あしたの編集者:その31「知識におけるパンドラの箱」(1,851字)
人間には、恐怖心に対して「敏感」という性質がある。恐怖心に対する免疫が低い。
一方で、恐怖心に対する好奇心もある。恐怖心に対して好奇心を持つことは、その恐怖心の緩和にもつながるので、これは一つの循環活動になっている。すなわち、恐怖心を怖れ、同時に興味を抱くからこそ、その恐怖の解明に成功し、恐怖心を和らげることができたのである。
この循環活動によって、人間にはさまざまな知識が集積するようになっていった。どんどんいろんなことを知るようになっていったのだ。別の言い方をすれば「文明が進歩」していった。
これは、ある意味人間の宿命ともいえる。恐怖心に興味を持ち、それを解明することで恐怖心を和らげる循環活動を、一つの生きるエンジンとしているのだ。そのことによって、人間に際限なく知識が集積していくことは、ある意味避けられない事態だった。
しかしそんな中で、今度は新たな恐怖心が生まれるようになった。それは
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