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【あとがき】月明かりに寄せて ~完結編~

2018/12/28 17:58 投稿

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▲はじめに

 こんにちは、isida16g(いしだ)です。拙作「月明かりの艦隊」を見ていただきありがとうございます。#10公開の一週間前くらい前から書いていました。今回、#12投稿と同時に第一部完結ということで、ブロマガに参上した次第です。ひとつひとつ、各話の思い出を語ろうと思います。ネタバレします。見てない人はブラウザバックを推奨。

▲各話解説(#1~#12)

#1「二度目の物語」

 記念すべき初投稿……ではなく、実は3パターン制作したうちのひとつです。1つは試作版(非公開)、もう1つは現在投稿されているタイプ、そして3個目は人には見せられないお蔵入り。投稿の一か月前くらいから骨組みは殆どできていましたが、あまり煮詰まっていませんでした(今もだけど)。MMD自体は大昔からいじっていたので多少動かすくらいはできていましたが、三年くらい離れていたので、その時の記憶を思い出しつつ作りました。フォトショップCCとプレミアプロCCという新しいメンツを携えて……。この回だけは挿絵がひとつもなく、ただ立ち絵が並ぶだけ。省エネです。この頃から映画とアドベンチャーゲームを意識した構成で考えていましたし、身の丈以上の作り込みはかえって落とし穴になると思っていたので制作しやすく、比較的楽に作れるようにしていました。フォントも拘ってあれだったんですが、小さかったなぁ。再録必至だぜ、いつかリメイクします。
 コンテンツリーにもあるように、いくらかの艦これMMDドラマに影響を受けたり、"艦これ"以前からAngelBeats!、CLANNAD、リトルバスターズ!、Rewriteといった鍵作品から、東京喰種、惡の華などのエグいストーリーが好きで、その脚本に衝撃を受けたことも相まって「絵が描けない、でも物語を作るのは好きだ、(過去に触っていた)MMDで頑張ろう」と、重い腰を上げた次第なのです。
 サブタイトルの元ネタは「進撃の巨人」の"二千年後の君へ"。




#2・#3「ゆかいななかまたち」

 キャラ紹介ということで作りました。1話で11人分まとめて書けるかなと思っていましたが、一気に11人紹介は情報量多すぎるな……と感じて6人と5人に分割しました。どちらにせよ、#2は少し余計な表現を入れてしまったなぁ、段々話数を重ねていけば重ねてゆくほど後悔の念が強くなりますが、まぁ過ぎたし仕方ない。最初のうちはちょっとだけギャグをブレンドしていても許されるだろう。
 サブタイトルの元ネタは某鯖で長らく1位に君臨していたユーザーのコメント、「しおいと愉快な仲間たち」より。



#4・#5「演習開始!」

 演習回、ここで第一部クライマックスとなる「大演習大会」の存在が明かされます。お隣の鎮守府――かなり距離はあるわけですが――から主人公の歳離れした親友が四鎮睦月型のレベル帯に合わせた艦娘を引き連れて登場。午前、午後に分割して戦闘するという回ですが……書いてザワついたんですよね、自分なんと"戦闘シーン"が描けない。伝わるかかなり不安でしたが、この回は提督もしっかり双眼鏡を通して観戦してるので、多少は表現に自由が利いたなと思います。ちなみに演習メンバーの割り振りは適当です。これも後に後悔の念へとつながる……。しかもこの2話、#4は隣の鎮守府と白露型綾波型初登場に加えて、主人公の着任祝いと歓迎会を同時に行わせて終わってます。#5から演習回なので、今更ながら#4は別のタイトルでもよかった気がするんですよね。
 サブタイトルはアニメ艦これを意識しています。そして、主人公・石田提督は#4のエンドカードが初登場。本編に出演させるかどうかはアニメ艦これの件もあって、出すか出さないかでとてつもなく悩んでいました(あの時は本当にヤバかった)。個人的に世界観があまり崩れてなかったのでよかったです。物語自体にも少しは深みが出た気がします。



#6「メッセージ」

 ここでようやく戦闘回です。1話から6話までは"着任編"としてまとめています。ここまでである程度"月明かりの艦隊"の表面的な世界観の説明はおしまいです。ピンチに陥ったところで、昨日の敵が今日の友として参戦、王道を意識して描きました。
 サブタイトルは某ばかうけ……じゃなくて、第一警備府に努める彼女たちに向けてのメールから。



#7「儚き願い」「花火行路」

 いわゆる閑話にあたりますが、どちらも今後の"月明かりの艦隊"の内部的展開を紐解くうえで重要なワードが多数登場します。オープニングとエンディングも次のストーリーへの布石として逆転させました。元々1つの動画で前編後編の予定でしたが、あまりにも長くなったので分割しました(この先が長くなるとは知らず)。
 前編"儚き願い"は、七夕の話ですが、文月にスポットを当てています。ほかにも艦娘たちの短冊への願い事にも注目。うちの鎮守府の扉は、よほどのことがない限り破壊されません。この回で初めてモーションが文月に対して実装。効果はかなりあったようで、教育番組的茶番に参加してくださった視聴者の皆さん本当にありがとうございました。あそこだけコメントの密度が高いです。まだまだ参加待ってますよ、期限なんてありません。みんなで文月ちゃんを呼んであげてね。
 後編"花火行路"は、画質が悪かった割に意外と評判が良かった回です。実はこの回を作るにあたって、シナリオは二通り用意されていました。ひとつは投稿されているように、提督、三日月、阿武隈、明石が、睦月型の目をかいくぐりながら花火計画を立てる回。夏らしくちょっとだけホラー要素をブレンドしています(刀剣乱舞花丸のあの回が好きだったのでついつい輸入)。別シナリオは、「浴衣を着た睦月型全員で近所の祭りに参加」というもので、三日月と提督が二人っきりになったところでトラブルに巻き込まれ、一般人に「病人」だと罵倒されても健気に振る舞い、そんな混乱事が過ぎ去った瞬間、花火が夜空に――というものです。ディープな要素を入れたものでしたが、浴衣を着せることができなくて詰んでお蔵入りになりました。ただ、前編が後半で重めの展開だったので、結果的に前者でよかったと思っています。終盤で三日月が涙を流すシーンがありますが、これも重要な伏線なので覚えておくように。



#8「藁の上に立っている」

 "大演習大会編"、またの名を皐月文月√。元になったのは「水雷戦隊クロニクル」の"海軍大演習"。第一部のメインテーマともいえる長編です。#7の画質の悪さを反省し、つんでれんこの導入と、ニコニコ動画のプレミアム会員になりました。プレミアムも悪くはないなと思いましたね(画質云々は置いといて)。この回でついに1動画1時間を超えて「1話1映画分の動画」タグがつきました。タグ付けたの誰だろう……。
 今まで艦これ以外でもマンガとか趣味で書いていましたが、がっつりシリアスモノ自体は作るのが初めてだったので、恥ずかしさとかを抑えつつも頑張って書いたつもりです。登場キャラも爆発的に増えて、「艦これ」らしさは出てきたかな。相変わらず戦闘シーンは端折りすぎてわかりづらかったかもしれませんが、カッコイイシーンはなるべく挿絵にしました。
 サブタイの元ネタは映画「藁の楯」。余談ですが、僕は関東人なので関西弁がサッパリなんですよね。なのでこれは本家から殴り込みが来る案件。でも龍驤好きです。許して。許されないな。悲しい。そして相変わらず誤字は多い。



#9「Dysphoria」

 タイトルの意味は不快感、不愉快、精神不安感など。
 情けないことに自分で書いた脚本なのに自分で泣くというトンデモ行動をやらかした回です。睦月型のキャラクターをなるべく崩さずに「自分の分身」として彼女たちや提督のキャラ像を作っているので、色々感極まって作業が進まなかったりしました。文月の感情表現、主人公の心情、卯月が皐月にとった行動――脚本が非常に長く、一度心内朗読では90分近くあったり、余計な沈黙「……」を削ったりしてなんとかこの時間に収めました。ストーリーが長いというのは僕自身も悩んでいましたが、関心(?)のコメントも寄せられていたり、悪いことばかりじゃないかもって、つくづく思ったりします。逆にこういうのを自分の持ち味にできるかもしれない、なんてね。
 サブタイトルの元ネタは「THE NOVEMBERS」の楽曲"Dysphoria"。丁度この頃に就活も内定をいただきました。ただ成績が出てないのでその点で心しんどい状態が長く続くことに。



#10「最近あなたの暮らしはどう」

 レイテ沖海戦後篇が繰り広げられる中で投稿された#10は、第一部作で再生時間最長回になりました。皐月たち睦月型と、かつての第四鎮守府提督、北嶋の物語が描かれています。#1からの伏線はここで大体回収していますが、一筋縄ではいかず、次は主人公自身の秘密も少しだけ明かされていたりします。主人公も僕の分身の一人なので、喋りたいことをがっつりぶつけました。そしてコメントが逆走する仕掛けも初めて取り入れました(スマホ版では反映されていなかったっぽいですが)。
 この話で一番頑張ったのは前半の戦闘シーンですが、体力がかなり早い段階で力尽きました。本当、作れる人ってすごいなぁって改めて実感させられました。ただ、#10が完成した時の達成感だけは尋常じゃなく、ところどころ矛盾していようとも個人的には快作だなと実感しています。作りたい物語を捻じ曲げない程度に矛盾点も修正しつつ……。
 生きていると、「言葉」と「行動」に矛盾が生じることが多くなると思います。ただこの表現を上手くやらないと酷評になりかねないので、捨て身の技になるんです。MMDなら尚更で、狂気的表現をどうするか悩んだ結果が、あのアドベンチャーゲーム風味です。MMDモデルに迷惑を掛けず(その割にはフォトショップで流血表現使った面、かなり葛藤した)、文体だけで描写する処置をとりました。今後の展開を考えるとそれが一番いいかなって。なにはともあれ、#10をもって第一部の山場を無事に超えられただけ安堵です。頑張ってよかった。
 製作期間中は、コミケにて"睦月型ケッコンカッコカリ合同誌"へ小説とイラストを寄稿し、MMD艦これでは"睦月型静画祭2018"を主催しました。特にMMDで企画モノをした事が功を奏したのか、今回99分のシネマ級だったのに関わらず広告が倍くらい増えました。偶然かもしれませんけれど、素直に嬉しかったですね、僕の作品が少しずつだけど受け入れられてゆく様が感じ取れました。ちなみにタグに「MMDレイトショー」がついていましたね、誰が登録したのでしょう?
 実はOPまでの15分間は、もともと前話のラストにくる予定でしたが、あまりにも長すぎたのでこの回の冒頭に持ってきています。なのでOPまで15分かかっているんです。それにつられ、脚本も大幅に見直しましたが、視聴者による補完を委ねることが逆に増えてしまいました。北嶋提督が大浴場を使っている理由、皐月が更衣室に万年筆を届けた理由、マスコミ、罵倒の内容などなど――、人間っていうのは時々本人でさえも想像がつかない突拍子な行動に出ることがあります。特に疲労がたまっているときは尚更。……簡潔に述べるなら、こんな感じです。「記憶にございません」。
 サブタイの元ネタは「THE NOVEMBERS」の楽曲"最近あなたの暮らしはどう"。この頃に、胃を痛めまくっていた大学卒業確定通知がやってきて、人生にターニングポイント"一つの終わり"を迎えました。



#11「アウトロダクション」

 大演習大会編完結回。#7から再生時間の最長記録を更新していましたが、ここでようやくストップ。
 構想と脚本に1年半を費やし、前回の#10公開から5ヶ月半かけてようやく投稿に持ってこれた回。5年間学生提督だった身分が、社会人提督に昇進し、引っ越しや身の回りの事で手一杯だったり、パソコン自体も7年近く使っていた老体だったので、全てを一新する為に時間を掛け、その合間を縫って絵の練習、MMDドラマの新作作り、カラオケ曲のレパートリーを増やすなりで結構遊びまくっていました。今作一番の見どころである(と思う)夜戦シーンは、パソコンと、新生活へ移ったことによる作業環境の改善によって成し遂げられた結果です。ちなみに制作期間中に東京でMMDオフ会でがありまして、「睦月型静画祭2018 夏戦」を、194人の人前で宣伝してきました。ビームマンP氏、S部長氏、less氏、536氏、等々存在感のでっかい人々が多い中での告知だったので、とんでもないくらいにテンパってました(名を名乗るのすら忘れてたし……)。そして映画みたいなMMDドラマとして覚えられていたみたいです。各所で宣伝して回ったり仕事の合間を縫っての作業は命が削られますが充実していました。
 この回において文月の生い立ちについて触れましたが、文月の艦娘以前の名前は0.3センチくらいの想像と次元の壁の隙間から流れ落ちてきたので、直ぐに使いました。彼女の本名は今思えば綾波に使えたのではないかと薄々思ってますけれど、僕個人的には"アリだな"と。そして戦闘シーン終了後に、鳳翔が自ら営む居酒屋にて「今のあなたはヒーローです」と言うシーンがありますが、この一言を考えるのに一番労力を使ったかもしれません。僕自身は絵を描いたり、MMDドラマを作ることで"誰か"を喜ばせることなんて出来ないと思っています。そんな中で見つけられた、"乾燥している雑巾を必死に絞って出てきた一滴の雫"です。
 大演習大会編ラストシーンの構想は連載当初から組みあがっていたので、そこから更に文月の改二が実装されたのは本当に嬉しかったですね。ストーリーにぴったり当てはまる文句なしの状況が出来上がり、「勝ち取ったぜ」感が大きい。未改造のまま皐月に追いつくなんて微妙だったし。文月が改二になる理由にも正当性を持たせることが出来、最後の皐月文月の挿絵では、とにかく表情に拘りました。長年共に苦楽を歩んできた皐月と文月。天才皐月に対する文月の劣等感と、ただ見守るしかできない苦しみ、そして離別と再会による崩壊――全てを乗り越えて、皐月が独走していた道に文月が追い付く。そして一緒に再スタートを切るという最高のエンドになれたかなと思います。サブタイの元ネタは「女王蜂」の楽曲"アウトロダクション"。
 この時期、「水平線の、文月」が連載を開始していますが、こちらも白露型と演習していましたね。第六駆逐隊、そして朝霜たち、時雨も文月達との絡みで登場していますし、一瞬自分の作品がよぎるくらい嬉しかったですね。本家のほうでもサーバー転属が無事通り、佐世保鎮守府――第ニニ駆逐隊の故郷――に異動しました。各海域の再攻略はかなり先になってしまいましたが。



#12「I'm Machine」「出る傷を探す血」

 第一部の最終回は、第四鎮守府に戻っての日常モノです。今回はあらかじめ投稿日時が決まってたとはいえ、制作に6ヶ月かかりました(MMD杯ZEROとMMD静画甲子園に参加してたから)。北嶋提督との軋轢が解消し、季節が冬に変わってゆく「I'm Machine」と、11.5話にあたる「出る傷を探す血」の二本立て。
 前編「I'm Machine」は7話以来の日常モノ。主人公の誕生日を祝うために、睦月型の皆が奮闘しています。大演習大会編の時から提督視点に限界があったので、提督視点に統一したかった悔しい気持ちを抑えつつ、それぞれの提督・三日月・第三者の各視点で制作。最終的には提督の誕生日と年齢が明かされるわけですが、年齢には"仕込み"があるので、その点は今後のお楽しみということで。最後に記念撮影するシーンがありますが、あの写真は1回目の睦月型静画祭の告知で使ったものです。1年越しの伏線消化を達成。ちなみに、ラストシーンで五十嵐と共に第四鎮守府を離れる描写はかなり早い時期から出来上がっていて、作中の彼のセリフをもって睦月型の物語はひとまず終息します。
 後編「出る傷を探す血」。時系列では11話と12話前編の中間あたりで、BGMは環境音以外皆無な勝負作です。従来と制作過程が違うのと、三日月と提督のみによる対話形式であるため、脚本が完成するまでかなり苦労しました。静かなやり取りの内側に蠢く"得体の知れない何か"を感じてくれたらいいなとか思ってます。あと、この回だけは30分以内に収まったので1080pに対応しています。

 何かしらの未確認飛行物体みたいな偶然と、瞬間的なアイデアが重なって、苦しみ苦しみ続けてようやくの思いで出来上がったのでした。彼らの行く先は果たしてどこなのか、それは今後間接的ながら明かしていきます。
 サブタイの元ネタは「凛として時雨」の楽曲"I'm Machine"と「THE NOVEMBERS」の楽曲"出る傷を探す血"より。このあたりから並行して進めてるお絵描き修行も徐々に成果が出てきているようで、1話作っていた頃の自分を見返すと成長してるなと我ながら実感した次第。



▲今後の展開

 テーマは今後も一貫して、「崩壊と再生」です。

 第二期以降では更に風呂敷を広げてゆき、最終的には完結まで持って行く予定です。途中で睦月型に改二があったりすると多少変化があるかもしれませんが、どちらにせよラストの構想は初期から決まっているので、あとはそこまで描き切るだけです。「帝国海上自衛隊」、「昭和77年」、「あの事件」、「二度目」、三日月の言う「悲劇」など作中ワードを中心に拾うほか、MMDで表現できない部分において"文体"のみでのセンシティブな描写、間違った方向へのカタルシス、生々しい表現など、各話において表現自体を尖らせ振り切ってしまおうと思っています。一期で視聴を切るのも一応勧めておきます。邪道が好きだったらいいんですけどね。

 それでも物語を最後まで見届けてくれる方、いましたら大変うれしく思います。この「月明かりの艦隊」という物語は作者である僕自身の「心の吐露」であったり、こういう形であってほしいという「幸せな夢」とか、伝えたいものを伝えたいために作ってます。伝わるといいな、なんて思いながら命削って作っていくので、二期以降も後ろを付いてきてくれる視聴者の皆さんはこの先もよろしくお願いします。

 では、機が熟したら何かしらの告知をしますので、それまではよく生きて過ごしていてください。いい未来でお会いしましょう。


 isida16g(いしだ)


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