ウサギ小屋

【声劇用台本】ARMORED CORE for ANSWER~ラストリンクス(後編)【6:4:1】

2014/08/10 15:05 投稿

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~注意点~
この台本はFROMSOFTWARE様のPS3用ゲームタイトル「アーマードコア4」「アーマードコア・フォーアンサー」を題材に声劇用にアレンジした台本です。実際のストーリーと異なる点やネタバレが大いに含まれます。以上を踏まえた上でお楽しみください。なお、他シリーズ台本とは時系列やその出来事に於いて直接的な繋がりはありません。それぞれ独立したストーリーとして解釈してください。
※大まかな世界観やストーリーの詳細についてはwikiを見ていただくと詳しく書いてあると思いますので、そちらを参考にしてください。「ACfA」「AC4」などで検索できると思います。


ARMORED CORE for ANSWER~ラストリンクス(後編)

~登場人物~

(♂6:♀4:N1…合計11人/所要時間約70分)

♂ハリ:20代後半。新生ORCA旅団の旅団長。戦闘時間が僅かしか保てない特殊なAMS適正を持っており、必然的に戦闘時間は限られる。その時間中だけは、恐るべき戦闘能力を誇る。そのため、時間限定の魔術師と呼ばれる。乗機はクラースナヤ。

♂オッツダルヴァ:30代。元カラードランク1。リンクスとしてのプライドは高く、それ故に弱者には毒舌。有澤特注機は"飛龍"。

♀アナト・ウォルコット:10代後半。物静かな少女。名門ウォルコット家の家柄ながら、AMS適正は低く、それ故に勘当され、孤独の身となったが、未だにそのお嬢様気質は抜けきれていない。

♂アディ・ネイサン:30代。オーメル陣営の管理と、ミッションの斡旋など、何でもそつなくこなすエリート。他者を見下して生きてきたのか、その口調は皮肉気味。

♀ウィン・D・ファンション:30代。今やカラードランク1となった実力者、誇り高く、それゆえ弱者やリンクスの名を汚す行為は、絶対に許さない。 

♀東堂燐華:30代。有澤重工社長秘書。ネクスト機、霧島は彼女の設計によるもの。リンクスとしての実力も、社長有澤隆文圧巻物である。

♂アスイ:10代後半。ネクスト・ジエンドを駆るリンクス。かなり落ち着いた少年。必要十分以上働くため、企業から注目を集めている。若くして天才的な戦闘能力を秘めており、麒麟児と呼ばれる。

♂CUBE:30代。CUBEはキューブと読む。ジョシュア・オブライエンに次ぐアスピナのテスト個体。実験機である「フラジール」は、これまで何人ものリンクスを潰してきた超高機動機体。リンクスになるために生まれたような人間。感情をあまり表に出さず、淡々とデータ戦闘を仕掛ける。

♀メイ・グリンフィールド:30代。重量機「メリーゲート」を操る、クールな姐御肌の女性リンクス。身内のGAグループ内では、「スマイリー」の愛称で呼ばれる。

♂ローディー:50代。元々AMS適正も低く、粗製と蔑まれてきたが、熟練の戦闘センスとテクニックを磨き、今やGAの最高戦力とまで呼ばれるほどになった実力者。しかし、その態度は決して驕らず、面倒見の良さそうな物腰である。

♂オールドキング:40代。殺戮こそが人の未来だと信じる狂人。不気味な雰囲気で相手を動揺させ、自らの死もまた必然だと受け入れる心構えもある。

Nナレーション:聞き手に情景をフィードバックさせてください。


~簡易配役表~

♂ハリ:
♂オッツダルヴァ:
♀アナト:
♂アディ:
♀ウィン:
♀東堂:
♂アスイ:
♂CUBE:
♀メイ:
♂ローディー&オールド:
Nナレーション:

---被り推奨
Nアレサ機械音声:


~本編~

---BGM ChangeGire

ナレーション
「企業対リンクスによる抗争が始まり数ヶ月。度重なる戦闘とそれに伴うコジマ粒子による汚染。すでにこの星は極限状態となっていた。"国家解体戦争"、"リンクス戦争"、ORCA旅団による"クローズプラン"、そして"リンクス狩り"…数々の争いがこの地を破壊したのだ。…だが…それでもなお戦いは終わらない。」

---BGM Intro

ウィン
「スミカ様・・・あなたはいったいなぜ企業側に・・・私は・・・答えを見つけられないままだと言うのに・・・あなたの答えを・・・知りたい・・・」

---間

アディ
「どうですか、いけそうですか?」

CUBE
「はい、そのつもりです。」

アディ
「ふふ、それは良かった。被験者を何人も潰してきた、そのフラジールを乗りこなせるのは、  もはやあなたしかいませんからね、CUBE(キューブ)」

CUBE
「お任せください。アスピナの誇るネクストのスピードの限界を・・・お見せしましょう。」

アディ
「では、早速弾かれ者の退場の幕引きを、あなたにお任せしましょう。」

CUBE
「は・・・では、出撃の準備を・・・」

アディ
「・・・・・・ふふふ・・・さすがはアスピナ機関・・・いったいどんな教育を行っているのやら・・・無表情で気味の悪いリンクスばかりだ・・・」

ナレーション
「新生ORCA旅団B-8攻略前哨基地。旅団長ハリが彼らの元へ戻る。」

オッツダルヴァ
「・・・ん?戻ったか!」

東堂
「社長は・・・隆文様は!?」

アナト
「エイ=プール様も・・・」

ハリ
「・・・」

アナト
「ハリ・・・様・・・?」

ハリ
「有澤隆文、エイ=プール…二人共、偉大な・・・リンクスだった・・・。」

東堂
「っ!…そんな…」

オッツダルヴァ
「貴様、僚機を損失し、挙句、有澤を救出できなかったというのか!?」

ハリ
「…すまない…」

オッツダルヴァ
「…っ!」

---殴りかかろうとするが止めるアナト

アナト
「オッツダルヴァ様!」

オッツダルヴァ
「止めるなアナト!フンッ!」

---ハリ殴られる

ハリ
「ッ!・・・クッ・・・」

オッツダルヴァ
「貴様は、旅団長失格だな。」

アナト
「オッツダルヴァ様・・・あんまりです!ハリ様もきっと一生懸命に・・・!」

オッツダルヴァ
「だからこそだ・・・所詮その程度が限界だったということだ・・・」

アナト
「やめてください!」

ハリ
「いいんだアナト。私の失態には、これぐらいの制裁があっていい・・・いや、この程度でも足りないぐらいだ。だが勘違いするな。テルミドールを手に掛けた貴様への制裁も…まだだということをな!」

---オッツダルヴァ殴られる

オッツダルヴァ
「ッ!…ほう、上等じゃないか。ネクストを操れるだけが私だと思うなよ。」

ハリ
「来いよ。」

---殴り合いをはじめる二人、 それを見て悲鳴をあげるアナト

---間

ナレーション
「二人は殴り合いをはじめた。長時間の作戦行動の疲れを感じさせないその拳には、どんな想いが宿されているのだろうか。そして騒ぎは大きくなりはじめ、周りには下品なギャラリーが集まり始める。」

アナト
「やめて・・・」

東堂
「やめてください!二人とも!落ち着いて!」

ナレーション
「やがて、良識ある者がそれに気付くと、二人を止めに入る。」

オッツダルヴァ
「・・・はぁはぁ・・・・・・ほう、拳はお飾りかと思えば、なかなかやるじゃないか。」

ハリ
「お前こそ、温室育ちのお坊ちゃんかと思えば・・・」

東堂
「お二人とも、その辺にしてはいかがですか・・・戦闘の疲れがまだ残っているはずです。今は・・・成すべきことのための・・・休養を・・・。」

ハリ
「東堂・・・すまない、こんな時に取り乱してしまった…有澤のこと・・・私が殺したも同然だ。本当にすまないと思っている。」

東堂
「いいえ、社長は・・・立派にリンクスとしての責務を全うしたのだと、そう信じておりますので・・・」

アナト
「東堂・・・様・・・」

東堂
「さ、救護班!このお二方を運んでください!大事な戦力です。丁重に扱ってください。」

---BGM終了

ナレーション
「その傷とは裏腹に、晴れやかな表情で担架に運ばれる二人。」

オッツダルヴァ
「・・・」

ハリ
「・・・オッツダルヴァ・・・貴様には・・・憤りと共に感謝もしている。」

オッツダルヴァ
「なんだ、殴られて感謝とは、貴様にそんな趣向があったのか。」

ハリ
「ふざけろよ・・・・・・あのままでは、私は・・・私は、自責の念でいっぱいだった。どうしたらいいのかわからず、ただ自分を許せなかった。今も許しているわけではない。・・・だが、お前に殴られて、少しだけ自分を取り戻せた気がする。」

オッツダルヴァ
「フン、では、次は"飛龍"で殴ってやるから、盛大に感謝しろよ。」

ハリ
「イカレてるぜ、お前・・・」

オッツダルヴァ
「貴様は変態だな。」

ハリ
「フ・・・」

---静かに笑うハリとオッツダルヴァ しかしすぐに殴り合いでできた傷が痛み、 お互いに呻く

Mハリ
「まるで、テルミドールに殴られているようで、彼がまだ生きているようで、そんな喜びも…  あったのだろうか…私は、静かにあの日のことを思い出した。」

Mテルミドール(オッツダルヴァ)
「君とは初見となる。私は、マクシミリアン・テルミドールだ。君にORCA(オルカ)の一員になってほしい…これは扇動だが…同時に、事実だ…」

ナレーション
「一方、アディ・ネイサンの管轄である、オーメル陣営では、彼の不祥事に対する審議が行われていた。」

---BGM Turn it round

アディ
「し、しかし、あの有澤重工の雷電、そしてネオニダスを仕留めました!これは大きな成果かと・・・いえ・・・ORCA(オルカ)はまだ存続して・・・は、はい・・・・・・!そんな・・・私は一定の成果を挙げました!その私に・・・そのような・・・どうか、それだけは!私は・・・私は・・・!おい、よせ!やめろ衛兵!貴様らは私の部下のはずだろう!」

CUBE
「・・・」

アディ
「CUBE!見ていないでこいつらを何とかしろ!・・・は、はなせ!私の命令が聞けないのか!」

ナレーション
「アディが連れて行かれる先は、本人が考案した、AMS適正を持たない者でもネクストを操れるようになる、人体改造の実験室だった。」

アディ
「何をする気だ・・・おい、よせ・・・やめろ!やめろおおおお!」

ナレーション
「アディの悲鳴が施設中に虚しく木霊し、実験中のランプが点灯する・・・一方、GA本社クレイドル。GA主権領域は如何なる兵器も侵犯してはならない決まりがある。そこに数機のネクストが接近しようとしていた。」

CUBE
「グローバル・アーマメンツ社、通称GA。子会社であるBFF社は我々の傘下へ加わったというのに、オーメル・インテリオルに与さない時代遅れの巨人ですか。新生ORCAの後ろ盾とも噂されている。では、クローンリンクス部隊、行きましょうか。雷電を失い、グレートウォールを失い、BFFも失った彼らGAに、もはや抵抗する力もないでしょう。」

ナレーション
「居住を目的として製造されたクレイドルに武装はなく、GAの戦力は、クレイドル上部へと展開している、ノーマル部隊のみであった。しかしノーマル程度がネクストに敵うはずもなく、彼らは、ただ祈ることしかできなかった。クローンリンクスたちは、次々とクレイドルのエンジンを破壊していく。やがてクレイドルの一機がバランスを崩しかけた。」

CUBE
「これで終わりですか・・・なんと、呆気もない・・・」

---BGM Viper

CUBE
「・・・!?今のは…何者かが乱入してきている。何者ですか・・・!?・・・クローン達が次々と落とされていく・・・あの殲滅速度・・・馬鹿な…クローンと言えどネクストだぞ!?」

ローディー
「非武装のクレイドルへコジマをばら撒くネクストを、大量に差し向けるか・・・。気に入らんな。」

CUBE
「なっ!?あれは・・・フィードバック!?ローディー・・・生きていましたか。」

ローディー
「老兵は死なずと言うだろう、ふっ、お遊びが過ぎたなあ、小僧。悪いが落とさせてもらう。」

CUBE
「ほう、いいでしょう。クローン部隊、後退してください。私が相手をしましょう。GAの最高戦力、フィードバックとの戦闘データが取れるとは・・・いい傾向です。テストの汎用性は高くなりました。」

ローディー
「テスト・・・か。どういう形でも構わんが、"テストで死ぬ"のは、お前さんのリンクスとしての最期にしては、あんまりなんじゃないのか?」

CUBE
「・・・ほざきますね…捕まりませんよ?私のフラジールは・・・」

ローディー
「捕まえるさ。今まで、このフィードバックで捉えられなかった者など、一人も居らん。捉えたとて、敵わない相手なら、リンクス戦争時代にいくらでも居たがなあ。もう昔の話よ。最近のリンクスは軟弱モノばかりだ。お前もその一人だ。・・・さて、まずは、セオリー通りに、こいつでも食らいな!」

CUBE
「・・・!ミサイルですか・・・そんなもの・・・!」

ローディー
「ほう、フレアはないが避ける・・・か。確かにそれだけ機動力があれば、フレアなぞ必要なかろう。」

CUBE
「どうします。誘導弾…つまり、自動で追尾する弾でさえ、あなたの攻撃は私には当たりませんよ?」

ローディー
「そう慌てるな、ミサイルなんぞ、お遊びのようなものだ。勝手に追尾する弾を当てて何が面白い。」

CUBE
「まだ強がりますか、いいでしょう。リンクス戦争の生き残り、あなたには最高速度のフラジールをお見せしましょう。」

ローディー
「なに!?・・・いつの間に後ろへ・・・まだ加速するか・・・」

CUBE
「言ったでしょう、捕まらないと。」

ローディー
「だが、ネクスト戦はスピードが全てではない。じっくり指導してやろうじゃないか。授業料は高いぞ。言っておくが、機体修理費とはわけが違うぞ!」

ナレーション
「常に音速を超えているフラジールの動きの一手先を読み出す、ネクスト"フィードバック"のリンクス、ローディー。次第にフラジールは被弾こそないが、プレッシャーを与えられていく。そして遂に・・・」

CUBE
「…うっ!?なんだ…この感覚…まるで全てを見透かされているような…」

ローディー
「ようしもう終わりだ。動きは見切った、お前さんじゃ私には勝てんよ。如何に機動力が馬鹿げていようと、動きが読めれば捉えることは容易。」

CUBE
「なにを馬鹿な・・・ぐあっ!なんと・・・このフラジールを・・・捉える・・だと!?」

ローディー
「データで動くタイプのリンクスは簡単だ。貴様には意思のある人間としての大事なものがかけている。」

CUBE
「大事なもの・・・?」

ローディー
「イレギュラーだよ。」

CUBE
「うあああ!ア・・・アサルトアーマー・・・!」

ローディー
「パターンが読めれば、動きに合わせてアサルトアーマーで待ち構えることも容易。」

CUBE
「ク・・・なるほど、限界ですか・・・脆過ぎますねフラジールは。ま、ボトルネックはわかりました。帰還します。」

ローディー
「・・・案外あっさりと引き下がるのだな。目的はクレイドルではないのか・・・?・・・!?・・・まさか、無傷のクレイドルが浮力を失っている!?やはりそうか、目的は・・・アルテリア施設・・・!」

ナレーション
「GAアルテリア施設・ゲイル。ここは、GA製のアルテリア施設の中でも、極めて大規模であり、その防衛には、多数のアームズフォートとノーマルが配備されていた。だが今、それらは火花と黒煙をあげて沈黙していた。」

---BGM 終了

ウィン
「アルテリア・ゲイルの制圧完了。各施設も同様に成功か。これで、GAのクレイドルは地に落ちる・・・。・・・・・・私は・・・何をやっているのだ・・・」

ナレーション
「現在同盟関係にあるインテリオルグループと、オーメルグループにとって、GAグループは弾かれ者だった。子会社である有澤重工は、その防御の要であり、社長・有澤隆文を失った今、指揮系統が混乱。それに漬け込み、一挙にオーメルらにGA本社を抑えられてしまった。一方その頃、アームズフォート製造工場B-8を破壊したORCA旅団内では、次なる狙いであるクローン研究施設の破壊のために、作戦会議が行われていた。」

---BGM Interlude

東堂
「・・・オッツダルヴァ様、アナト様の情報によると、クローン研究施設が、なぜかオーメルの第一犯罪者収容施設内に存在した。・・・となると、第二、第三収容施設にも、見通しを立てたほうがよろしいかと。」

アナト
「どうして監獄ばかりにクローン施設があるのでしょう?」

ハリ
「それは恐らく、犯罪者達をクローン研究の材料にしていたのだろう。第一級犯罪者ともなれば、死んで同然みたいな扱われ方だからな。かつて国を中心にした国家体制のほうが、まだ人権を重んじる風潮があったらしいが・・・今や国家は解体され、企業が支配する時代。もはや企業連の独裁体制だ。」

アナト
「一度我々ORCA(オルカ)に追い詰められて、より一層独裁化した気がします。焦っている・・・のではないでしょうか。」

ハリ
「ふむ。」

オッツダルヴァ
「とにかく、クローンを量産されては厄介だ。ハリの話によれば、単機でそれなり以上の戦闘能力を持つクローンも現れたらしい。」

ハリ
「エイ=プールをやったネクストだ。コジマキャノンを操り、繊細な動きで攻撃をしかけてきた。だが、そこまで急速に技術が進歩するものだろうか…クローンにあんな芸当ができるとは思えない。」

アナト
「クローンではない…と?」

ハリ
「わからない。どちらにせよ、やることは同じだ。東堂…」

東堂
「はい、では、第一犯罪者収容施設制圧作戦の説明をさせていただきます。アルテリア・クラニアムは先の動乱で激戦区となったため、損壊が激しく再起不能と言われています。そのため、アルテリア・カーパルス、アルテリア・ウルナの規模が大幅に拡大。それに伴い、防衛設備、戦力が増強されていることでしょう。これらを今の戦力で真正面から攻略するのは、戦闘の長期化による増援の到着、こちらの戦力不足の露呈を意味し、先々の戦況にも影響が出るため、無謀過ぎるかと。よって、私からは、カーパルス、ウルナのどちらかにターゲットを絞り、アルテリア施設の制圧が目的と敵に思い込ませ、その隙に収容施設を占拠する陽動作戦をご提案致します。」

アナト
「・・・というと?」

オッツダルヴァ
「アルテリア施設を少数で牽制。増援の到着まで引きずり出しておいて、収容所を多数で一気に落とすということだろう。囮の者は、あたかも大規模な部隊に見せかける必要がある。」

アナト
「つまり、ターゲットの施設に対して、長期戦覚悟の波状攻撃を仕掛けることが、可能というわけですね。ネクストの高機動を生かせば、波状攻撃のほうが効率良く攻め落とせる・・・と。」

ハリ
「そういうことだ。だが問題はどうやってこの僅かな戦力を陽動に割くかだ。」

東堂
「陽動部隊は極めて少数にする必要があります。まず、私が務めます。霧島のサテライトスナイプによる多方面からの狙撃で、複数機の狙撃と錯覚させます。」

オッツダルヴァ
「そうだな。適任だ。」

アナト
「あとは前衛機ですね。雷電のように、圧倒的なまでの存在感と、プレッシャーを与えられる個体が望ましいのですが。もしくは、機動力を活かし、これもまた複数機存在していると錯覚させる。」

メイ
「私のメリーゲートならどう?この中でも重量機なほうよ。でも火力が不安だから、もう一人誰かサポートにつけてほしいわね。」

東堂
「メイ・グリンフィールド、申し出感謝致します。しかし、他に重量機を駆るリンクスは・・・」

ローディー
「僭越ながら、立候補させてもらおうか。」

アナト
「・・・?あなたは・・・」

オッツダルヴァ
「ローディー!?生きていたのか!」

ローディー
「誰かと思えば、オッツダルヴァの天才坊やじゃないか。"生きていたのか"はこっちの台詞だ。ラインアークで果てたとばかり思っていたが。」

オッツダルヴァ
「私が死ぬわけがないだろう。誰が時代を担う?」

ローディー
「ははは、相変わらずだな、その物言い。まるで自分が全世界を動かしているかのようだ。ま、今時珍しい、リンクスらしい考え方ってやつか?はっはっはっ。」

アナト
「しかし、ローディー様。GAの最高戦力であるあなたが、どうしてここへ?」

ローディー
「GAの本社クレイドルが落とされた。」

ハリ
「なんだって!?」

ローディー
「GAは事実上の完全降伏。私はリンクス狩りのターゲット。流れ着いたのがこの組織というわけだ。」

ハリ
「まさか、本社を直接狙うとは・・・本当に狂っている・・・」

ローディー
「インテリオルとオーメルが手を組んだときから、なんとなく予想はついていた。どちらにせよ、時間の問題だっただろう。」

東堂
「では、ローディー様の進言通り、私とスマイリー、そしてローディー様の3名はカーパルス。斥候の2名以外は全戦力をウルナへ向けましょう。団長、問題ないでしょうか?」

ハリ
「ああ、ありがとう東堂。君のような優秀な秘書を持てるなんて。有澤は苦労知らずだったろうな。」

東堂
「いえ、私などは・・・」

アナト
「あの、ところで、スマイリーとは・・・?」

東堂
「ああ、メイ・グリンフィールドの愛称です。我がGAグループ内では彼女はそう呼ばれています。」

メイ
「このニコニコフェイスのエンブレムからそう呼ばれているわ。気軽に呼んでもらってかまわないわ。」

アナト
「素敵な紋章ですね。スマイリー様。」

メイ
「…愛称に"様"つけてどうするのよ…」

東堂
「アナトらしいですね。」

メイ
「ま、好きに呼んでちょうだい。」

ハリ
「・・・さ、時間がない。準備にとりかかろう!」

---BGM 終了

ナレーション
「数時間後、アルテリア・カーパルス。」

---BGM PreciousPark

東堂
「メインシステム、戦闘モード起動。サテライト・スナイプ、スタンバイ。オーバードブースト発動。各機、降下準備。」

メイ
「こちらメリーゲートよ。問題ないわ。」

ローディー
「フィードバックだ。こちらも問題ない。」

東堂
「視界良好。降下開始してください。すでに敵勢力圏内です。油断しませんように…」

メイ
「気合は十分よ。作戦行動を開始するわ。上手く盾にしてね。そのための重量機よ。」

ローディー
「スマイリー、女性を盾にするのは忍びないな。」

メイ
「ローディー。気にすることないわ。あなたの兵器型腕部では、防御力が心もとないでしょう。」

ローディー
「・・・GA時代から、こうやって協力してみたかったものだな。」

メイ
「やめてよ。最後の会話みたいじゃない。」

東堂
「お二人とも、目的はあくまで"陽動"。くれぐれも無茶をしませんように。・・・では、御健闘を・・・。」

メイ
「行くわよ。GA勢力のネクストの力、見せてあげましょローディー。」

ローディー
「はは・・・ま、老兵は気にせず、好きにやりたまえ。お前さんの動きに合わせるほうがやり易そうだ。」

メイ
「ベテランのあなたらしいわね。じゃあ、正面からいくわ。細かいのは性に合わないの。」

ローディー
「ふふん。面白いじゃないか。相変わらず大胆な女だ。背後から腕部バズーカでアシストする。」

メイ
「派手にいくわよ・・・増援を燻り出す!」

ナレーション
「彼らの前方には、アームズフォートとノーマルで編成された、大規模なカーパルスの防衛部隊が展開している。」

メイ
「ちっ!取り逃した!」

ローディー
「おっと、逃がさんよ。」

メイ
「ナイスよ、ローディー。」

ローディー
「気を抜くな。」

メイ
「っ!背後に回られて…しまった!」

ローディー
「しまってない!」

メイ
「ふう、ありがとう。相性が良いみたいね、あなたとは。」

ローディー
「老人をからかうもんじゃないぞ。」

東堂
「ランドクラブ撃破!お二人とも、ギガベースの主砲に注意してください。」

ナレーション
「防衛部隊は、明らかに動揺していた。東堂の目論見通り、相手の勢力の規模がわからずにいたからだ。そして戦闘開始からしばらくして、彼らはやってきた。」

---BGM Today

ウィン
「なんだ・・・敵勢力のネクスト機、規模は不明と聞いていたが…たったの二機ではないか・・・」

アスイ
「こちらジエンド。リンクス、アスイだ。」

ウィン
「きたか、アスイ。…いいのか?こちら側につくということは、ここからは修羅の道だぞ。」

アスイ
「わかっている。自分で選んだんだ。」

ウィン
「そういえば、お前オペレーターはどうした?」

アスイ
「わからない・・・連絡が取れないんだ。」

---防衛部隊を攻撃し続けるメイとローディー 途中でアスイとウィンに気づく

メイ
「来たわよ。増援は二機ね・・・まだまだ・・・もう少し引きずり出すわ。」

ローディー
「あれは・・・レイテルパラッシュ?もう一機は・・・ジエンド・・・」

メイ
「麒麟児アスイね…まだ年端もいかないのに、かなりの実力を持つリンクスと聞いているわ。」

ナレーション
「カーパルスは防衛部隊の約半数を失っていた。そして今、企業側のレイテルパラッシュ、ジエンドの二機と、ORCA側のメリーゲート、フィードバック、霧島の三機が戦闘を開始した。」

アスイ
「テルミドールの亡霊に取り付かれるとは…いくぞ、覚悟しろ!お前たちの悪夢を今覚まさせてやる、死を持ってな!」

ウィン
「そういうわけだ。消えてもらう。」

メイ
「っ!・・・燐華、援護射撃、お願い!」

東堂
「承知しています!精密照準スタンバイ。ターゲット・・・ロック!スナイパーキャノン・・・ファイヤ!!」

アスイ
「ぐあああ!なんだ、今のは・・・?発射音が…後から聞こえてきたぞ!」

ウィン
「スナイパーだ・・・!それも…複数…。…気をつけろアスイ!四方から狙撃されている。敵は大規模な狙撃部隊を展開している!」

アスイ
「四方・・・だと?いや…この音の間隔…」

メイ
「怯んでるわ、ローディー、一気に畳み掛けましょう。」

ローディー
「了解だ。」

ナレーション
「そのとき、カーパルスの防壁の、各部に設置されている球体が動き出した。不気味に浮遊し、外敵を捉えると、高出力のエネルギー弾が放たれる。」

メイ
「・・・!?・・・なにこれ・・・ふざけてるの・・・?」

ローディー
「トーラス製のソルディオス砲か・・・しかも自律飛行をしているときた。・・・おぞましい光景よ。」

東堂
「ソルディオス砲、先に破壊します!」

メイ
「そうね、こんなもの好き勝手に浮かばせとくなんて、気持ちが悪いわ。」

アスイ
「こっちも忘れてもらっちゃ困るぜ!」

メイ
「ちぃ!・・・ったく、弁えない子ね!」

ローディー
「したたかさはないが、徹底した攻撃だ。やるぞ、スマイリー。先に坊やを落とす。ソルディオスはあの秘書に任せよう。」

ナレーション
「メリーゲートとフィードバックの連携攻撃を、アスイは精一杯凌いでいた。」

アスイ
「くうう!」

ローディー
「・・・坊や・・・  なんて動きを・・・」

メイ
「うそでしょ・・・  二人掛かりよ!?」

ナレーション
「ジエンドに気を取られている二人に、  ウィン・Dが攻撃を加える。」

ウィン
「老兵と小娘。坊や一人も落とせないのか?」

ローディー
「くっ!空回りだな。」

メイ
「なっ!小娘って・・・貴女ほぼ同期でしょう!」

ローディー
「上位クラスのネクスト二機が相手ではやはりきついか。ソルディオスの破壊はまだか?援護が必要だ!」

東堂
「もう少しお待ちを・・・機動力が予想以上に高い。データ解析が追いつきません。」

アスイ
「ぐあっ!」

メイ
「捉えた!」

ローディー
「追い討ちをかける。いくぞスマイリー!」

メイ
「ええ、ホイール03展開、ヴァーティカルミサイル射出!」

アスイ
「ぐあっ!ミサイル・・・?垂直飛来式か!」

ウィン
「避けれないならフレアを装備しろ。」

アスイ
「避けれないとは言ってない。不意を突かれただけだ。」

ローディー
「そらっ!」

アスイ
「っ!」

ローディー
「・・・なんと・・・今のは完全に入ったと思ったのだがなあ。感服だよ坊や。」

メイ
「言ってる場合!?」

ウィン
「・・・妙だな。」

アスイ
「なにが?」

ウィン
「攻めに焦りを感じん。」

アスイ
「そうか?メイ・グリンフィールドには焦りを感じるが・・・」

ウィン
「奴のはローディーの指示通りに動いているだけだ。ローディーめ、何を企んでいる。」

アスイ
「・・・本当にローディーの指示かな。他にキレるやつがいたとしたら・・・?例えば・・・っ!このさっきから狙撃している奴らの中に・・・"奴ら"なのか・・・"奴"なのかわからないが・・・」

ウィン
「・・・?」

東堂
「全ソルディオス砲排除!敵ネクストに目標変更します!」

メイ
「待ってたわ!援護よろしく!・・・それにしても、増援はこないわね。カーパルスが惜しくないの?」

ローディー
「まだ増援が必要と思われていないのだろう。もう少し暴れるとするか!」

メイ
「まさか、敵の増援を待ち遠しく思う事があるなんてねえ・・・さて、重量機の迫力を見せてあげようじゃない!」

---BGM 終了

ナレーション
「一方その頃、深い渓谷の隙間に位置する、第一犯罪者収容施設では・・・」

アナト
「カーパルスの陽動部隊からは、まだ連絡がありません。」

ハリ
「ちっ、まだなのか・・・」

オッツダルヴァ
「もう待ってられんな。第一波攻撃隊、出撃する!」

ハリ
「おい、待て!」

オッツダルヴァ
「下手をするとこのままカーパルスの部隊が全滅して、こっちに敵部隊が押し寄せてくるかもしれん。これ以上は待てない。各機メインシステム、最終チェックに入れ。」

ハリ
「おい、待てって!・・・ちっ・・・止むを得まい。第二波攻撃隊、彼らの30秒後に続くぞ!」

オッツダルヴァ
「第二波の奴らに残飯を与えない気で行け。」

アナト
「はい。」

オッツダルヴァ
「・・・いくぞ、出撃だ!」

ナレーション
「第一波攻撃隊は、オッツダルヴァとアナト・ウォルコットを含めた、いずれも奇襲に優れた高い火力を持つネクスト5機が。第二波攻撃隊は、第一波の奇襲で、警戒態勢を強めた敵勢力の猛攻を想定し、ハリを中心に精鋭のネクスト7機が。そしてその後に第三波攻撃隊が続く。」

オッツダルヴァ
「一気に駆け抜ける。奇襲で落ちるなよ。格好つかんぞ。」

アナト
「オッツダルヴァ様、敵防衛部隊、警戒レベルは極めて低いようです。」

オッツダルヴァ
「ああ、全く気付いていないようだ。・・・いいな、大破させなくていい、戦闘不能にしてしまえば問題はない。」

アナト
「了解。攻撃・・・開始します!」

ナレーション
「複数ネクスト機による奇襲により、収容所は混乱状態に陥った。」

ハリ
「第二波攻撃隊、出撃!防衛部隊、警戒体勢最高レベルだ。覚悟しろ。」

ナレーション
「ORCA勢力に多少の被害が出たとは言え、収容所の防衛部隊の被害は甚大だった。」

ハリ
「よし、第三波・・・」

オッツダルヴァ
「・・・っ!」

---BGM Someone is

アディ
「ようやく見つけましたよ。ORCA(オルカ)旅団。フラジール、よくやった。」

CUBE
「この程度、何の功績にもなりません。」

アナト
「第三波攻撃隊、全滅・・・。」

ハリ
「あいつは・・・!」

オッツダルヴァ
「向かってくるぞ、仕方がない。まずは奴を落とす!」

アナト
「了解・・・きゃあっ!」

オッツダルヴァ
「っ!?後方にクローンリンクス部隊・・・か・・・くそっ、作戦は失敗か!」

ハリ
「あの機体・・・アレサだと!?馬鹿な、あれを操れる人間などいるのか!?」

オッツダルヴァ
「人間じゃないさ・・・やつらはもはや・・・"獣"だ。どうせロクでもないシステムでも開発したのだろう。」

アナト
「それにもう一機のネクスト…あれは研究途中だったソブレロ型です!まさか…あれに適正するリンクスが見つかったのですか!?」

CUBE
「パートナー、この程度なら、フラジール単機でも、敗率はほとんどありません。・・・あなたは、戦わなくても構いませんよ。」

---BGM 終了

アディ
「いいや、彼らには感謝しています。私をここまで追い詰めたこと。このお礼はたっぷりとしなくてはいけません。ク・・・フフフフフ。」

オッツダルヴァ
「その声は・・・アディ・ネイサン!?驚きだな。貴様にそんなものが操れるのか?」

アディ
「フフフ・・・私にAMS適正はありません。だが!この新システムを介せば、私の神経系統を通じて、AIがネクストを操るのだ!そして今、このAIシステムには、あのリンクス戦争の英雄の戦闘パターン、テクニック、反射神経などのデータが入っている。彼がこのアレサを操ればどうなるのか・・・君ら自身の体で味わってくれたまえ!ふははははは!」

ハリ
「そ、そんなことが・・・」

アナト
「そんなことをしたら…あなたの体は負荷に耐えられないはずです!」

アディ
「ああ、そうとも、私はいづれ朽ち果てるだろう。 だが、私の神経が焼ききれるまで・・・私の脳が弾け飛ぶまで、こいつは戦い続けるのさ!くははははは!」

オッツダルヴァ
「・・・哀れ過ぎて言葉が見つからん。ならば貴様の神経が、脳が果てる前に、その肉体を滅ぼしてやろう。」

アディ
「いいでしょう…。私は・・・オーメルに見限られ、破滅した。もう失うものは何もない。何も恐ろしくはない…だが、貴様らも道連れだ!」

---間

ナレーション
「その頃、アルテリア・カーパルスでは・・・」

---BGM Cosmos

東堂
「うああっ!」

アスイ
「・・・やはり狙撃機体は一機だけだったか。」

東堂
「どうして・・・見破られて・・・」

アスイ
「パターンがシンプルすぎる。大規模な部隊に必ずある複雑さがないのさ。あんた、頭硬いほうだろう・・・」

メイ
「あらあら、頭の硬さまでバレちゃってるわ、ね!」

アスイ
「おっと!」

東堂
「う、うるさいわよ、スマイリー!」

アスイ
「くっ!はあはあ…結局あんたら、たった三機だったってことか。何を企んでたんだ?」

ウィン
「どちらにせよ、生かしておく理由はない。」

ローディー
「それはこっちの台詞だ。ブラスメイデン!」

ウィン
「ぐう!ちっ・・・バズーカか・・・食らいすぎているな・・・」

アスイ
「ウィン、気を抜くなよ。」

ウィン
「ああ、わかっているさ。とりあえず本部に連絡を・・・」

ローディー
「これは・・・まずい・・・こっちの企みはバレてしまっているな。」

メイ
「これ以上の陽動は無意味ね。」

ローディー
「それに、あっちも戦闘を開始したようだ。東堂、お前は本隊と合流しろ。」

東堂
「そんな・・・お二人も・・・」

ローディー
「我々の機動力では逃げ切れん。」

メイ
「そうね、あなただけでも行きなさい。」

東堂
「・・・く!」

アスイ
「逃がさん!」

ナレーション
「霧島を追おうとするジエンドを、メリーゲートとフィードバックが体当たりで妨害する。」

アスイ
「ぐあっ!」

メイ
「行かせないわよ。」

ローディー
「大人しく我々の相手をしてもらおう。」

アスイ
「邪魔だあああ!!」

メイ
「うあっ!」

ローディー
「ぬうっ!」

アスイ
「くっ・・・ウィン!奴を追え!」

ウィン
「ほう、私に指図するようになったか・・・まあいいだろう。本部ともなぜか連絡が付かん。敵の陽動作戦を報告できん。奴は私に任せておけ。」

アスイ
「俺は・・・あんたらに勝たなければならない。弾を温存しておきたかったが・・・バックユニット、コジマキャノンチャージ!」

メイ
「させるか!」

ローディー
「コジマキャノンだ!チャージしている!阻止しろ!」

メイ
「はあ!」

アスイ
「っ!」

ローディー
「逃がさん!」

アスイ
「っ!!チャージ率…30%!」

ローディー
「なっ・・・今のをかわすか!?なんでもいい、当てろ!衝撃でチャージをリセットさせるんだ!」

アスイ
「チャージ率60%!」

メイ
「うああ!」

ローディー
「むん!」

アスイ
「食らってたまるか!…チャージ率80%!」

ローディー
「くそっ!なぜ当たらん!スマイリー!」

メイ
「はあっ!」

アスイ
「チャージ率95%!!…もう少し!!」

ローディー
「ここだ!…」

アスイ
「ふんっ!」

ローディー
「ちっ!バズーカ…弾切れか!!」

メイ
「…化け物め…当たれええ!!」

アスイ
「遅い!」

メイ
「ちぃっ!」

ローディー
「攻撃を顧みず、回避に専念すれば、ここまで…翻弄されるものなのか…!?」

アスイ
「・・・コジマキャノン、チャージ完了!」

ローディー
「…見事だ…」

アスイ
「…食らえええ!!」

メイ
「あああああ!」

ローディー
「がああああ!」

ナレーション
「二門のコジマキャノンが放たれる。青白い閃光が辺りを光で包んでいく。そして・・・背中合わせに地に崩れる二機。」

メイ
「ふ・・・ふふ・・・ここで終わりね・・・」

ローディー
「私がここまで翻弄されるとはな・・・」

メイ
「ねえローディー・・・次生まれ変わっても、あなたと味方でいたいものだわ。」

ローディー
「ふっ・・・この老いぼれの最後に、お前さんが手向けのハナだな。心中の相手がお前さんなら、悪くない。」

メイ
「勘違いしないでよ。私だって…どうせだったらいい男と心中したいわよ。言っておくけど、  おじ様趣味は…ないの。」

ローディー
「馬鹿者・・・そこは嘘でも・・・老人に…いい…思いを・・・フ…もう聞こえて…いない…か…」

ナレーション
「カーパルス中央で、二人は・・・果てた。同じGAグループの仲間という、絆で結ばれるように、その背を互いに預けながら…」

東堂
「・・・!・・・フィードバック、メリーゲート、反応ロスト・・・。くっ・・・!」

ナレーション
「霧島はさらに加速する。 彼女には感傷に浸る暇すら、もはやないのだ。一方、収容所近辺。」

ハリ
「こいつ・・・本気で戦う気なのか!?…適正を持たない人間が…それも…プロトタイプネクストを扱うなんて…」

ナレーション
「そのとき、突如、大規模な爆発が起き、戦闘を一瞬停止させた。」

---BGM Scorcher

オッツダルヴァ
「なんだ!?」

アナト
「施設が・・・建物が一棟、跡形もなく爆発しました。」

オールド
「ふっふっふっ…」

アディ
「なっ!あれはクローン施設!!・・・一体・・・誰が!?なぜクローン施設を!?」

オールド
「クローンだろうが、何だろうが…殺せば皆同じ…」

CUBE
「…これは…リザ…ですか…」

オールド
「命を量産とは…面白いことをするじゃないか…おかげで…今日の俺はご機嫌だ…」

アディ
「…なんだと…オールドキング…やつめ…生きていたのか!?」

CUBE
「馬鹿な…クレイドル21で死んだはずでは…!?」

アディ
「…そうだ、あの麒麟児が殲滅したはずだ…貴様、なぜ生きている!?」

オールド
「…フッフッフッ…そんなこと…どうでもいいじゃないか…それよりも…殺戮を楽しもうじゃないか…アスピナのお人形さんよぉ…」

CUBE
「…ふん、いいでしょう。粗野にして愚か…あなたのようなリンクスにこそ、フラジールは力を発揮する。」

オールド
「…ほざけよ…所詮は戦争屋だ…殺しているんだ…殺されもするさ…」

CUBE
「弱気ですねえ、私に勝つ気があったわけではないのですか…?」

オールド
「殺せればなんでもいい…いつもならそうなんだ…だが…なぜだろうな…お前には…殺される気がしねえ…ふふふ…クハハハハハハ!」

CUBE
「なるほど、噂通りの狂人ですね。では、狂ったまま死の淵に落ちていくのがよろしいでしょう。オーバードブースト!」

オールド
「へへへ…」

アディ
「…クローン施設は壊滅か…ふっ…だが、もはや私の知ったことではない。・・・どうでもいい。…さあ!リンクス戦争の英雄よ!我が肉体に宿り、全てを喰らい尽くせ!!」

アレサ機械音声
「メインシステム、戦闘モード起動。」

アディ
「クローンなんぞどうでもいい!」

アレサ機械音声
「戦闘データ照合中。」

アディ
「企業なんぞどうでもいい!」

アレサ機械音声
「ホワイトグリントのAIデータを確認しました。」

アディ
「リンクスなんぞどうでもいい!」

アレサ機械音声
「本システム起動と同時に、リンクスを媒体とするAI制御を開始します。」

アディ
「私の邪魔をするものは…」

アレサ機械音声
「敵性信号確認。」

アディ
「…皆消えてなくなればいい!」

アレサ機械音声
「ターゲット確認…」

アディ
「…はあああ…」

---BGM 終了 アディ、集中力を高めていく

アディ&アレサ機械音声
「排除…開始!」

---BGM Nineball

オールド
「フフフ…こいつは大物だあ…」

CUBE
「果てるがいい…」

オールド
「もういい…お前は邪魔だ…」

CUBE
「なっ!速い…私を無視してアレサに向かって…!待て!」

オールド
「ククク…」

アディ
「このまま奴を撃てばCUBEにも当たってしまう…クフフ…構いません…ね…CUBE、貴様は本当に役立たずだ…」

CUBE
「ぐあっ!なんと…裏切る…気ですか…?」

アディ
「何を言っている…私はもう、企業に戻る気はない…つまり貴様も敵だ…」

CUBE
「なるほど…では、私が攻撃すべきは…あなたと…。…そういうことですか!」

ナレーション
「アディのアレサに突撃するオールドキングのリザを追い抜いてCUBEのフラジールが高速戦闘を仕掛ける。」

アディ

「ふん、当たらんよ…」

CUBE
「なんと…このフラジールが…。…アレサ…予想以上ですね…」

アディ
「リンクス戦争の英雄をデータ化したのだ。加えて規格外の能力を備えたこのアレサがあれば、貴様如きテスト個体が勝てるはずがないだろう!フハハハハハ!」

ナレーション
「CUBEのフラジールは、その機動力と引換えの薄い装甲を、みるみる削られていく。」

CUBE
「プライマルアーマー…消滅…があっ!」

アディ
「スピードだけが取柄のお前は、今の私にとっては赤子も同然…ぬあっ!」

オールド
「…捕まえたぜ…」

アディ
「ちぃっ!リザめ…待て、貴様の目的は"殺戮"だ。私ももはや企業の人間ではない。クローンもどうでもいいのだ。貴様と私は利害が一致している。…どうだ?手を組まないか?きっと楽しいぞ。」

オールド
「へっへっへ…」

CUBE
「これは…プランD…所謂ピンチですね…」

アディ
「フハハハハ!もはや貴様に生き残る術はない!」

CUBE
「まだです・・・八門のチェインガン、この至近距離で浴びるがいい!だああああ!」

アディ
「フラジールではその戦法が最も脅威だろうな。・・・だが・・・当たらなければ意味がない。」

CUBE
「くっ!後ろに回り込まれた!?」

アディ
「単発の威力が違うのだよ!死ねえええ!」

CUBE
「があああ!・・・かはっ・・・だめ・・・ですか・・・ふ・・・ふふふ、アスピナの玩具として弄り回され、  やっとのことで、このフラジールを乗りこなせたというのに…その結果がこれですか…私こそ愚かですね…。ふふふふ…私は一体・・・何の為に戦って・・・っ!」

オールド
「いただきだあ!ふん!」

CUBE
「があっ!これは・・・A・・・MSから・・・光が逆流する・・・・・・ぎゃああああああ!!」

オールド
「これでお前も…俺の"糧"だ」

アディ
「まだだ!まだまだ・・・!残骸すら、破片すら、焼け跡すら残さんぞ!!フアハハハハ!!…!?がああ!…なんだ!?」

オールド
「くくく…」

アディ
「オールドキング…貴様…裏切るのか…?」

オールド
「裏切る…?お前と手を組むなんて一言も言ってないぜ?…利害が一致する…か…ふん。くだらねえ…お前は…"器"じゃねえ…」

アディ
「なんだと…?」

オールド
「お前も俺の…"進化の糧"だ…フン!」

アディ
「ぐああ!…貴様ァァァ!」

オールド
「ぐはっ…!へっへへへへ…いいぞ…憤れ…憎悪しろ…利害が一致すると言ったお前と俺には、それしかないはずだ…ククク…」

アディ
「な…なんなんだお前は…気味の悪いやつめ!!」

オールド
「恐怖しろ…跪け…俺は地獄からやってきた…さあ、叩き潰してみせろ!」

アディ
「何故だ…全てを失った私には…恐れるものなどなにもないはず…!…なのに…どうしてだ…こいつには…こいつには…。く…うあああああ!」

ハリ
「よし、奴らが仲間割れをしていたおかげで、挟み撃ちは避けられた。」

アナト
「敵部隊全滅です。」

ハリ
「このままやつらを…」

アナト
「…後方よりネクスト反応!東堂様の霧島です。」

東堂
「…」

アナト
「東堂様、ご無事で…」

東堂
「申し訳…ございません…」

ナレーション
「突如、霧島が爆破した。その代わりに姿を現したのは、ウィン・D・ファンションの、レイテルパラッシュだった。」

ウィン
「手こずらせるな。…ま、携行型VOBのテストには、ちょうど良かったか。」

アナト
「そんな・・・東堂様!!」

ハリ
「ウィン・D・ファンション・・・  ・・・貴様!!」

オッツダルヴァ
「ハリ・・・こいつは私がケリをつける。」

ウィン
「ちょうどいい、この間のリベンジだ。」

オッツダルヴァ
「まだ駆けずり回っていたのか、雌犬。そんな物まで持ち出すとは…貴様の犬小屋はさぞ豪華なのだろうな。」

ウィン
「前のようにはいかんぞ。」

オッツダルヴァ
「何も変わらんさ。貴様は、この飛龍の爪牙の前に今一度ひれ伏すだけだ!」

ウィン
「っ!」

ナレーション
「近距離で両者のブレードがぶつかり合う。隙をついて飛龍のグレネードが放たれ、衝撃でレイテルパラッシュの動きを止める。」

オッツダルヴァ
「なんだ、前と同じパターンだぞ。食らえ!」

ウィン
「前のようにはいかないと言ったはずだ!ふん!」

オッツダルヴァ
「ほう、芸を覚えたか雌犬。バックブラスト無しの射撃反動を利用した後退で、追撃を避けるとはな・・・」

ウィン
「なんとかの一つ覚えと言ったか?同じ手がいつまでも通じると思うなよ。」

オッツダルヴァ
「相手が貴様では、変わる必要もあるまい。自分の尻尾を追い続ける犬なら、特にな。」

ウィン
「減らず口を!」

オッツダルヴァ
「おっと…当たらんな!」

ウィン
「っ!・・・フ・・・貴様こそ…鈍ったか?どこを狙って・・・!?」

ナレーション
「オッツダルヴァの飛龍はグレネードの爆炎に紛れて、一気に距離を詰める。」

ウィン
「甘い、その程度の不意打ち!」

ナレーション
「急上昇で上方へ回避したと思ったウィン・Dだったが、飛龍は再び地面にグレネードを放ち、その爆風で急上昇。ブレードを振りかぶる。」

ウィン
「なんだと!?」

オッツダルヴァ
「逃がさん!」

ウィン
「ぐああっ!おのれ・・・貴様・・・」

オッツダルヴァ
「空中では回避は困難だ。このまま昇天するがいい!」

ウィン
「ぐう!また、グレネードとブレードのコンビネーションか・・・!何度も通用しないと・・・!」

ナレーション
「またも反動を利用した回避を実行する。だが、飛龍は予想した場所に飛び込んでこない。」

オッツダルヴァ
「・・・」

---オッツダルヴァ、直前で攻撃を止める

ウィン
「・・・!?フェイント!?」

オッツダルヴァ
「お飾りのランク1、それが貴様の本当の肩書きだ!」

ウィン
「があああ!」

オッツダルヴァ
「・・・」

ウィン
「く・・・機体損傷甚大・・・制御でき・・・いや・・・なんだこれは・・・機体が・・・急降下して・・・いる・・・?」

ハリ
「こ・・・これは・・・なんだ・・・クレイ・・・ドル!?」

アディ
「おやおや、まさか風に揺られてこんなところに落ちてくるとは・・・この眼で見られて幸いですよ。燃える揺り籠で乳飲み子のように泣き喚くがいい…ククク…」

ナレーション
「炎上しながら、次々と墜落するインテリオルとオーメルの本社クレイドル。その一機が激突し、レイテルパラッシュは、強引に地に叩きつけられようとしていた。」

ウィン
「くそっ・・・だめだ・・・完全にクレイドルに挙動を持っていかれている。・・・ここまで・・・か・・・  フッ・・・これが私の最後・・・無様だな・・・。結局私は、答えを見つけられなかった・・・そんな私には似合いの最後だな。ロイ・・・もうすぐ・・・お前に・・・」

ナレーション
「レイテルパラッシュは、クレイドルと共に地上に激突し、爆発を起こした。」

アディ
「はははは!壮観だな!どうやら私の置土産に気付かなかったようだ!あの高性能爆弾がここまで効果的とはなあ、うはははは!」

アナト
「これは・・・あなたがやったのですか!?あなたは企業側の人間では・・・どうしてこんなことを・・・」

アディ
「もはや私は、何のために生きるのか・・・何のために戦うのか・・・そんなことは関係ないのだよ!」

アナト
「狂ってます・・・」

アディ
「ああ?・・・なんだと?貴様に何がわかる…この小娘があ!!」

アナト
「きゃあっ!」

ナレーション
「アディは、飛行形態に変形したアレサで、アナトのレイジングフレアに体当たりした。その機体は降下するクレイドルに衝突し、エンジン部分に引っかかってしまった。」

アナト
「・・・!?クイックブースターが…破損!?…しまった・・・!」

ハリ
「アナト!」

オッツダルヴァ
「チッ!逃げろ、アナト!」

アナト
「オッツダルヴァ様、だめです!機体がクレイドルのエンジンに完全に挟まって・・・」

オッツダルヴァ
「くそっ!砕けろ鉄屑があ!」

ナレーション
「何度もクレイドルをブレードで切りつけるが、その巨大な機体はびくともしない。」

ハリ
「だめだ。動かん!オッツダルヴァ、離れろ!お前まで・・・」

オッツダルヴァ
「黙っていろ!!」

アナト
「オッツダルヴァ様。もう、いいのです・・・離れてください・・・ オッツダルヴァ様まで危険に・・・」

オッツダルヴァ
「うるさい黙れ!貴様は、私に恩を貸したままだろう!!私が言うことを聞いてやると言っただろう!!!」

アナト
「オッツダルヴァ様・・・ごめんなさい・・・」

オッツダルヴァ
「っ!?よせ、アナトォ!」

ナレーション
「アナトは、飛龍に向けて発砲する。反動で離される飛龍。」

オッツダルヴァ
「ぐっ!アナトオオオオ!」

アナト
「オッツダルヴァ様・・・ありがとう・・・・・・生きて・・・」

---大規模な爆発音
---BGM Someone

アナト
「・・・え?私は・・・どうなって・・・あ…これは・・・この木々は・・・この花々は・・・!本・・・物・・・!?」

オッツダルヴァ
「・・・ああ・・・」

アナト
「嬉しいです・・・私の願い・・・覚えてて・・・くださったのですね・・・私が・・・想像していた・・・通り・・・素晴らしい・・・まるで幻覚のように・・・ぼんやり・・・して・・・あっ・・・テルミドール様・・・  そういえば・・・戦いは・・・?」

オッツダルヴァ
「・・・終わった。全て、終わった。だからもういい。お前はもう・・・休め。」

アナト
「そう・・・ですね。なんだか・・・真っ暗で・・・あ・・・もう・・・夜なのですね。・・・寒い・・・です・・・  あれ……声が…リリウム従姉様が…母様も…父様も…!私を呼んで…!」

オッツダルヴァ
「・・・っ・・・!そうだ・・・お前はもう、立派なウォルコット家のリンクスだ。お前の居場所はそこだ。何も心配はいらない。お前は静かに、温かい…家族の元へ…帰るがいい…」

アナト
「そう・・・戦いは終わったのですね・・・でも…ウォルコット家はもう…私には…必要ありません。私はテルミドール様と…また一緒に…一緒…に…」

---アナト、静かに息絶え、機体は爆発

オッツダルヴァ
「・・・くっ・・・アナト…お前はやはり…そちらへいくのだな。私は…テルミドールではない。オッツダルヴァだよ……いいだろう。私もそちらへ行ってやる…」

ナレーション
「その時、傍らで戦闘を続けるオールドキングとアディにも決着がつこうとしていた。」

オールド
「くっ…ふふふ…いいぞ。」

アディ
「ええい、狂人が!早く死ねぇ!」

オールド
「ぐふっ…ここらが俺の幕引きか…間抜けだな…へっ…だが…仕方ない…殺しているんだ…殺されもするさ…(機体爆発)」

アディ
「は…ははははは!やったぞ!オールドキングめ…所詮は貴様も人間なのだ!貴様ら全員は私に殺され、地上は破壊し尽くされ、そしてこの腐った時代は終わりを告げる!」

オッツダルヴァ
「・・・」

アディ
「そして私も・・・」

オッツダルヴァ
「いいや、死ぬのは私とお前だけだ!」

アディ
「おっと、はっ・・・何をやっているんですか。そんな無作為にグレネードを撃ってどうするんです。全く当たりませんよ。天才と謡われたあなたも、私怨に駆られてはその辺の粗製と同じですねえ。もはや・・・私には勝て・・・ん?」

オッツダルヴァ
「フ・・・」

アディ
「なぜ笑って・・・があっ!・・・なんだ!?・・・っ!あれは・・・アームズフォート、アンサラー!?  なぜこんなところに・・・」

---気を取られている隙に飛龍が斬り込む

オッツダルヴァ
「ふん!」

アディ
「ぐああ!」

ハリ
「待て、オッツダルヴァ!」

ナレーション
「オッツダルヴァは、そのブレードをアレサに突き立て、アンサラーの方へと推し進めていく。」

オッツダルヴァ
「どうだ、あの汚物のようなコジマ粒子の海が、貴様と私の死に場所だ!」

ハリ
「おい…」

アディ
「貴様!この立ち位置にグレネードで誘導したというのか!?・・・は、離せっ!・・・!?これは・・・このコジマ濃度は・・・まさか・・・」

ナレーション
「辺りのコジマ濃度が急激に上昇していく。そしてゆっくりとアンサラーの中央に、コジマエネルギーが充填されていく。」

ハリ
「やめろ、オッツダルヴァ…よせ…」

アディ
「まさかまさかまさか、おいおいよせよ!アンサラー…こんな距離でそれを使うんじゃない!」

オッツダルヴァ
「死ねえー!!」

アディ
「やめろおおおおお!」

ハリ
「オッツダルヴァァァ!!」

ナレーション
「周囲を滅ぼす大規模なアサルトアーマーが放たれる。アディのアレサと、オッツダルヴァの飛龍はそれに巻き込まれ、機体は大破した。」

ハリ
「そんな…」

オッツダルヴァ
「フ・・・私の大袈裟な伝説も・・・今日までだな・・・」

ハリ
「オッツダルヴァ・・」

オッツダルヴァ
「近づくな・・・この辺一帯は今コジマ汚染がひどい。もういいのだ。私は・・・アナトに恩を貸したままだ。あっちの世界で・・・借りを返すさ・・・」

ハリ
「何を言っている!貴様は誇り高きリンクスだろう!こんなところで終わるのか!?まだ世界を変えられていない!途中で断念するなど・・・お前らしくもないぞ!」

オッツダルヴァ
「ああ、そうだな・・・私らしくもない・・・くだらん終わり方だな・・・『だが・・・嫌いじゃない・・・』  そんな台詞でも・・・吐くところか?フ・・・フフフフ・・・ハハハハハハハ!」

ハリ
「・・・く・・・なぜだ・・・どうして・・・」

ナレーション
「アンサラーは、今度はうなだれるハリのクラースナヤに目標を定めた。」

ハリ
「私達はいったい何のために…何のためにここまで…」

---ハリ、必死に機体を起こしている

ハリ
「もはや企業は倒れた…。私の戦う理由は無くなった…。確かにコジマ粒子による汚染を考慮すれば、リンクスは居なくなったほうがいいのかもしれない。だが、こいつを野放しにしておくわけにはいかない。こいつはネクスト以上にコジマをばら撒く。こいつを倒して…私…も…」

---ライフルを撃とうとするが弾がない。

ハリ
「フッ…ライフルの弾も無し…か…これはいよいよ、体が持たんな…」

ナレーション
「アンサラーからは、常に多量のコジマ粒子が放出され、周囲を深刻なまでに汚染し続ける。  そのため、近づくだけで機体はダメージを受けていく。」

ハリ
「うぐううう・・・こいつは…私達リンクスの咎だ…!贖罪に…痛みは…伴う…もの!」

---BGM 終了

ナレーション
「そのとき、二発のコジマキャノンが、どこからともなく放たれ、アンサラーの中枢部分を貫いた。」

アスイ
「あーあ、最後の弾・・・使っちまった…」

ナレーション
「アンサラーは爆発を起こし、崩れ落ちる。」

アスイ
「ん?セレンから…?」

ナレーション
「セレンからアスイに一文だけのメッセージが送信されてきた。どうやらアンサラーの機能停止と同時に、自動で送信されるようにプログラムされていたようだ。」

アスイ
「"Welcome to the Earth(ウェルカム トゥー ジ アース)"…そうか…アンサラーを出してくるということは、企業が滅び、アンサラーが落とされた時、残ったのは人類を汚染から守ろうとするリンクス。…そういうこと…か。セレン、やはりあんたはそういう人だ。昔から…な。」

ハリ
「もはや私たちが・・・最後の二人か。」

アスイ
「ああ、・・・どうする。俺にはたった今戦う意味がなくなった。それに、あとはブレードしかない。」

ハリ
「私もだ。だが、お前はエイ=プールの仇だ。」

アスイ
「そんなことを言っているから戦いが無くならないのさ。」

ハリ
「私達リンクスは、戦うしか生き方を知らない。…そうだろう?」

アスイ
「…どこかで聞いたような台詞だが…それもそうだな。嫌いじゃない台詞だ。」

ハリ
「正直なところ、彼女には悪いが、戦う理由なんて必要ない。私はどうやら戦い疲れたようだ。限界が近い。最後にお前に会えてよかった・・・・・・私をリンクスにさせてくれ・・・」

アスイ
「俺も、"作り物のリンクス"なんでね。ただでさえリンクスは短命だってのに・・・」

ハリ
「さっさと始めよう・・・お互いあまり時間は残されていないようだ・・・・・・覚悟は…いいな。」

---BGM 4 the Answer

アスイ
「ああ…こいよ、リンクス!」

ハリ
「いくぞおおお!」

アスイ
「はあああああ!」

ハリ
「全てをぶつけろ!最後に誇り高きリンクスとして生き残るのは、お前か私!さあ…決めようじゃないか・・・」

ハリ
「ラストリンクスを・・・!!」

---ARMORED CORE for ANSWER~ラストリンクス・完


~上演された方へ~
よろしければコメントに演じてみた感想、意見、アドバイスなど頂ければ幸いです。筆者の気が向き次第更新しますので、気まぐれに覗いてみたら変わっているかも。


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