ライトノベルの書き方：その21「キャンベルがいう結婚することの本当の意味」（1,774字）

ジョゼフ・キャンベルの「神話の力」という本を読んでいたところ、結婚についての深い洞察があった。それは「結婚は何のためにするか？」というものだ。

キャンベルによると、結婚というのは人間が誕生の瞬間に切り離されてしまった「他者とのつながり」を、もう一度取り戻すためにするらしい。どういうことかというと、人間同士が長い期間一緒にいると、やがてさまざまなものを共有するようになる。同じものを食べ、同じところにいると、内面はもちろん外見も似てくる。またそれ以上に、お互いにいろいろと影響され合うようになる。

そうして、互いの中に「自分自身」を見出すようになるのだ。夫は妻の中に自分を発見し、妻は夫の中に自分を発見する。

例えば、老夫婦がパーティーに出席した折、誰かが夫に尋ねているのに、それに対して妻が答えているというパターンがよくある。夫も、それを咎めるでもなく、ただ頷いている。

そういうときに、妻は「夫は