現在、生まれ育った日本を離れてドイツで生活している者です。
3.11当日は東京にいて、その後当地へやってきました。私は元々、テレビはあまり見ないのですが、あの災害の前後はとにかく情報が欲しくて、不安で、テレビ報道や新聞等を見境なく、また、邦文・英文・独文とできる限りの語学力を駆使して読み漁っていました。その際に気づいたことは、時に災害当事者である日本よりも、情報量もその質も海外メディアのほうがより適切に公平に伝えている部分が多々あるのではないか、ということです。「情報の差配」と堀さんは指摘されましたが、正にそれをまざまざと感じました。
情報の全てを報道で扱うことはできない。それは明白な事実です。しかし、伝え漏れてはいけない事実がもしも抜け落ちていたら。不公正な意図によりそれが一方的に行われているとしたら。そして、その差配行為を発見することに、今日の情報発信・受信環境は時をおかずしてそれを可能にするでしょう。そうなれば、メディアに対する人々の不信は今以上に進むことでしょう。
堀さんの今回の選択に、私はエールを送りたいと思います。「発信は誰にも止められない」そういう貴方の気概に期待しています。と同時に、自分自身も、受信する情報に対して盲目的・受動的にならないよう、あらゆる角度から物事を見るよう努めていこう、と感じました。
がんばってください。あなたの信じる事に対して。