なぜ、お金を支払う場に「信用」が発生するのか?
それは、お金というのは基本的に「未来」に対して支払われるからだ。
それゆえ、そこに信用がないと、そもそも成立しないのである。

例えば、トマトを買う場合、その恩恵にあずかれるのは買ってからしばらく後に食べたときである。トマトを買うことの価値が発生するのは、買った時点から見て「未来」なのだ。
それゆえ、買った時点では価値が発生しない。トマトに限らず、お金を支払った時点で価値が発生するものというのはほとんどないだろう。

それゆえ、お金を介在する取引には、そこに信用が不可欠なのである。信用がないと、そもそも取引が成立しない。お金という概念そのものが成立しないのだ。

あるいは、我々は「お金」というものを、そもそも信用している。お金というのは、それ自体は紙切れであったり金属片であったり、古代においては貝殻であったりした。そこには、物質的な価値はほとんどな