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「モーディフォードの竜」補遺

2019/12/22 11:30 投稿

コメント:2

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  • 幻獣
  • ドラゴン
  • モーディフォードの竜
  • 補遺
ゆっくり劇で採用した物語は、おおよそビクトリア朝時代に成立したもののようです。
 それ以前からモーディフォード村にはドラゴン=ワイバーン伝説があり、時代によって変化していきました。
 以下、分かっている範囲で箇条書きします。

ドラゴン伝説の素地
 ・昔、モーディフォード村の教会の壁画にドラゴン=ワイバーンが描かれていた。
 ・教会は古いノルマン系の様式だった。
 ・何度も描き変えられて、ヘビのような胴体に足は4対~2対翼も4対~1対に上下し、
  色も大抵は緑であったが時に赤く塗られた。
 ・翼や足の数が変化したためワイバーンとされた。
 ・教会は1811年に嵐で破壊され、翌年修復された。その際ワイバーンの壁画は
  失われた。
 ・あるいは牧師が「悪魔に連なる」として破壊させた。

物語の原型(少女登場前)はいくつかのバージョンがある。
 ・「モーディフォードに現われたワイバーンを勇者が退治する」のが基本。
 ・育ての親等は登場しない。
 ・ワイバーンは山のねぐらから川までの獣道を作り、「ヘビの道(Serpents Lane)」と
  呼ばれた。
 ・竜退治をしたガーストン(劇中ではガストン)は村の貴族であった。
 ・ガーストン家の紋章にはワイバーンが描かれていた。
 ・スパイクを打った樽でドラゴンを倒したが、その際毒の息あるいは炎の息で
  ガーストンも死んだ。
 ・ドラゴンは完全には死んでおらず川に流され眠っていたが、村人がフォーク、ナイフ、
  パイクなどでとどめをさした。

物語への脚色:育ての親(少女)の登場
 1864年、J.ダクラス・デブリンがモーディフォードの古老から聞いた話として「モーディフォード・ドラゴンとその他の主題」を発表し、ここでワイバーンを育てた少女が登場する。モードという名もモーディフォードから取られたと見られる。
 そこから更にバリエーションが増えていく。

 ・少女が小さなトカゲのような生き物を見付ける、あるいは拾った卵から孵化した。
 ・育ての親の少女に黒い爪をなでられハグされると獰猛なワイバーンもおとなしくなり、
  また彼女には危害を与えなかった。
 ・ガーストンは死刑囚となり、恩赦目当てでスパイク付き樽に入ってワイバーンと戦う。
 ・生き延びる話と、毒の息で死ぬ話がある。
 ・トドメもスパイク樽や剣で力尽きる場合と、銃で撃つ場合があった。

 イングランドには劇で紹介した以外にも、ドラゴン退治の民話は数多くあります。
 壁画があった教会がノルマン系だったことなど、ヴァイキング(襲来・移住)となにか関連があるかもしれません。(※無責任独自研究)

 英国の作家「指輪物語」のJ.RR.トールキンも短編で竜退治の話を書いています。愉快な話なのでゆっくり劇にしたいとこですが、トールキン・エステートが許してくれないでしょうねぇ…

イカソース
   10 Dragons From British Folklore - Listverse

   Mordiford Dragon Project

   ノート:モーディフォードの竜

   Mordiford


コメント

3WA
No.1 (2019/12/27 07:05)
やはり後世に原型を知った人間の手による脚色が追加されて
物語色が強くなった結果が現在の伝承ということなんでしょうね
ある意味、古典作品を個々の裁量でアレンジして発表するゆっくり劇場に近い位置づけかもしれません
饅頭は腐っていた (著者)
No.2 (2019/12/27 20:05)
>>1
「伝説も脚色の積み重ね」とはよく思います。
今現在の何気ないことも遥か未来にどのように語られることか…
楽しい題材があればまたゆっくり劇場やってみたいです。
コメントありがとうございましたヽ( ´¬`)ノ ワ~イ
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