭と職場のみであり、学校やネットカフェなどからのインターネット利用は含まれていない。
これら5サービスの訪問者数を時系列推移で表すと次のようになる。
前月との比較では、mixi、Facebook及び、Google+ の3サービスが増加傾向であった。特にFacebookの訪問者数は継続的に増加傾向に有り、半年間での変化では、Facebook 116.8%の増加となっていた。一方で、Google+ 167.7%、Linkedin 110.9%と両サービスに関しても同様の傾向が見受けられた。
次に、5サービスのページビューと訪問時間を時系列推移で見てみよう。
ページビュー・訪問時間共にFacebookが他のサービスを引き離す結果となっていた。訪問者数だけでなく利用者間交流が活性化している様子が伺える。一方、mixiにおいては前月比ページビュー 80.7% 訪問時間 96.1%と減少傾向。Twitterに関してはページビュー 114% 訪問時間 105% と増加傾向に転じていた。この二つの指標では Google+ とLinkedinは比較できるレベルにない。
次に、5サービスの訪問者の重複状況をチェックしてみよう。
この表は、たとえばmixiユーザーの54.3%はTwitterを、65.1%はFacebookを、18.3%はGoogle+を1.5%はLinkedinを利用しているということを表している。Facebookの平均重複利用率が67.7%と、調査対象の各サービスと比較すると、Facebookを併用している利用者の割合は非常に高い。
最後に、各サービスの訪問者属性を見てみよう。
mixiは女性の割合が5割弱、かつ、10代および20代のユーザーが合わせて3割弱との結果から、他のサービスよりも、年齢層が若い女性ユーザーの割合が高いサービスとなっている。なお、mixiからはアクティブ会員の属性が発表(mixi 2012年度 第1四半期及 決算説明会 資料 p30)されており、それと比較すると、女性および若年層の割合が更に高いことが解る。この差異は、mixi発表資料には携帯・スマートフォンのみで利用しているユーザーが含まれているためと推測される。一方、Facebook及びTwitterに関しては、利用者属性が非常に酷似しており、男性の割合が高く、年齢層も40歳以上が6割弱となっていた。Google+、Linkedinともに現時点では男性ユーザーに偏りがある。
職業分布及び、世帯年収分布を見ると Linkedin 以外の4サービスでは構成比が類似している。4サービスの訪問者数の約6割がビジネスパーソンとなっている。Linkedinにいたっては、サービスの性質から当然ではあるものの、9割弱がビジネスパーソンとないた。さらに、世帯年収分布では700万以上のユーザーが6割弱と、高所得者のビジネスパーソンの割合が最も高いサービスとなっていた。
■ インターネット利用動向調査「Nielsen NetView」に関して
インターネット利用動向調査「Nielsen NetView」は、日本のウェブサイトの利用状況を毎週、毎月ウェブサイトごとにユニーク・オーディエンス(当該期間に1回以上、ウェブサイトを訪問/視聴したとされる、同一人物の重複を除いた推計利用個人数)などのデータとして契約顧客向けにニールセン株式会社がレポートを提供しているものです。 詳細は ニールセン株式会社 お問い合わせ窓口まで。
本調査に関連する過去データは「ソーシャルメディア視聴率」からどうぞ。
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">by 関根 健介