ちょうど情報リテラシーについて書き始めたタイミングで、アメリカ大統領選挙が行われた。そこで、トランプ現大統領がさんざん嘘を言い放った結果、それに踊らされる人が多数現れ、以前に比べてますます情報リテラシーの欠落している人が顕在化する格好となった。つまり、嘘やデマに流されやすい人が以前より目につくようになった。

そうして、あらためて情報リテラシーの重要性を知るとともに、嘘やデマに騙されないことがいかに難しいかということも知ることになった。特に、それは現代において難しい。現代では、賢くいることが非常に困難なのだ。

いや、この言い方は正しくない。歴史的に見て、多くの人が賢かった時代など皆無だ。人間の歴史の中で、大多数の人々が嘘やデマに惑わされなかった時代など一つもない。人間はずっと、大多数の人が間違う中で生きてきた。

ただ、これまでの時代は間違っていてもそれほど大きな損失を被るわけではなかった。大