教養論その34「自分を素直に見ることによって初めて分かる教養の本当の役割」(1,836字)
自分に素直になるということは、もう一人の自分を持って、自分を客観的に見ることによって果たされる。自分を客観的に見ることができると、自分の弱点が見えるから、それをあまり出さないようにできる。それと同時に、自分の長所も分かるから、それを上手く出せるようになるのだ。
そういうふうに、自分の長所や短所が分かると、さらにその奥にある、自分の素直な思いというものを知ることもできる。自分の素直な思いとは、自分が何に価値をおいているか、ということだ。自分が大切に思っていることは何か。自分にとってのプライオリティが判別できるようになるのだ。
ここまでして気づくのは、人間は、自分のことが案外分かっていない――ということである。それはまた、ほとんどの人間は、自分のことが分かったつもりでいる――ということでもある。ぼくは30歳のときに、その視点を得ることができた。ぼくを含めた多くの人間が、自分のことを分かっていな
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