夢で見る映像は――

・スイッチング
・俯瞰
・焦点がほやける
・シルエット

という現実とは少し違う4つの特徴がある。

このうち「焦点がぼやける」というのは、かつての絵ではポピュラーな技法として用いられた。また、写真もレンズの性能が悪いときは、自然と中心以外ボケる効果があったから、この技法に則っていた。ただ、レンズの性能が上がるに連れ、その効果は徐々に薄まっていった。

ところが、やがて人々は、ボケのない写真の魅力が以前より下がっていることに気がついた。レンズの性能が高まり、ボケがなくなったことによって、逆にボケることの価値に気づいたのだ。そのためレンズメーカーは、今度は「ボケを大きくする」という逆の方向に針を振った。特にニコンとキャノンは、ボケに特化したレンズをいくつも出した。

すると、それはよく売れ、おかげでボケは日本のレンズメーカーの専売特許ともなった。おかげで今では、写真のボケを英語で