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教養論その29「教養に必要な怒り」(1,760字)

2016/03/17 06:00 投稿

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  • 教養論
教養を正しく育むためには、教養の負の側面に目を向ける必要がある。ものごとを嫌いになったり、憎んだりする必要がある。
なぜなら、この世には嫌いになるべきもの、憎むべきものというのが存在するからだ。それらをちゃんと嫌いになったり憎んだりしないと、ものごとを正しく評価できなくなる。ものごとを正しく評価できなければ、すなわち教養がないということになってしまうのだ。

そこで今回は、ものごとを正しく嫌ったり憎んだりする力をいかにして養うか――ということを考える。そこでポイントとなるのは「怒り」である。怒りこそ、ものごとを正しく嫌ったり憎んだりするときに欠かせない感情だ。怒りがないと、毛嫌いや食わず嫌い、逆恨みといった、間違った嫌い方、憎み方をしてしまう。


手塚治虫の『火の鳥 鳳凰編』で、印象的なシーンがある。それは、主人公の一人である我王が、創作活動に目覚める場面だ。
物語中、我王は道で死んだ農民と出

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