ゲーム(テレビゲーム)というのは、これだけ社会に深く浸透したのに、「何か?」ということを社会学的、文化人類学的、あるいは哲学的に定義づけた人はいない。そこで、この原稿ではそれに取り組んでみたい。
「ゲームの定義」とは何か?
それは「シミュレーションを上手にすること」である。それこそが「ゲーム」だ。
では、まず「シミュレーション」とは何か? それは、「偽物を作る」ということである。本物がないから、偽物で代替するということだ。それがシミュレーションである。
例えば、鉄道を所有したい。しかし、本物の鉄道は高価すぎて所有できない。だから、模型のジオラマで我慢する。それがシミュレーションである。
そして、それを上手く行うことこそがゲームだ。つまり、鉄道模型を上手に作ることこそ、ゲームの定義なのである。
ところで、「上手に作ること」を、ここでは「ハック」と呼ぶ。ハッカーの「ハック」である。
「ハック」
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