その後、琉球の気候に適した黒麹菌を加えたことにより、泡盛が誕生したのです。
原料となる米にはタイ産のインディカ米を用いることが多く、加工がしやすい為、泡盛は飲むだけでなく、沖縄料理の調味料としても使用されています。
また、仕込みに泡盛独自の製法があり、他の蒸留酒が2回に分けて仕込むのに対し、泡盛は1回で仕込み、これを「全麹仕込み」と呼びます。
その工程はタイ米と黒麹を使い米麹にし、それに水と酵母を加えてもろみにし、2週間ほどアルコール発酵させます。
2週間ほど発酵させたもろみを蒸留させると泡盛の完成ですが、この時に使用される蒸留機は「単式蒸留機」と定められています。単式蒸留機を使うことで、原料の風味をあますところなく蒸留酒に反映させる事が出来るのだそうです。
そんな原料にも製造方法にもこだわり抜かれた泡盛の中から、特にレアなものを『最高級泡盛』として紹介します!
この「國華(こっか)」という銘柄の泡盛は、酒造所としての唯一の国指定の重要文化財でもある「津嘉山酒造」で今も造られています。
驚くべきはその製造回数。
津嘉山酒造では、お酒を造る上で建物や土地に住む菌の働きが重要であるとし、たった3人で造ることが出来る量だけを丁寧に造るために仕込みは月に2回しか行わないとの事。
年間を通しても製造本数が限られているので非常に貴重な1本です。
また、造っているのもこの「國華」のみだそうです。
「海乃邦(うみのくに)」は、沖縄返還に向けて泡盛を他県にも供給することを目的として沖縄県泡盛メーカー全社参加のもと設立された沖縄県酒造協同組合により開発・製造された泡盛です。
その後10年間の熟成を経て、沖縄で行われた海邦国体を記念して発売された古酒となりました。
2016年現在では39年物となり、歴史的にも非常に価値のある1本です。
「かねやま」は創業者「山川宗道」の「どんな時でも古酒を寝かせておく事。いずれ古酒の時代が来る」という教えを守り、古酒主義を貫き続けている「山川酒造」により造られています。
市販された泡盛の中では最も長く熟成させたといわれる山川酒造の限定秘蔵40年古酒、「かねやま1967」は、蔵元出荷本数100本、シリアルナンバー入りの貴重な泡盛です。
現存、販売されているのは数本で、2016年現在では49年物となり、今なお熟成を重ねていると考えれば是非とも味わってみたい1本ですね。
「まるたま」は「北谷長老酒造」により造られた古酒です。
「よいものづくり」をモットーに大量生産をしない社風から生産本数が少ない為、価値が高まりました。
銘柄の由来は旧名である「玉那覇酒造工場」から分かりやすく親しみやすい名前という事で「○たま」とされ、ラベルにもその思いが込められています。
2016年現在で43年物になり、現存数も少なく、手に入れたら大事に飲みたい1本ですね。
いかがでしたでしょうか。
製造年数の浅い泡盛は手軽に手に入り、味わうことが出来ますが、古酒となると金額だけでなく巡り合わせのような運も必要になります。
泡盛は造られた当時の想いと一緒に熟成されます。
飲む機会があったら、当時の造り手の想いも一緒に感じる事ができるのではないでしょうか。
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