今年に入って、新しくYouTubeチャンネルの運営を始めた。
HuckleTV(ハックルテレビ) - YouTube
これにはいくつかのきっかけがあるが、中でも大きいのが、昨年『部屋を活かせば人生が変わる』という本を出したとき、その紹介動画を作ってYouTubeにアップしたことだ。
書籍『部屋を活かせば人生が変わる』PV - YouTube
この動画は、本の版元である夜間飛行さんが作った。プロのカメラマンに依頼して、丸1日ロケをして制作したのだ。
このときに思ったのは、「動画はコミュニケーションの強力なツールだ」ということだった。本の要諦を、たった2分という短い時間の中で、魅力的、かつ分かりやすく伝えられている。
これを見て、ぼくはあらためて動画の力を認識した。ものごとを動画で紹介すると、何より伝わりやすいのである。
そんな当たり前のことに気づいたぼくは、そういうツールを自分でも持ちたいと思った。
「動画を、いつでも迅速に制作できる環境を構築したい」
それが、YouTubeチャンネルを始める最初のきっかけとなった。
もう一つのきっかけは、かつて「映画監督になりたい」という夢があったのを思い出したことだ。
子供の頃、ぼくは映画監督になりたかった。そのため、中学の文化祭では自主映画の監督をし、大学生になってからはお金を貯めて念願の8ミリカメラを買い、いろいろなものを撮影していた。
しかし、撮影のための人を集めるのは大変で、フィルム代や現像代にもお金がかかった。そうしていつしかカメラは押し入れでホコリを被ることとなり、映画制作から遠ざかってしまった。
そういう経験があったから、いざYouTubeチャンネルを始めようと考えたとき、ぼくの興味は自然とカメラに向かった。折しも、一眼レフカメラで魅力的な動画が撮影できる時代になっていた。カメラ用のレンズを使えば、アマチュアでも映画用の環境が安価で手に入る。かつて憧れた映画のような映像を、その気になれば撮れる環境にいることに、ぼくはこのとき気づいたのだ。
その瞬間、腹は決まった。
その頃、ちょうど新しくチャレンジできることを探していた。会社を新しく作ったばかりだったのだが、何をするかはまだ決まっていなかった。ぼくは、何をするかも決めないで、とりあえず会社だけ作った。そのうえで、そこで何をしようかと考えたのだ。
それというのも、会社を作れば何かをする必要にかられ、そうすれば、新しくすることが見つかるだろうと思っていたからだ。そうして、会社を作ってから半年後に、YouTubeチャンネルを運営しようと思い立ったのだ。
そのとき、タイミング良く、かつてぼくのアシスタントをしていた宮本さんという女性が、ぼくの会社に入りたいと申し出てきた。そこでぼくは、「YouTubeの番組を作る気はある?」と尋ねると、「やります」とのことだった。
そのため、彼女が大学を卒業した4月から、本格的にYouTubeのチャンネルを始めることになったのだ。
ただ、始めてから分かったのは、チャンネルの運営は1人では難しいということだった。
例えば、動画というのはカメラが1つしかないと物足りない。カット割りができないからだ。
これが、2つ以上のカメラになると、その表現力はぐっと増す。また、2人で分担すれば、機材の運搬や撮影、編集といった、動画制作にまつわる生産性が飛躍的にアップする。
そこで、誰か人を探していたとき、たまたま知り合った仲山さんという女性が、ぼくの近くで働きたいという申し出をしてきた。そこで、彼女にも「YouTubeの動画を作る?」と聞いたところ、やりたいとのことだったので、働いてもらうことになったのだ。
それが、宮本ディレクターと仲山ディレクターである。2人はたまたま同い年だったのだが、宮本ディレクターは社会人1年目で、仲山ディレクターは2年目である。
ぼくは、社会人経験がほとんどなく、ましてやカメラなどいじったこともないこの2人に、YouTubeチャンネルの運営を任せてみようと思った。なぜなら、新しいことを始めるときは、経験がない新しい人の方がいいと思ったからだ。
以前、ドワンゴの川上さんが、cakesでのインタビューで「先輩がいないというのは、人が成長するために一番いい環境です」と語っていて、ぼくもその通りだと思った。
【第21回】コンテンツを客寄せの道具にしないために。|川上量生の胸のうち|川上量生|cakes(ケイクス)
例えば、テレビの創生期は大学出たての若者たちが作っていて、後の隆盛の礎を築いた。ゲームの創生期もやはりそうで、「ファイナルファンタジー」シリーズなどは、大学のサークルのようなグループが生み出したのだ。
ぼくは、メディアを育てるということは、その制作者が育つこととイコールなのだと思った。なぜなら、その成長の面白さこそ、新しいことが持つ一番の魅力だからだ。
それゆえ、このYouTubeチャンネルは、若いディレクター2人の成長物語でもある。
その物語を、見守っていただけると幸いです。
HuckleTV(ハックルテレビ) - YouTube
この2人の成長記録は、下記のブログでもお伝えしていきます。
源氏山楼日記
HuckleTV(ハックルテレビ) - YouTube
これにはいくつかのきっかけがあるが、中でも大きいのが、昨年『部屋を活かせば人生が変わる』という本を出したとき、その紹介動画を作ってYouTubeにアップしたことだ。
書籍『部屋を活かせば人生が変わる』PV - YouTube
この動画は、本の版元である夜間飛行さんが作った。プロのカメラマンに依頼して、丸1日ロケをして制作したのだ。
このときに思ったのは、「動画はコミュニケーションの強力なツールだ」ということだった。本の要諦を、たった2分という短い時間の中で、魅力的、かつ分かりやすく伝えられている。
これを見て、ぼくはあらためて動画の力を認識した。ものごとを動画で紹介すると、何より伝わりやすいのである。
そんな当たり前のことに気づいたぼくは、そういうツールを自分でも持ちたいと思った。
「動画を、いつでも迅速に制作できる環境を構築したい」
それが、YouTubeチャンネルを始める最初のきっかけとなった。
もう一つのきっかけは、かつて「映画監督になりたい」という夢があったのを思い出したことだ。
子供の頃、ぼくは映画監督になりたかった。そのため、中学の文化祭では自主映画の監督をし、大学生になってからはお金を貯めて念願の8ミリカメラを買い、いろいろなものを撮影していた。
しかし、撮影のための人を集めるのは大変で、フィルム代や現像代にもお金がかかった。そうしていつしかカメラは押し入れでホコリを被ることとなり、映画制作から遠ざかってしまった。
そういう経験があったから、いざYouTubeチャンネルを始めようと考えたとき、ぼくの興味は自然とカメラに向かった。折しも、一眼レフカメラで魅力的な動画が撮影できる時代になっていた。カメラ用のレンズを使えば、アマチュアでも映画用の環境が安価で手に入る。かつて憧れた映画のような映像を、その気になれば撮れる環境にいることに、ぼくはこのとき気づいたのだ。
その瞬間、腹は決まった。
その頃、ちょうど新しくチャレンジできることを探していた。会社を新しく作ったばかりだったのだが、何をするかはまだ決まっていなかった。ぼくは、何をするかも決めないで、とりあえず会社だけ作った。そのうえで、そこで何をしようかと考えたのだ。
それというのも、会社を作れば何かをする必要にかられ、そうすれば、新しくすることが見つかるだろうと思っていたからだ。そうして、会社を作ってから半年後に、YouTubeチャンネルを運営しようと思い立ったのだ。
そのとき、タイミング良く、かつてぼくのアシスタントをしていた宮本さんという女性が、ぼくの会社に入りたいと申し出てきた。そこでぼくは、「YouTubeの番組を作る気はある?」と尋ねると、「やります」とのことだった。
そのため、彼女が大学を卒業した4月から、本格的にYouTubeのチャンネルを始めることになったのだ。
ただ、始めてから分かったのは、チャンネルの運営は1人では難しいということだった。
例えば、動画というのはカメラが1つしかないと物足りない。カット割りができないからだ。
これが、2つ以上のカメラになると、その表現力はぐっと増す。また、2人で分担すれば、機材の運搬や撮影、編集といった、動画制作にまつわる生産性が飛躍的にアップする。
そこで、誰か人を探していたとき、たまたま知り合った仲山さんという女性が、ぼくの近くで働きたいという申し出をしてきた。そこで、彼女にも「YouTubeの動画を作る?」と聞いたところ、やりたいとのことだったので、働いてもらうことになったのだ。
それが、宮本ディレクターと仲山ディレクターである。2人はたまたま同い年だったのだが、宮本ディレクターは社会人1年目で、仲山ディレクターは2年目である。
宮本ディレクターと仲山ディレクター
ぼくは、社会人経験がほとんどなく、ましてやカメラなどいじったこともないこの2人に、YouTubeチャンネルの運営を任せてみようと思った。なぜなら、新しいことを始めるときは、経験がない新しい人の方がいいと思ったからだ。
以前、ドワンゴの川上さんが、cakesでのインタビューで「先輩がいないというのは、人が成長するために一番いい環境です」と語っていて、ぼくもその通りだと思った。
【第21回】コンテンツを客寄せの道具にしないために。|川上量生の胸のうち|川上量生|cakes(ケイクス)
例えば、テレビの創生期は大学出たての若者たちが作っていて、後の隆盛の礎を築いた。ゲームの創生期もやはりそうで、「ファイナルファンタジー」シリーズなどは、大学のサークルのようなグループが生み出したのだ。
ぼくは、メディアを育てるということは、その制作者が育つこととイコールなのだと思った。なぜなら、その成長の面白さこそ、新しいことが持つ一番の魅力だからだ。
それゆえ、このYouTubeチャンネルは、若いディレクター2人の成長物語でもある。
その物語を、見守っていただけると幸いです。
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