コンサートを見てまず圧倒されたのは、その観客の多さだ。アリーナを含めた日産スタジアムの客席は、満員の観衆で埋め尽くされていた。約7万人いたそうだ。7万人の観衆と、千人近くのスタッフが、そこで行われるイベントのためだけに、一堂に集結していたのである。
それを見て、YouTube中継のスタッフから、「これを見てどう思いますか?」と聞かれた。
ぼくは、AKB48ができた頃から、いやできる前から秋元さんの弟子として働いていたので、その変遷はつぶさに見てきた。その中で、スタート当初の客が全くいなかった頃を知っているから、スタッフとしては、その変化の大きさをぼくに語ってほしいようだった。
しかしぼくは、その光景を見ながら全く別のことを考えていた。その質問で思い出したのは、全く別の光景だった。そしてそれが、もしかしたらAKB48の成功の理由の一つかもしれなかった。そこで今回は、そのことについて書いてみたい。
AKB48のスタート当初の光景を思い出す時に、ぼくの脳裏をまずよぎったのは、その客の「少なさ」ではなかった。それとは反対に、スタッフの「多さ」だった。
コメント
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予定調和を避けた不確定性、とても興味深いです。
ビジネスやイベントでは、確かにそれに惹き付けられてると思います。
私の知り合いに「あいつは、つまらない人間だ」と、人のことを見下しバカにしていた人がいましたが
きっと全部、予定調和的な反応しか返ってこなかった人のことを「つまらない」と言っていたのかなぁと思いました。
人に面白い、魅力的と思われるような「予定調和を避けた不確定性」を持ちたいと思う一方、
個人としての炎上人生はちょっと…と思いました。
集団的なコトではおおいに不確定性をもたせ、個人的なコトはスパイス的にあるくらいが生きやすいのかなと
感じました。
(ID:1168733)
多くの人がエンターテイメントの中心方向を目指して一点に集中させた力が、初期には密度として観測された。そこからだんだんと周囲に分子を飛ばしていき、現在では瞬間的には不確定な方向へ中心ごと移動しているのが観測されているということでしょうか。