結城浩の「コミュニケーションの心がけ」

Vol.081 結城浩/数学文章作法 - 文の推敲/無言のコミュニケーション/おまけ/

2013/10/15 07:00 投稿

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  • 数学文章作法
Vol.081 結城浩/数学文章作法 - 文の推敲/無言のコミュニケーション/おまけ/

結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2013年10月15日 Vol.081

はじめに

おはようございます。 いつも結城メルマガをご愛読ありがとうございます。

結城は現在ほとんどの執筆をLaTeX(らてっく、らてふ)という 組版ソフトを使って行っています。 いつもお世話になっている「美文書」というLaTeXの入門書があるのですが、 先日その最新版が予約開始になっていたので即予約しました。

 ◆[改訂第6版] LaTeX2ε美文書作成入門
 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4774160458/hyam-22/

我が家にはこの「美文書」が版を違えて何冊もあります。 何年か前は私の長男が「お父さん、この本貸してね」といって、 持って行きました。 いつのまにかLaTeXを使って学校の文章を書いていたらしい。

LaTeXはもう20年も前から(いや、30年前か?)使っています。 ドットマトリクスのプリンタを使ってきれいな数式を出すのが楽しくて、 でもとても処理が遅くてたいへんだったのを覚えています。

LaTeXそのものの配布も、インターネットのない時代には大変でした。 フロッピーディスクを何十枚もたばにして、 有志同士で、リレー方式。宅配便を使ってインストールディスクを送るのです。 何という時代だったのでしょう。

でも、そのときに覚えたLaTeXの使い方が現在も仕事の役に立っているというのは すばらしいことだと思います。 ドットマトリクスプリンタもなくなり、フロッピーディスクもなくなり、 LaTeXのバージョンも変化し、文書の書き方も多少変わったけれど、 無駄にはならず知識や経験が積み重なっています。

特にここ数年は数式まじりの文章を書くことがほとんどのため、 LaTeXは手放せません。 これからもずっとつきあっていくことでしょう。

 * * *

次の話題。

ネットで見かけた、とってもかわいい猫の話題。 "BEST REACTION EVER!"(サイコーのリアクション!)と題された、 猫の動画です。ほんの11秒の動画なのでぜひごらんください。 まるでコミックの一場面を見るような楽しいムービーです。

 ◆BEST REACTION EVER!
 https://www.youtube.com/watch?v=NBQ-IzyhiWs

 * * *

次の話題。

先日、数学検定協会さんの広報誌MathMath+(マスマスプラス)の インタビューを受けました。

「数学は言葉。答案は採点者へのメッセージ」というタイトルで、 中高生へ向けて「数学を学ぶこと」や「記述式で答えること」について お話をさせていただきました。

サイン本のプレゼントもありますので、 今年の11月に数学検定受検なさる方は配布される広報誌をぜひお読みくださいね。 よろしくお願いいたします。

 ◆日本数学検定協会
 http://www.su-gaku.net

 * * *

次の話題。

そういえばこの結城メルマガはいちおう「結城浩 執筆20年」を記念して始めたのです。 長いこと執筆生活をしていると、

 「学生時代、結城先生の本で勉強しましたー」

といったツイートをいただいたりします。ありがたいことです。

これまでにはいろんな呼称がありました。 「Cの人」「Perlの人」「CGIの人」「Javaの人」 「デザインパターンの人」「暗号の人」「YukiWikiの人」 ……最近はずっと、

 「数学ガールの人」

と呼ばれていますね。 自分が書いた本が、自分の「名刺代わり」になってるということなのでしょう。 みなさん、いつも応援感謝です!

たいへんありがたいことに、

 結城さんの書く本は、どんな分野であろうとも、
 ずっと追っかけて読んでいきます。

とおっしゃる方もたくさんいらして、 わざわざそういうメールをくださって、 著者として、もう涙が出そうになります。 本当にありがとうございます。

ところで、ふと思うのです。

執筆20年はまことに感謝なことである。 たくさんの本を書かせていただき、またその本を通じて結城のことを知り、 応援してくださる読者さんがたくさんいらっしゃる。 ほんとうに感謝である。

で。

 私はこれから「何の人」と呼ばれたいと思っているのだろう?

という思いが浮かびます。

自分に与えられた日々の仕事をきちんとこなすこと。 そこから新たな展開を作り出していくこと。 それらはとても大事なこと。

しかし、もっとずっと長期的スパンでの、 もっとずっと深い意味での「私」はどうあるべきなんだろう……

そんなことをふと思うときもあるのです。

 * * *

さて、そろそろ結城メルマガを始めましょう。 先週の予告では「フロー・ライティング」をお届けする予定でしたが、 ちょっと変更させていただき『数学文章作法』の第4章をお送りします。 PDFでお送りしますので、ダウンロードしてお読みください。

それではどうぞお楽しみください!

目次

  • はじめに
  • 数学文章作法 - 文の推敲
  • 無言のコミュニケーション
  • 次回予告 - フロー・ライティング
 

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