2021年の記事も今日で最後となった。このメルマガは、来週1週間は正月休みをいただく予定である。
そこで今回は、2021年を振り返ってみたい。といっても、個人的な振り返りではなく、世界の流れ――について見てみたい。

2021年を振り返ったときに、ある種の感慨とともに思い出されるのはトヨタがEVシフトを発表したことだ。というのも、トヨタは水素カーを推進していたため、EVには乗り遅れていた。そこに今さら乗ったということは、これはもう敗北を認めたということだ。これで世界は完全にEV化へと舵を切った。

EVがなぜ勝利したかといえば、それは既存のインフラ――すなわち電流網を使えるからだ。つまり、今あるシステムをハックする形で、新しいシステムへと移行できる。この方式が、やはりイノベーションにおいては重要なのだ。

思えば、インターネットの普及も、既存の電話線をハックする形で成された。時代が移り変わるよう