人間社会は、稲作によって大きく変化した。
最も大きく変化したのは、「よく知らない人と日常的に接するようになったこと」だ。何万人もが暮らす都市にいると、知らない人と薄いつながりを持つということが当たり前になった。そしてそれは、それまで30人未満で暮らしていた社会とは大きく異なるものだった。
そこで、人間社会には「知らない人と共に暮らすための道具」が必要になった。そうして発明されたのが「法律」だった。法律は、知らない人同士でもできるだけトラブルが起きないように暮らすには最適のツールだった。それ以外にも、マナーや常識、またそれらを包括した「文化」そのものも、都市が形成された段階で、知らない人との関係が上手く築けるようなものに変化した。それらはいずれも都市で暮らすためには不可欠なものだった。
ところが、インターネットの登場によってそれが大きく変わった。何が変わったかといえば、人間関係のあり方が大き
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