OSSAN　著



世界を喰らう者『アルドゥイン』は砕け散り、終末の危機は去った。

それでも平和というには程遠い世の中だが、
苛烈な旅路をともに生き抜いた従者リディア君とならば、
これからも、どこにでも、ともに往く事ができるだろう。

つまり、リディア君との新婚旅行のタイミングは今しかないのだ。


初めて歩く道はそれだけで新鮮な気持ちにさせ、
まだ見ぬドーンスター方面への見聞を広めつつ、
ドーンスターでオープンしたという博物館を見学し、
夜は旅館でゆったりとした時間を過ごす・・・。

どうだこの完璧な新婚旅行プラン、じつに楽しみである。








ようやくドーンスターに到着して以降も、
首長スカルドの帝国憎しな暴政と横暴ぶりに凹み、
（凹みすぎて帝国と反乱軍を言い間違えた記憶）
目的の博物館は いわく付きの展示物だらけにつき立ち入りを咎められ、
デイドラ王子ヴァーミルナが原因で 住民が毎晩 悪夢にうなされ、
その干渉を断ち切るため一泊する間もなく旅館を出発し、雪中行軍・・・。


あんなにも練りに練った新婚旅行プランが悉く壊滅するとは。
嗚呼、リディア君の視線が怖い。






ドーンスターからほどなくの距離、
マーラ司祭エランドゥルとともに踏み入った『ナイトコーラー聖堂』。


デイドラ王子ヴァーミルナの信者が集うこの聖堂は、
数十年前にオークの一団の襲撃を受けほぼ壊滅、
追い込まれた信者達は『ミアズマ』と呼ばれる催眠ガスを放出し、
オークもろとも今も、聖堂内で深い眠りについているという。

そしてこの聖堂の最奥に安置されている『堕落のドクロ』こそが、
今ドーンスターの住民達の記憶を貪り、悪夢を見せているらしい。

エランドゥルがそれらを知るのは、数十年前のオーク襲撃時、
彼がヴァーミルナ信者としてその場にいた当事者ゆえである。
その時 恐怖のあまり1人で脱出、後悔とともにマーラの教えに従事した彼は、
過去と決別し苦しむ者達を救済すべく、この地に戻ってきたのだ。


デイドラ王子ヴァーミルナの扇動を退け『堕落のドクロ』を破壊した我々は、
永遠の友情といつかの再開を約束し、別れる事とした。

この間リディア君には、寒風吹きすさぶ聖堂の外で待ってもらっていた。
とんだ新婚旅行である。






ドーンスター住民が悪夢にうなされる日々は終わった。

新婚旅行プランとしては、残すは博物館のみ。
いわく付きな展示物ばかりだから立ち入るな、とは言われたが、
過去の歴史に興味が無い訳ではないので覗くだけ覗くとする。

聞けば、この博物館が展示している資料や書物は『深遠の暁教団』の遺品で、
過去 教団は、皇帝を暗殺し世界を滅亡寸前に追いやるほどの大罪を犯しており、
そんな彼らが崇拝したのはデイドラ王子メエルーンズ・デイゴンなのだという。

はからずも新婚旅行が、デイドラ巡礼の旅となっている事に気付いた瞬間である。


彼らを先祖にもつサイラス・ヴェスイウス館長は、
良かれ悪かれ『深遠の暁教団』の功績（と彼は表現する）を広く伝えるため、
世界に散った『メエルーンズのカミソリ』という刀剣の破片を集め、
復活させたものを博物館の展示物に加えたいのだという。

正直 言ってあまり乗り気ではなかったのだが、
彼の生い立ちを聞き見捨ててはおけず、破片集めに協力する事にした。
どこかのタイミングで、彼を説得しようと考えたのだ。


そのタイミングを掴む間もなく、メエルーンズ・デイゴンは、
破片を集めきったサイラス館長を殺すよう仕向けてくる。
これがデイドラの怖さなのだ、一心不乱に尽くした者に対してさえ、
アッサリと殺す、または殺させようとする。

仮に報酬をチラつかされても、そんな事できるわけが無い、
我々は新婚旅行中なのだ、何が嬉しくて殺し殺されをせねばならんのか。
その後デイゴンがけしかけてきたドレモラ兵から心臓を抉り出し、
デイゴンの祠に捧げられていた財宝はすべて頂いておいた。


窮地を脱したサイラス館長は・・・多少なりとも考えを改めたようだ。
以前のままの考えでは、命がいくつあっても足りない人生だったであろう。






正直に申し上げて、今回の新婚旅行は大がつく失敗だったように思う。
しかしこの失敗を、成功に変える事ができる方法を私は知っている。

必要なものは時間だ。
時間が経てば、失敗はいずれ笑い話となり、良き思い出として記憶に残る。
あとはその時、話のできる場所があれば、それは間違いなく成功に昇華する。

だから今は、その場所を、この新居を築いていこうじゃないかリディア君、
ね、いや本当、まぁ待ちたまえよ、だってしょうがないじゃないか　ぐわっ





はからずもデイドラがついて回る結果となってしまった今回の旅、
もういっそこの勢いのままにもうデイドラで固めても良いのではないか。
確か以前デイドラ王子メリディアから、光の運び手がどうとか・・・。

この続きは次回、冒険記録 第17巻で語ろう。

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　ゲームプレイ後は、アフタートークタイムへ。

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　さらに明日から、ここメインチャンネルにて新たなゲーム実況動画シリーズを投稿スタート予定です、そちらもどうぞお楽しみに！




　といったところで今回はこの辺で、明日の生放送でお会いしましょう、オッサンでした！