最近、ちょっとカルチャーショックなできごとがあった。
20代の看護師をしている女性と話していて、ぼくが「今は本なんて読まないですよね? 本屋なんて行かないですよね?」と言ったら「いえ、私けっこう本屋さに行きますよ」という答えが返ってきた。そこで「へえ。どれくらいの頻度で行かれるんですか?」と聞いたところ、帰ってきた答えが「月に一度は行きますよ」というものだった。

それでぼくは驚愕してしまった。「月一が『けっこう行く』という価値観になるのか!」と。
彼女は、見た感じは全く普通の人だ。しかも看護師だから、国家試験に受かっているわけで、それなりの知識と教養もあるだろう。

それにもかかわらず、彼女は月に一度行くことを「本屋によく行く」と言った。つまり、本というのはそれほど価値がなくなっているということだ。あるいは、彼女の周りはそもそも本屋にすら行かないのだろう。だから、月一でも「よく行く」という考