嵯峨綴。

風呂あがり

2015/03/29 02:42 投稿

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眠れないので少し。


 日本人に生まれ育った以上、風呂というものには毎日世話になっている。
 
 しかしながら、風呂場に居候してくれる「カビ」の如何なものか。
まぁ黒いやつもいれば赤いやつもいるわけだけれど風呂場に居て少しも役に立つやつらではない。
どこからとも無く現れてきて、「まったくお前って奴は、掃除をさぼっただろう。」
と得意気にのさばっているものだから今日は、昼のうちに漂白剤を撒いておいてやった。
 
 「旦那、今日から一家共々お世話になりやす。」
だとか一言くれれば自分だって
「おう、あんまり派手にやるんじゃねぇぞ。」
とか言ったりもして
「分かっておりやす、日陰者でございますから心得ておりやすゆえ。」
ぐらいの挨拶があった日には掃除は3日に一回ぐらいにしてやったものを。
漂白剤にやられるなどという憂き目に、遭わずに済むことは単細胞に生まれたものだから、当然無いわけで、物の哀れというよりほかない。
 
 うちの風呂場はすべてタイル貼りだから目地には薄墨を引いたようなカビが茂っていたわけだけれど漂白剤のお陰で、夏の日差しが照りつけるプールのようなむせ返る塩素の匂いとともに清潔な風呂場となったのである。やはり清潔な風呂場というものは心地が良い。連中には悪いがこれから湿気の増える季節と相成れば漂白剤にも一層働いてもらわねばならない。

 

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