結城浩の「コミュニケーションの心がけ」

Vol.017 結城浩/物語とは/文章の練習/どうしてライターになれたの?/

2012/07/24 07:00 投稿

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結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2012年7月24日 Vol.017

結城クイズ

あなたが記憶している中で、最も昔に聴いた音楽は何ですか。

はじめに

結城です。いつもメルマガをご愛読ありがとうございます。

先日、書籍を裁断してPDFに変換するBOOKSCAN(ブックスキャン)という サービスを使ってみました。 BOOKSCANは有名なサービスなのでご存じの方も多いでしょう。

  • 「紙の書籍をPDF化する」というサービス。
  • ダンボールに書籍を詰めてBOOKSCANに送ると、 PDF形式のデータにして返してくれる。

価格はページ数やオプションに依存するのですが、 ざっくりいって「1冊100円」です。 スキャンした後の本は溶解処理して廃棄します。

結城は普段、ScanSnapというスキャナを使って 自分で書籍をPDF化しています。いわゆる「自炊」ですね。 すでに500冊以上を自炊してあります。

 ◆ScanSnap
 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B005UXGP8S/hyuki-mm-22/

そんな私ですが、ネットでBOOKSCANのサービスの良い評判をよく聞くので、 自分でも試してみたくなり、自分の書棚から20冊をPDF化してみました。

驚いたのは、時間的な「待ち」が結構あること。 結城がスキャンしてほしい冊数を申し込むと、 おおよそ一ヶ月先の日付を指定されました。 「この日までに書籍を送ってくださいね」ということです。 けっこう人気のサービスなのだなと思いました。 ちなみに「思った」のは約一ヶ月前です。 やっと先日順番が回ってPDF化されました。

BOOKSCANのWebサイトは、できるだけ利用者の不安を減らすように、 現在の「状態」を細かく教えてくれます。 「書籍はまだ到着していません」や「書籍が到着しました」という状態は もちろんのこと、ずっと細かい進捗がWebで確認できます。 たとえば、次のように。

  • 作業に使用する端末準備中(クリーニング・確認)
  • 書籍スキャン中
  • 作業サーバーへデータをアップ中
  • スキャンしたPDFの全ページチェック中
  • スキャンしたデータの問題を検知&確認
  • 書籍OCR中
  • サーバーへデータをアップ中

このように細かく状況がわかるので、あまり焦らずにすみます。 また、気になることがあったら、Web経由で質問を送ることができ、 すぐに答えてくれます。対応はなかなかしっかりしていました。

PDFができあがるとメールで教えてくれるので、 あとはWebのマイページからダウンロードすればPDFが手に入ります。

送った書籍をスキャンするわけなので、書籍に自分の手書きメモや アンダーラインなどがあれば、PDFにももちろん反映されます。 OCRオプションをつければ、検索も可能になります。

肝心の品質ですが、自分でPDFに変換するのと比較して、

  • 傾きが少ないこと
  • ページの抜けや重複がないこと
  • もちろん、スキャンの手間がかからないこと

が最大のメリットだと感じました。 自分でスキャンすること自体は慣れれば手間と感じないのですが、 紙詰まりや紙の重なりなどでエラーが発生するのはちょっとストレス。 BOOKSCANにまかせてしまえばそのストレスはなくなります。 BOOKSCANでは全ページを目視チェックして、 ミスがあったらそのページを再スキャンしてPDFを作成しているようです。

もっとも、スキャンの手間はなくなりますが、 段ボールに詰めたり送ったりという手間は発生します。

BOOKSCANは、今後も継続して利用するとは思いますが、 あまり頻度は高くないかもしれません。 その大きな理由は「待ち」ですね。

結城は「今日買ってきた本をすぐスキャンして明日からiPhoneで読みたい」 と思うのですが、その目的にはBOOKSCANは向きません。 もっとも、プレミアム会員になれば「待ち」がかなり減らせるし、 さらにはアマゾンから直接BOOKSCANに送るということもできるらしいです。

BOOKSCANは、ある程度まとまった冊数の本を、 書棚のスペースを空けるという目的で電子化する場合に 使うことになりそうです。

ご興味がある方はBOOKSCANのWebをご覧ください。

 ◆BOOKSCAN
 http://www.bookscan.co.jp/

なお、結城はBOOKSCANとは特に関係はありません。 いわゆるステルスマーケティング(ステマ)ではありませんという意味です。

BOOKSCANに限らず、このようなサービスの動向は 注目していきたいと思っています。どんな形であれ、 書籍をデバイスで読むという流れがなくなることはないですからね。

おっと「はじめに」が長くなってしまいました。 それではメルマガを始めましょう!

目次

  • 本を書く心がけ - 物語とは何だろうか
  • 文章を書く心がけ - 文章の練習方法
  • Q&A - 結城先生はどうしてライターになれたんでしょうか
  • 結城クイズの答え
  • 次回予告 - 新企画「数学文章作法」(すうがくぶんしょうさくほう)
 

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