第5期岩崎夏海クリエイター塾開講のお知らせ（2,427字）

2018/03/04(日) 21:00

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岩崎夏海クリエイター塾は、作家であり岩崎書店社長でもある岩崎夏海が2014年に始めた私塾です。以来回数を重ね、これまで計4期行ってきました。

おかげさまでご好評をいただき、2018年4月から第5期をスタートさせることとなりました。

クリエイター塾は、1回2コマ（1コマ1時間）の授業を計12回行います。

これまでは月2回行っていましたが、今期は月1回とします。時間は、毎月末の土曜日15時からです。

「クリエイター塾とは何を教えるところか？」

クリエイター塾とは、初めはその名の通りクリエイターのための塾、つまりコンテンツの作り方について教えていました。そのため、広い意味でのクリエイター、あるいはクリエイター志望者を対象にしていました。

しかしながら、クリエイターと一口に言っても小説、映画、マンガ、ゲーム、WEB、芸能など、さまざまな分野があります。それらに共通する部分もありますが、ディテールはどうしても違ってきてしまいます。

また、いわゆる一般的なクリエイター職ではない会社員や自営業の方でも、ホームページやイベントなど、何らかのクリエイションを行う場面はあります。あるいは、自分ではクリエイションをしないものの、仕事の取引先にしてもらうときにその知識があった方がいい、というケースもあります。

そこで2期からは、「クリエイター塾」の名前はそのままに、さまざまなニーズに対応するため、「広い意味でのクリエイション」について教えるようになりました。

では、「広い意味でのクリエイション」とは何か？

それは、「ものの価値を知る」ということです。違う言い方をすれば、「人間の価値観を知る」ということです。

どんなビジネスであれ、共通するのは「人間が相手」ということです。顧客がいて、彼らに何かを買ってもらう、ということです。

そして、人間に何かを買ってもらうためには、彼らの価値観を知る必要があります。彼らが何に価値を見出し、何を評価しているのかということが分かれば、より売れるものが作りやすくなります。

そこで岩崎夏海クリエイター塾では、「人間の価値観」に焦点を当て、それを教えるようにしました。具体的には、「人間が何を面白いと思うのか？」ということについて教えるようになったのです。

なぜそれを教えるかといえば、「面白い」というのは人間にとって最も重要な価値の一つだからです。

「面白い」には多様な意味が含まれます。感動した、興味深い、笑える、泣ける、好奇心が湧く、目が離せないなど、人間の購買行動につながるさまざまな感情は、全てこの「面白い」の一言に集約されるといっても過言ではありません。

その意味で、「面白い」に習熟することは、人間の価値観に習熟することにもつながるのです。

そのため岩崎夏海クリエイター塾では、「人は何を面白いと思うか？」に焦点を当て、授業を構成するようになりました。この授業に参加すれば、「人は何を面白いと思うか？」ということについて、幅広い見識を得られるようになります。そうすることによって、それまで知らなかった「人間の価値観」というものがより分かるようになり、さまざまな場面で活かせるようになるのです。

この授業に参加することによって、まずなんといっても「顧客の求めているもの」が分かるようになります。また、顧客が求めているものを作ることの工程も分かるようになります。いわゆる「マーケティング能力」が格段に進歩するのです。

ではなぜ岩崎夏海クリエイター塾に参加するとそのような効果が得られるのか？

それは、この授業では主に二つのアプローチから人間の価値観に迫っているからです。

「二つのアプローチ」とは、一つは「価値観の本質を知る」ということ。もう一つは「価値観の表層を知る」ということです。

人間の価値観には、大きく分けて二つの種類があります。我々はそれを「本質」と「表層」と呼びますが、違う言い方をすれば、「変わるもの」と「変わらないもの」ということです。

こう聞くと、変わらないもの――つまり本質の方がより重要のようにも思えますが、しかし本質は表層を重ねる中から浮かび上がってくるものでもあるので、表層も、つまり変わるものけっしておろそかにはできません。

岩崎夏海クリエイター塾の具体的な授業内容といたしましては、1回ごとに宿題として指定する映画を鑑賞してきてもらいます。

授業では、各参加者がそれについての批評を発表します。その上で、岩崎夏海の司会によって、その意見に対する議論を深めていきます。

そうすることで、参加者は次の三つの効果を得られます。

第一に、発表することによってプレゼンテーション能力が向上します。

第二に、他の参加者の意見を聞くことで、多様な視点が獲得できます。

第三に、それについての議論を深めることで、表層の奥にある本質に気づけます。