1970年代は、アニメというものの需要のされ方が大きく変化した年代だった。
どう変化したかといえば、それまで子供しか見なかったのが、大人も見るようになったのだ。
なぜそうなったかといえば、新たに大人の視聴者が生まれ始めたからである。
それまでアニメというのは、子供の頃は見るものの、大人になったら「卒業」するのが当たり前だった。ところが、「卒業」しない大人たちが現れ始めた。大人になってもアニメを楽しむ人たちが出現したのだ。それは、映画版『宇宙戦艦ヤマト』の大ヒットで顕在化した。これをヒットに導いたのは、大人になってもアニメを卒業しないファンたちであった。
後に「オタク第一世代」と呼ばれるこうしたファンたちが、アニメの有り様を大きく変えていくのである。この頃はまだなかった「オタク」という言葉は、その後どんどん大きくなっていく。そして、アニメのメインターゲットになるのはもちろん、オタク向けに作ら
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