この連載は、「情報リテラシーの身につけ方」について論じているのだが、途中からいつの間にか「バブル期の名作CM論」になっていた。
なぜそうなったかといえば、バブル期のCMは「掃き溜めに鶴」だからである。
通常、バブル期というのは「人々の感性が狂っていた醜い時代」と評価されるし、中でもCMは「人々を騙してでも買わせようとする卑しさが根底にあるコンテンツ」ということで、やっぱり醜いものという評価をされがちだ。
このように、バブル期のCMは二重の意味で醜く、文字通り「掃きだめ」である。
事実、その通りの醜いCMも少なくないのだが、しかし中には時代を超えて現代でも美しいと感じずにはいられない、極度に美しい作品が紛れ込んでいる。まさに「掃き溜めに鶴」で、しかしながらこの「鶴」の面白いところは、掃きだめに完全に浸かりきっているため、ぱっと見では「美しい」と評価するのが難しいところだ。鶴は鶴でも頭から掃き
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