日本のゲームは、長らくアーケードゲームとコンシューマーゲームの二本立てでやってきた。そもそも日本のゲーム産業は、『スペースインベーダー』を筆頭にアーケードが牽引してきた。そうした中で、新作はまずアーケードで発表し、それを数年後にコンシューマーとして発表するという流れが形成されていった。
この商法は、日本人にとっては馴染みやすいものだった。例えば映画では、新作は劇場公開し、数年後にビデオ化されたり、あるいはテレビで放映されたりする。ゲームもそれと同じような感覚で、まずはゲームセンターで発表されてから、数年後に家庭で遊べるようになるということが、提供する側にとっても、また客側にとっても、理解しやすい商習慣として受け取ることができたのである。
この流れの中で、やがて一つの価値観が形成されていった。それは、新しいテクノロジーを用いたゲームは、まずはゲームセンターで発表される――というものだ。そのた
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