今なぜ勉強が必要なのでしょうか?
それは、世の中が競争社会になったからです。勉強をしないのでは、すっかり生きていきづらくなりました。

少し前まで、人はほんの少しの能力でも生きていくことができました。例えば、駅の改札口で切符にハサミを入れる能力さえあれば、一生食いっぱぐれることはなかったのです。そういう、忍耐力を必要とするものの単純な仕事というのは、昔はたくさんありました。

だから昔の学校では、大人になって単純な仕事をこなすための忍耐力を養おうとしていました。成績を盲目的にテストの点数で判断していたのも、与えられたカリキュラムをどれだけ忠実にこなせるかということが、忍耐力を必要とする単純な仕事をこなす上では極めて重要だったからです。
また、レールから少しでも外れると、とたんに白眼視され、元のレールに戻されようとしていました。それもやっぱり、昔の学校にとっては忍耐力を鍛えることこそが、最も重要