何度もいうが、歴史は知的空間の「奥行き」だ。地理が二次元なら、歴史は三次元である。
歴史には、知識の空間的な広がりが存在する。それを知ることで、知識が立体的になり、論理的な構造や、ものの来歴といったものが把握できるようになるのだ。

そう――歴史を勉強することの一番の効用は、この「論理的な構造を把握できるようになること」かもしれない。端的にいうと、「原因と結果というものの関係」が分かるようになる。この世の「構造」というものが把握できるようになるのだ。

ここまで見てきた「情報革命の歴史」も、それを知ることで「人間における知性の構造」というものが分かってくる。
例えば、我々の知性がどれだけ情報に依存しているか――といったことが分かる。もちろん、知性は情報から生まれる……というのは誰でも知っていることかもしれないが、しかし文明がこれだけ情報革命によって進歩してきたかということを知ると、あらためてそ