ウサギ小屋

【声劇用台本】ARMORED CORE for ANSWER~ラストリンクス(中編)【5:4:1】

2014/08/08 23:25 投稿

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~注意点~
この台本はFROMSOFTWARE様のPS3用ゲームタイトル「アーマードコア4」「アーマードコア・フォーアンサー」を題材に声劇用にアレンジした台本です。実際のストーリーと異なる点やネタバレが大いに含まれます。以上を踏まえた上でお楽しみください。なお、他シリーズ台本とは時系列やその出来事に於いて直接的な繋がりはありません。それぞれ独立したストーリーとして解釈してください。
※大まかな世界観やストーリーの詳細についてはwikiを見ていただくと詳しく書いてあると思いますので、そちらを参考にしてください。「ACfA」「AC4」などで検索できると思います。
ARMORED CORE for ANSWER~ラストリンクス(中編)

~登場人物~

(♂5:♀4:N1…合計10人/所要時間約60分)

♂オッツダルヴァ:30代。搭乗機は飛龍。完璧主義者で、天才と呼ばれてきたせいか、プライドは高く、愚か者に対しては歯に衣着せぬ毒舌を吐き散らす。

♀アナト・ウォルコット:10代後半。搭乗機はレイジングフレア。常に物静かでどこか悲しげな面持ち。しかしながら、しっかりとした信念を持ち、それを阻まれたときは、感情を露にする。

♂ハリ:20代後半。テルミドール亡き後にORCA旅団の旅団長となる。戦闘時間が僅かしか保てない代わりに非常に高い戦闘能力を発揮するという特殊なAMS適正を秘めており、必然的に戦闘時間は限られる。乗機はクラースナヤ。

♀エイ=プール:20代。丁寧な物腰で状況を冷静に判断。ミサイルによる支援を得意とする。ネクストはヴェーロノーク。

♀ウィン・D・ファンション:30代。今やカラードランク1となった実力者。リンクスとして誇りは高く、それゆえ弱者やリンクスの名を汚す行為は、絶対に許さない。彼女の敵対者からは、真鍮の機体色と娼婦をかけて、ブラスメイデンと蔑称されている。

♂銀翁(ぎんおう):40代後半。ネクスト月輪(がちりん)を駆るORCAのNo.2。面倒見の良い頼りになるまとめ役。だが、崇高な目的のためなら容赦がない。リンクスネームはネオニダスであり、銀翁は愛称。

♂有澤隆文(ありさわたかふみ):50代。第43代目有澤重工社長。ネクスト機、雷電は、普及型のアームズフォートの制圧力に匹敵すると言われている。大艦巨砲を主義とする、大和魂の復刻とも言える人物。

♀東堂燐華(とうどうりんか):30代。有澤重工社長秘書。ネクスト機、霧島は彼女の設計によるもの。リンクスとしての実力も、社長有澤隆文圧巻物である。

♂アディ・ネイサン:30代。オーメル・サイエンス・テクノロジー社の若きエリート。AMS適正は劣等らしく、リンクスではない。エリート路線を一直線に走ってきた彼は、他者を見下して生きてきたのか、その物腰は皮肉気味である。

Nナレーション:戦闘シーンと情景描写を読み分けて


~簡易配役表~

♂オッツダルヴァ:
♀アナト:
♂ハリ:
♀エイ:
♀ウィン:
♂銀翁:
♂有澤:
♀東堂:
♂アディ:
Nナレーション:


~本編~

---BGM ChangeGire

ナレーション
「国家対企業間で行われた歴史的大戦争、"国家解体戦争"において、新兵器"ネクスト"と、搭乗者リンクスは、圧倒的なまでの戦果を挙げ、たった二十七機のそれらは、わずか一ヶ月で、企業側に勝利をもたらした。このリンクスの存在に一番脅威を感じたのは、使役した企業自身であった。企業が求めるのはリンクスとの力関係の改善、秩序の安定。管理機構カラードや武装要塞アームズフォートも、企業が支配者たる秩序を求めた結果の産物である。二大企業、オーメルとインテリオルは、共同研究の末、遂にクローンリンクスの開発に成功。この技術による量産が可能となった今、不要となった素体のリンクス達は、企業の手で葬られていく。"リンクス狩り"が始まったのだ。リンクスという一個人が戦況を左右する時代は、全て幻想であったかのように、終わりを告げようとしていた。」

---間

アディ
「なんだと、B-8を・・・?侵入を許したのか!?なんということだ…。アームズフォート"デスサイズ"を起動させろ!奴らをなんとしても中枢で叩くのだ!」

---通話を終えると再びけたたましく発信音がなる

アディ
「…くそっ!今度はなんだ!?…北西洋上に!?…フ…では…スティグロ部隊を向かわせましょう。ク…フフフフフ…遂に見つけましたよ、クラースナヤ…」

---BGM Radiation

ナレーション
「北西洋にて、アームズフォート『スティグロ』の機動部隊に遭遇した彼らは、これをやり過ごそうと、レーダーにもソナーにも感知されない、水面ギリギリのシャドーゾーンを保ち、機をうかがっていた。」

エイ
「スティグロ部隊、全7機、通過していきます。」

ハリ
「よし、通過後、ECM全開だ。ありったけをばら撒け!!敵レーダーを妨害している隙に離脱する。ちゃんとついてこいよ。一人も置いてはいかんぞ。」

エイ
「了解しました、ハリ団長。」

エイ
「スティグロ部隊、全アームズフォートの通過を確認。敵ミサイルの射程圏外です。」

ハリ
「今だ、全機浮上!ECM兵装射出!全速で現領域を離脱する!」

エイ
「了解!オーバードブースト展開!」

---間

エイ
「後続機、しっかり追従しているようですね。これなら・・・・・・?」

ハリ
「どうした?」

エイ
「・・・スティグロ、2機反転。こちらに気付いた?」

ハリ
「これだけ高レベルのECMだ。異変を察知されてもおかしくはない。」

エイ
「まだ、捕捉されてはいないと思いますが…こちらに向かってきます。後続機、スティグロの射程内まで残り5キロ!」

ハリ
「チッ!このままではこちらの動きがバレてしまう。やむを得まい、接近するスティグロ、ニ機を排除する。やれるか、エイ=プール?」

エイ
「5秒お待ちを。」

---5秒以内で

エイ
「全システム策敵モードから戦闘モードへ、全兵装オンライン。ヴェーロノーク、準備OKです。」

ハリ
「さすが、優秀だ。後続機はこのまま領域離脱を最優先せよ!」

エイ
「敵アームズフォート2機、確認できています。攻撃ポイントを確保、支援射撃を開始します!ASミサイル射出!」

ハリ
「活動限界まで80秒、・・・十分だ、うおおおお!」

---BGM 終了

ナレーション
「その頃、アームズフォート製造工場B-8では、中枢コンピュータの破壊工作中に、オッツダルヴァと有澤隆文により、アームズフォートを中心とした防衛部隊は圧倒され、施設周辺は制圧されつつあった。」

有澤
「こちら雷電。有澤だ。アームズフォート『ランドクラブ』の殲滅完了。」

オッツダルヴァ
「終わりか。」

有澤
「アームズフォートなぞ、・・・所詮は凡人の集まりよ・・・。」

アナト
「こちらレイジングフレア、施設内工作部隊です。まもなく中枢コンピュータの破壊に移ります。…オッツダルヴァ様、新機体の調子はいかがですか?」

オッツダルヴァ
「ふむ、この飛龍。フォルムの割りに、悪くない操縦性だ。有りだな。」

アナト
「良かった、以前のオッツダルヴァ様同様、頼りにさせていただきます。」

銀翁
「ほうれお嬢さん、前を見んと大怪我をするぞ。」

アナト
「っ!で、では後ほど!」

有澤
「よし、施設内工作部隊の中枢コンピュータ破壊完了まで、現領域を死守する!抜かるなよ、  レーダーに目を光らせておけ。」

オッツダルヴァ
「なんだこの機体、レーダー機能はお粗末だな。」

有澤
「遠距離戦闘は想定しておらん。どうせ近、中距離戦主体の貴様なら、必要ないだろう?」

オッツダルヴァ
「そのようだな。どちらにせよ、もう・・・見えている。」

---BGM Someone is Always Moving on the surface

有澤
「!!・・・来たな。亡者どもが・・・あんなにも群れおって、リンクスらしさの欠片も感じんわ。」

オッツダルヴァ
「おいおい、素体を目の前にして言いたい放題だな。仮にも私のクローンだぞ、ま、確かに出来は悪すぎるがな。」

ナレーション
「クローンの駆る数十機のネクストと、雷電、飛龍を中心としたORCA(オルカ)勢力。クローンの実力は、戦闘能力こそ不完全だが、仮にもネクスト機である。その数に圧倒され、一人、また一人と、その砲火に呑まれていく。」

アナト
「こちら施設内工作部隊。ミッション完了まであと僅か…」

---衝撃

銀翁
「…!?」

アナト
「地震!?オッツダルヴァ様、大丈夫ですか!?」

オッツダルヴァ
「私は大丈夫だ。だが…数が多すぎる…」

銀翁
「人気者だな、お前さんは…。加勢がいるか?」

有澤
「ちぃ…やはり押され始めたか。」

銀翁
「では施設内は私に任せてアナトは外の連中の支援を…」

アナト
「はい、わかりました…」

有澤
「…心配には及ばん。少々早いが、止むを得まい・・・東堂!聞こえているか?・・・状況はわかっているな。"霧島"の実戦テストだ。作戦を開始せよ。」

---BGM Scorcher

東堂
「・・・了解。ネクスト、"霧島"始動。これより作戦を開始します。全目標を確認。オペレーション・サテライトスナイプ、開始します。」

ナレーション
「クローンリンクス部隊が、どこからともなく放たれた弾丸により落とされた。」

東堂
「敵ネクスト、一機撃破。射撃精度良好。誤差修正・・・射角0.1度。」

オッツダルヴァ
「なんだ…クローン達が…次々と落とされていくぞ!」

有澤
「長距離狙撃用、大口径スナイパーキャノンだ。」

東堂
「…ニ機!」

オッツダルヴァ
「スナイパー…キャノン!?いったいどこから…」

有澤
「まあ、見ていろ。」

東堂
「…三機!…リロードします。」

有澤
「スナイパーキャノンの弾速は超高速。射線を見分ける間もなく着弾する。」

東堂
「…四機!」

有澤
「狙撃ポイントを特定するのは…」

東堂
「…五機!」

有澤
「極めて困難だ。」

東堂
「敵勢力、残り僅か。」

有澤
「やがて、奴らは気付く。狙撃ポイントが、射撃が行われる度に移動して…いや、射撃しながら移動しているということにな。」

東堂
「・・・データ解析完了。隆文様、敵殲滅まで30秒です。」

有澤
「よし、この期に乗じて一気に殲滅する!…むん!」

東堂
「敵殲滅まで10秒。隆文様、それがラストターゲットです。」

有澤
「これで終いか…。」

東堂
「敵ネクストの全滅を確認。誤差、0.2秒。」

有澤
「燃え尽きるがいい、何も残らん・・・」

ナレーション
「二人の高火力武装によるコンビネーションに、クローン部隊はあっという間に全滅し、オッツダルヴァは、その連携についていけず、圧倒されるままに立ち尽くした。」

銀翁
「隠し玉とは、お前さんらしくないな。だが、落ち着いたようだ。」

有澤
「ああ、何も心配はいらんと言っただろう。」

オッツダルヴァ
「ネクストの大部隊が…ほんの数分で…。」

有澤
「有澤重工最新フレーム、霧島。雷電との協働を想定しての重狙撃タンクだ。見ろ、帰ってきた。」

東堂
「隆文様、お疲れ様です。実戦テストの結果は良好です。」

有澤
「私の秘書、東堂だ。適正検査を受けたことがないというので、検査を行った結果、なかなかの数値が出てな。私の秘書兼側近といったところか。」

東堂
「有澤重工、東堂燐華。ネクスト、霧島です。以後お見知りおきを。」

有澤
「・・・ご苦労だった。雷電の制圧力と霧島の支配力があれば、ネクスト部隊ですら容易く焼き尽くせよう。」

オッツダルヴァ
「こんな重量機で・・・あんな芸当をやってのけたのか…!?」

東堂
「私が説明致します。この霧島のコンセプトは、火力と機動力の両立。オーバードブーストを持続的に行い、敵部隊を中心に周囲を大きく旋回しながらの狙撃。敵は、この霧島がどの方角から狙撃しているのかすら、確認できません。」

オッツダルヴァ
「火力と機動力。ふん、そのエンブレム通り、まさに"虎に翼"と言うわけか。」

東堂
「雷電と霧島が任務を共にした時点で、作戦領域は全て、我々の支配下に置かれることでしょう・・・」

オッツダルヴァ
「こ…こいつは頼もしい限りだな。」

---BGM 終了

銀翁
「さて、こちらも終わらせるぞ、アナト。生産ラインは全て破壊した。後はこのハッチの向こうの中枢コンピューターを破壊し、施設を完全に停止させる。ハッチの解錠コードは別働隊がハッキング済みだ。コードは送られてきたか?」

アナト
「はい。」

銀翁
「よし、入力しろ、さっさと中枢コンピューターを破壊して、帰還するぞ。」

アナト
「はい、ネオニダス様。」

---ハッチが解錠され、開かれる。

アナト
「セキュリティハッチオープン!目標を確認しました。これより破壊します!」

銀翁
「…よし…」

---間

アナト
「嫌な静けさ…」

銀翁
「…ああ、それにしても、先ほどから時々起こる、この衝撃は一体…」

アナト
「地震では…なさそうですね。」

銀翁
「アナト…急いだ方が良いかもしれん。」

アナト
「はい!」

ナレーション
「一方、北西洋上では、ハリとエイ=プールにより、スティグロは火達磨になっていた。」

エイ
「スティグロ撃破!残り一機。大型ブレードによる突進・・・来ます!回避を!」

ハリ
「おおっと!当たらんな!」

エイ
「ミサイル命中!団長、止めを!」

ハリ
「任せろ!・・・食らいな!」

エイ
「スティグロの撃破を確認。団長、弾幕、薄くなかったですか?」

ハリ
「ああ、十分だ。助かったよ、エイ=プール。・・・さて、みんなと合流しよう。」

エイ
「ECM弱化。・・・B-8攻略部隊との通信回線、再開します。・・・どうやら、クローン部隊と交戦したようです。」

ハリ
「なに・・・被害は?」

エイ
「ごく軽微だそうですが、一体どうやって・・・」

---間

アナト
「こちら突入部隊。目標の破壊完了。これより脱出に移ります。」

オッツダルヴァ
「こちらも片付いた、早く戻って来い。」

アナト
「はい、速やかに部隊を撤収させ…」

東堂
「・・・!?これは・・・レーダーに・・・感有り・・・」

アナト
「な、なんですって!?」

銀翁
「増援…か…?」

---BGM Today

東堂
「ネクスト反応急速接近してきます。識別・・・敵性信号・・・。このパターンは・・・クローンリンクスではありません!・・・まだ企業に味方するリンクスが・・・?」

有澤
「どういうことだ・・・」

東堂
「・・・!敵反応、更に接近。…大型の熱源反応…、ネクストじゃありません…。敵ネクスト後方にアームズフォートと思わしき機影。ランドクラブ級を遥かに上回る大きさ…!繰り返します、超巨大アームズフォート接近中!…これは…」

有澤
「どうした、東堂!」

東堂
「…これは…この規模のアームズフォートは…一機しか知りません…!」

オッツダルヴァ
「・・・!・・・あいつは・・・」

ナレーション
「悠然とこちらに向かってくる一機のネクスト。その後方、遥か彼方であるにも関わらず、はっきりと見て取れる鉄の塊。その姿は、かつて地上を支配したBFF社の主力アームズフォート・・・スピリット・オブ・マザーウィル・・・」

東堂
「あ・・・あれは・・・そんな・・・そんなはずは・・・!」

オッツダルヴァ
「馬鹿な・・・・・・なぜあれが動いている!?」

有澤
「愚か者が!何をじっとしている!あれが見えているということは、ここは主砲の射程内だ!廃墟の影に隠れろ!!」

ナレーション
「歴戦のリンクスですら恐怖する地鳴りのようなブラスト音と共に、その主砲からまるで炎を纏った巨大隕石のような砲弾が繰り出される。その威力は、たとえ廃墟を縦にしていても、衝撃で機体ダメージを受けてしまうほどである。」

東堂
「これは…とても耐えられません。迎撃を進言致します!」

オッツダルヴァ
「有澤!これでは時間の問題だ!」

有澤
「くっ…!」

銀翁
「おい、外はどうなっている!なんだ今の音は!?」

オッツダルヴァ
「敵のアームズフォートだ。早くしろ!こっちは持たないぞ!」

アナト
「そんな、まだ施設内に味方が・・・!…!?非常警報!?…いったい何が…!!」

銀翁
「くっ!退路が…強化シャッターが再び閉じようとしている!」

オッツダルヴァ
「…なんだと!?」

銀翁
「離脱する!急ぐぞ!ついて来いレイジングフレア!…おい、聞いているのかアナト!…おい!…お…」

アナト
「ネオ…ニダス…様…」

銀翁
「なっ…!」

ナレーション
「レイジングフレアは、壁の隙間から出てきた多数の巨大なアームにより掴まれていた。」

アディ
「侵入者の諸君、ご苦労だったな。そのアームズフォート"デスサイズ"は、ネクストを捻り潰すことに特化した兵器だ。プライマルアーマーを上手に整波して、ネクストごとパイ生地みたいにならないよう気を付けたまえ…ハッハッハッ!」

銀翁
「な…なんだとぉ…。こいつは…やられたな…」

オッツダルヴァ
「まだか…おい、中はどうなっている!」

銀翁
「すまんな…もうしばらく時間をくれ…どうやら…簡単には返してくれんようだ…アナトが…捕まった。」

オッツダルヴァ
「なんだと…!?どういうことだ!?」

銀翁
「中枢コンピューター室にて、アームズフォートを確認した。この部屋そのものが、アームズフォートだったようだ…強化ハッチとシャッターで退路を塞がれた…ハッチのコードを持っているのは…お嬢ちゃんだ。」

オッツダルヴァ
「チッ…足止めか…置いて行くわけにもいくまい・・・!」

有澤
「・・・やるしか、ないのか・・・」

オッツダルヴァ
「そのようだな。しかし、問題はアレだ。・・・ウィン・D・ファンション!!」

ウィン
「フ・・・誰かと思えば、オッツダルヴァか。機体が違うので気づかなかったよ。今度は自らが革命家ごっこか?テルミドールの二の舞とは・・・貴様の遺伝子にはつくづく呆れさせられる。」

オッツダルヴァ
「貴様、そちらにつくことがどういうことか・・・わかっているのか。」

ウィン
「私は自分の意思でこちら側についた。"リンクス狩り"のことも理解している。弱みを握られている訳でもないし、命乞いをして生かされている訳でもない。」

オッツダルヴァ
「・・・どういうことだ。」

ウィン
「私と戦うのに、理由が必要か?」

オッツダルヴァ
「フ…そうだな、戦う理由ではないが…死ぬ前に聞いておいてやろう。お前ほどのリンクスが血迷う理由をな。」

ウィン
「フ…逆に聞こうか?貴様らはなぜ戦っている?戦いの向こうに答えはあるのか?戦いに呑まれているんじゃないのか?」

オッツダルヴァ
「ハッ!寝言を…!」

ウィン
「私はそもそも人類の為にリンクスとなった。…人々が安全に暮らすには、企業の恩恵は必要だ。貴様らは存在しているだけで秩序を乱す。人類の未来のために、失って良い命など存在しない!」

オッツダルヴァ
「企業に未来を託したところで、結果は同じだ。覇権や技術を競って争い、死人どころか、この星すらも殺しかねん。リンクスの量産を目論むようなやつらの未来が正しいというのか!?笑わせるな。」

ウィン
「それでも…我々には管理する者が必要だ。」

オッツダルヴァ
「いつ見限られるかもわからんぞ。」

ウィン
「企業が私を必要としないのならば、私はいつ消されても構わない。」

オッツダルヴァ
「なんだと・・・?」

ウィン
「リンクスは・・・ネクストは…世界を破滅させる兵器だ。存在しているだけでコジマをばら撒き、大気を汚染する。…私たちは…消えるべきなんだよ。」

オッツダルヴァ
「なるほど、そういうことか。ふ・・・ふふふふ・・・ハハハハハハハ!」

ウィン
「何がおかしい・・・」

オッツダルヴァ
「貴様も愚か者だなあ。"人類などどこにもいない"と言ったのは、貴様自身だろう。真鍮の乙女も、堕ちたものだな…」

ウィン
「なんだと?」

オッツダルヴァ
「企業に買われる人類など、もはや家畜にすぎん。そして貴様自身がリンクスであり、ネクストに乗り、ネクストを滅ぼすというこの矛盾。これが笑わずに居られぬものか!」

ウィン
「笑いたければ笑えばいい、貴様に理解されようとは思っていない。」

オッツダルヴァ
「傲慢なのだよ。貴様一人が企業についた程度で、人類が救えるとでも思っているのか・・・やはり貴様にはブラスメイデンが似合いだ。いや、雌犬で十分か。いつの時代になっても、企業に尻尾を振る薄汚い家畜め。」

ウィン
「フン、貴様こそ、その無骨なネクストで、随分大見栄を張るじゃないか。そんなネクストで私に勝てる気か?我々の時代は終わったのだ。受け入れろ!」

オッツダルヴァ
「この飛龍のことか?そう悪くないぞ?ステイシスが"速"のネクストなら、こいつは"力"のネクストといったところか。」

ウィン
「忘れたのか…?貴様は私が倒したホワイトグリントに一度敗れているのだぞ?」

オッツダルヴァ
「整備不良だった…なんていう言い訳をするつもりはない。…じゃ、証明してみせよう。進化の現実ってやつをな!!」

ウィン
「後悔するなよ!!」

オッツダルヴァ
「やらせてもらうぜ、ウィーン!!」




---BGM Spirit of mother will

有澤
「よし、レイテルパラッシュは奴に任せよう。我々はスピリット・オブ・マザーウィルを・・・・・・やれるな、東堂。」

東堂
「はい・・・霧島、オペレーション・サテライトスナイプ、開始します。精密照準スコープスタンバイ、全兵装再装填、オーバードブースト発動!」

有澤
「・・・さて、味方部隊の撤退が完了するまで、奴を足止めする。・・・来い!時代遅れの鉄屑が!」

アディ
「おや、有澤重工の雷電ですか。あの個体で制圧力はアームズフォートに匹敵すると言われている。ブリッジ、油断はしないように。」

有澤
「有澤重工、雷電だ!正面から行かせてもらおう、それしか能がない。全てを焼き尽くすだけだ・・・!」

ナレーション
「全長2.4キロ、全高600メートルの超巨大アームズフォート、スピリット・オブ・マザーウィル。主砲の射程は200キロにも及ぶという。その巨砲が、雷電をゆっくりと捉える。」

東堂
「隆文様、7秒後、ダブルロック圏内です。危険です、予測射撃されます!私が射撃体勢に入るまで、今しばらく後退を。」

有澤
「ならん。これ以上先に進ませては、味方への被害が出る。二言は無い・・・貴様の支援、期待しているぞ!」

ナレーション
「マザーウィルの主砲が、地を揺るがし、轟音と共に放たれる。」

有澤
「ぬおおお!」

ナレーション
「雷電は紙一重で避けながら接近する。しかし、マザーウィルは、元々射撃精度が自慢のBFF社製のアームズフォートである。ダブルロックされると回避行動をとっていても、予測射撃され、全てを避けることは困難。」

有澤
「がああ!・・・この程度・・・温いわ!」

東堂
「隆文様!」

有澤
「私にかまうな!責務を全うせよ!」

東堂
「は・・・はい!バックユニット、スナイパーキャノン。両門オンライン!コジマチャージャー展開!サテライト・スナイプ準備完了!」

有澤
「やれ、東堂!」

東堂
「了解。敵主砲に火力を集中します!マザーウィル、ロックオン。・・・スナイパーキャノン、ファイヤ!!」

---超高速の弾丸がマザーウィルに直撃し、内部のアディたちまで衝撃が走る


アディ

「うあああ!なんだ・・・今の衝撃は・・・機関部、どうなっている、状況を報告しろ!・・・な・・・しゅ、主砲にダメージだと!?一体どうやって・・・!」

有澤
「うおおお!その程度の火力、この雷電は削りきれんぞ!」

アディ
「な、何をやっている!たかがネクスト一機、主砲で完膚なきまで叩き潰してしまえ!」

東堂
「敵主砲、破壊を確認。残り5門。」

アディ
「馬鹿な!主砲を落とされただと!?どれだけ距離が離れていると思っているんだ!!」

有澤
「これだけ近づけば・・・一か八か…咆えよ・・・"老神"ぃぃぃ!」

アディ
「があああ!またか!今度はなんだ・・・これは・・・有澤のグレネード攻撃か!?・・・こんな距離から・・・ネクストがロックオンできるわけがない。ノーロックで当てたと言うのか!?・・・ふざけた真似を・・・!早く、早く落せ!主砲!何をしている!!」

有澤
「…!これは…!…避け…られん!…ぐああ!・・・ハアハア…まだまだぁ・・・雷電はまだ肉すら裂けておらん・・・!灼熱の…!」

アディ
「うわあっ!」

有澤
「…豪火を…!」

アディ
「がああ!」

有澤
「存分に味わえええ!」

アディ
「ぐあああ!ハアハア…何をモタモタしている!もう主砲を2門も落とされいるんだぞ!?・・・なに?側面にもう一機・・・敵ネクストだと!?だめだ!主砲は雷電を攻撃しろ!あいつだけは近づけてはならん!!絶対にだ!!ええい、ノーマル部隊、出撃だ!殺せ、殺せ殺せ殺せ!皆殺しだ!全員殺すんだ!!」

東堂
「マザーウィル、カタパルトより、多数のノーマル部隊を確認。こちらに向かってくるようです。」

有澤
「かまわん、やつらに霧島を追うことなど不可能だ。」

東堂
「はい、彼らにはイタチごっこをしてもらいましょう。デコイ射出!コジマチャージャー2番展開!」

---間

オッツダルヴァ
「ネオニダス、まだか?」

銀翁
「馬鹿を言え…こいつは…この場所専用のアームズフォートだ。言わばやつの土俵。簡単にやれるわけがなかろう。」

アナト
「ネオニダス様、私のことは…もう…。…早く…離脱を…」

銀翁
「まあ、心配しなさんな。すぐに助けてや…ぐあっ!」

アナト
「ネオニダス様!」

銀翁
「そのへんの甘っちょろいネクストと同じにするなよ!うおおお!アサルトキャノン!!」

ナレーション
「銀翁の月輪には、アサルトアーマーを収束して前方に射ち出す、驚異の特殊兵器アサルトキャノンが搭載されている。これにより、月輪を掴もうとしたアームは木っ端微塵に吹き飛んだ。」

銀翁
「むん!」

ナレーション
「プラズマとハイレーザー、そして室内の至る所から飛び出す特殊アームとアサルトキャノンの応酬。狭い室内で、銀翁は着実にアームズフォートにダメージを蓄積させていく。」

銀翁
「もう少し…!」

アナト
「…!…警報が…施設…自爆まであと…3分…!」

銀翁
「中枢を破壊したことで、機密維持の自爆装置が働いたのか!?こいつは…まずいぞ!」

アナト
「う…もう…プ、プライマルアーマーが…」

銀翁
「しっかりしろ!プライマルアーマーがなくなれば、そのアームで握りつぶされるぞ!」

アナト
「整波が…乱れて…」

銀翁
「くそぉ!アナト、お前を死なせはせんぞ!!うおおお!!」

アナト
「うっ!?ネオニダス様!?」

銀翁
「さあ、行け!アナトォォォ!」

ナレーション
「月輪はレイジングフレアを押し出し、自らがアームに挟まれる。その瞬間に室内全てのアームが月輪を押さえこむ。」

アナト
「ネオニダス様!」

銀翁
「アサルトキャノンを使えば、防護シャッターは破壊できよう…だが…プライマルアーマーに回すコジマ粒子は無くなる…そのハッチから施設を離脱しろ!」

アナト
「しかし、それではネオニダス様が…!」

銀翁
「このままでは二人共助からんぞ!!」

アナト
「くっ…そんな…」

銀翁
「私の言うことが…ぐっ…聞けるな…?」

アナト
「わかり…ました…」

銀翁
「よし…いいか、私がアサルトキャノンを打ち込んで、シャッターが壊れたら、すぐにコードを入力しろ!」

アナト
「…」

銀翁
「覚悟はいいな!チャンスは一瞬だ…確実に…やれよ!」

アナト
「…はい…」

ナレーション
「銀翁の脳裏に数々の出来事が走馬灯のように巡った。」

---回想

テルミドール(オッツダルヴァ)
「面倒を見てやってくれ、銀翁。名門ウォルコット家の少女だ、期待できる。」

銀翁
「ほう、そいつは楽しみだ。」

テルミドール(オッツダルヴァ)
「適正の低さから、一族に捨てられた哀れな少女だ。助けになってやってくれ。」

銀翁
「お前さんがねえ…情でも抱いたのか?」

テルミドール(オッツダルヴァ)
「馬鹿を言うな。メルツェルが気に入っている。AMS適正値こそ低いが、気質は一流のリンクスのそれだ。」

銀翁
「仕方がないのう。時間がない。私がAMSの低さを補うほどの戦闘テクニックを叩き込んでやるとするか。」

---間

銀翁
「ほう、BFFのお嬢さんを倒したいと…」

アナト
「はい…従姉様を超えることが、私の目標。」

銀翁
「なるほど、リンクスだ。」

アナト
「ネオニダス様、アナトはあなたを父のように尊敬しております。いつもご指導、ありがとうございます。」

銀翁
「父か…こんな人生だ。まさか、そんな風に呼ばれる時が来るとは夢にも思ってなかったわ。…アナト…強くなれよ…」

---回想終わり

銀翁
「強く…強く…強くなれ!アナト!!」

アナト
「…はい!!」

銀翁
「ふん、良い返事だ。…見ておけアナト!!これが私の…月輪の…最後のアサルトキャノンだ!」

アナト
「…はい!…くっ…ネオニダス…様!」

銀翁
「…はあああ!!月…輪…最後に…キツイ大仕事をくれて…やる!自慢のアサルトキャノンを…お見舞いしてやれ!ぬおおお!」

ナレーション
「月輪はアサルトアーマーを射ち出すと同時に、プライマルアーマーが整波出来なくなり、アームにより見事に潰されてしまった。」

銀翁
「があああ!!さらばだ!!アナト…ウォルコットォ!!」

アナト
「ハッチコード入力!…ううっ…オーバードブースト発動!」

ナレーション
「アナトの脳裏には、旅団内で一番長かった銀翁との思い出が巡っていた。ウォルコット家を追放され、閉鎖的な少女だった彼女を旅団内に打ち解けさせたのも、彼であった。父のような存在であった彼の死はあまりに突然で、彼女に涙を流し蹲る暇すら与えてはくれない。」

アナト
「ネオニダス様…私はまだ…あなたに何ひとつ返せていないというのに……さよう…なら…なのですね…せめて…安らかに…」

---間

ナレーション
「その頃、オッツダルヴァとウィン・D・ファンションは、戦場をかなり遠くへ移していた。」

---戦闘中

ウィン
「・・・っ!速い!!あんな機体で・・・」

オッツダルヴァ
「遅い!」

ウィン
「うぐっ!・・・グレネードだと!?」

オッツダルヴァ
「ほら、どうした?今は貴様がカラードのトップなのだろう?」

ウィン
「なるほど、変わったのは私だけではないということか。」

オッツダルヴァ
「なんだと?」

ウィン
「貫け!」

オッツダルヴァ
「・・・ぐっ!今のは・・・レールガン!?いや違う・・・なんだ・・・この威力は・・・射線が見えなかったぞ!?」

ウィン
「コジマエネルギーを利用した最新のレールガン…。馬鹿げた威力だろう?」

オッツダルヴァ
「…ク…プライマルアーマーなんぞ、まるで意味を為さない…紙切れも同然と言わんばかりの貫通力だ。おまけにこの弾速・・・いい玩具を手に要れたな。ウィン。」

ウィン
「コジマレールガン、チャージ完了!…ふふっ…その分厚いプライマルアーマーごと、貫いてくれる!」

オッツダルヴァ
「ウッ・・・中、遠距離では分が悪いか・・・ならば格闘戦を挑むまでよ。そのレールガンは使わせん!」

ウィン
「面白い。カラード随一の剣士である私に、近接戦闘を挑むか。この距離では、チャージの必要なコジマレールガンは使い物にならんな。貴様のプライドごと、このレーザーーブレードで引き裂いてくれる!」

オッツダルヴァ
「やってみるがいい!」

ナレーション
「両者のブレードが交差する。オッツダルヴァは豪快に見えて、無駄のないブレード捌きを見せる。ウィンは見慣れないブレード捌きに戸惑うが、戦局は拮抗している。」

ウィン
「ふんっ!・・・貴様もブレードが扱えたのか。なかなかやるじゃないか。」

オッツダルヴァ
「初めて扱うが、弾切れの心配もない。良いものだな。」

ウィン
「フッ・・・ッ!」

オッツダルヴァ
「なに!?しまった・・・距離を取られ・・・」

ウィン
「食らえ!」

オッツダルヴァ
「ぐあっ!コジマレールガンと、デュアルハイレーザーの二連撃・・・。いつの間にチャージを…直撃すれば落ちていたかもしれん。…ウィン・D・ファンション…やはり侮れんな!」

ウィン
「わずかに軸をずらしたか。命拾いしたな。」

オッツダルヴァ
「フッ、今度はこっちの番だ!」

ウィン
「しまっ…!ぐう・・・グレネード・・・これは・・・衝撃で動けん・・・避け…られ・・・」

オッツダルヴァ
「もう一発。」

ウィン
「っ!なんだ、このブレード・・・衝撃が・・・機体がバランスを失って…制御…できん…!!一体・・・何を・・・!その得物…レーザーブレードでは…ないな…!」

オッツダルヴァ
「エネルギー機構を廃した実体ブレード。貫通力は低いが、当たればしばらくプライマルアーマーは展開できん。・・・そしてその衝撃力は、機体の制御を一時的に奪うほどだ。貴様のくだらん理念と共に…斬り伏せてくれる!」

ウィン
「戯言を・・・」

オッツダルヴァ
「しかしこの有澤特注のネクスト。 やつら脳味噌まで筋肉の集まりかと思ったが、そうでもないらしい。繊細な動きだ!」

ウィン
「ああっ!…またか・・・!まずい・・・これ以上あれを食らったら・・・・・・動け!レイテルパラッシュ!」

オッツダルヴァ
「食らいな!」

ウィン
「があああ!機体ダメージ限界・・・。ここまでか、レイテルパラッシュ。私の力不足か…」

ナレーション
「そのとき、遥か遠くのアームズフォート製造工場B-8の大規模な爆発にオッツダルヴァは一瞬気を取られる。」

オッツダルヴァ
「なんだっ!?」

ウィン
「…次は・・・必ず!」

オッツダルヴァ
「ちっ…一瞬の隙をついて逃げたか。」

---落ち込んだ様子で通信するアナト

アナト
「…こちら施設内…工作部隊…撤収…完了しました…」

オッツダルヴァ
「こっちも一段落ついた。!?おい…ネオニダスは…どうした?」

アナト
「私を離脱させるために、コンピュータールームのアームズフォートに…うう…」

オッツダルヴァ
「くっ…そうか…。アナト…。銀翁は…何か言っていたか?」

アナト
「強く…なれ…と…」

オッツダルヴァ
「そうか…じゃあ…もう大丈夫だな…そうだろう?」

---アナト、気持ちを切り替える

アナト
「……はい!これより、合流ポイントまで、全速で離脱します!!」

---BGM 終了

東堂
「主砲の沈黙を確認。隆文様、味方部隊、撤退を開始した模様です。我々も離脱を。」

有澤
「東堂、先に離脱しろ。貴様はコジマ粒子を使い果たしているだろう。」

東堂
「はい、チャージャーも残弾ゼロです。」

有澤
「プライマルアーマーの無い無防備の貴様より、先に離脱することはできん。」

東堂
「了解しました。オペレーション、ミッション、共に終了。離脱を開始します!隆文様もお急ぎください!」

有澤
「ああ・・・」

---間

有澤
「…いったか・・・フ・・・これでいい。」

---BGM Interlude

ナレーション
「オッツダルヴァ達は、施設内の部隊と共に撤退。合流ポイントにて、再集結しつつあった。  そこには、今やORCA(オルカ)旅団の旅団長に就任したハリと、共に行動していたエイ=プールも合流していた。」

ハリ
「遅くなったな。途中でスティグロの大部隊に遭遇して、足止めを食らってしまっ・・・!・・・オッツダルヴァ。ラインアーク以来だな。貴様とは話したいことが山ほどある。」

オッツダルヴァ
「私には何もないがな。」

ハリ
「貴様!」

エイ
「団長!抑えてください!」

オッツダルヴァ
「ほう、今やお前がORCA(オルカ)の団長か。あの時はまるで空気のようなやつだったのだが、変わったものだな。」

アナト
「オッツダルヴァ様!」

エイ
「お二人とも、思うところがあるのなら、戦いが終わった後にしてください。ところで、B-8の攻略は、もう終わっているようですね。」

アナト
「はい。」

ハリ
「ネオニダスはどうした?」

アナト
「…」

ハリ
「…まさか…!」

アナト
「私の身代わりに…私が…捕まったばかりに…私のせいで…」

ハリ
「よせ…ネオニダスの思いを尊重してやれ…」

アナト
「申し訳…ございません。」

ハリ
「今は…仲間の無事を喜ぼう。」

東堂
「・・・皆様、御揃いですね。」

アナト
「・・・東堂様。・・・!?有澤様は!?」

東堂
「私を離脱させた後、すぐにご自身も離脱するとおっしゃられていました。」

エイ
「そんな連絡は私は受けていません。団長…」

ハリ
「私も、何も聞いていないが…」

東堂
「・・・まさか・・・!?」

---BGM The Blood Honney

オッツダルヴァ
「・・・!まだマザーウィルと戦闘中なのか!?」

ハリ
「マザーウィルだって!?有澤…応答しろ…こちらクラースナヤだ、おい!…ちっ、だめだ…そうだ、どうしてBFFの旧主力アームズフォートが!?」

東堂
「我々にも、状況が良く理解出来ていないのです。」

ハリ
「あの時私が撃破したはずなのに…」

エイ
「とにかく、消耗の少ない私たちが救援に向かわなければ・・・!弾薬補給、機体整備急いで!」

アナト
「私たちも整備と補給が終わり次第、急行いたします。さあ、急いでください!ここは幸い山陰となり、マザーウィル主砲の射線上から隠れています。今のうちに体勢を立て直しましょう!」

ナレーション
「爆発規模が拡大していく、アームズフォート製造工場B-8。再起不能となったその工場を通り過ぎ、ハリとエイ=プールは有澤隆文の元へ急ぐ。」

有澤
「・・・クッ・・・オーバードブーストに異常発生・・・通信機器も不具合が発生している…。やはり動かんか・・・だが、まだ諦めてはおらんぞ。マザーウィル、こいつの主砲さえ落とせば・・・」

---間

ハリ
「急ぐぞ、エイ=プール!」

エイ
「・・・はい!…!?・・・これは・・・」

ハリ
「ノーマル部隊!?くそ、邪魔だ!」

エイ
「…!団長!ノーマルに紛れて、ネクストの反応があります!注意して下さい!」

ハリ
「・・・こんなときに・・・!」

エイ
「これは・・・コジマキャノン・・・。軽量二脚機、コジマキャノンを搭載しています。チャージさせては危険です!一気に畳み掛けましょう!」

ハリ
「当然だ、どちらにせよ、急がなくてはな!」

エイ
「ASミサイル、射出!」

ハリ
「くそっ!私の弾を…マシンガンで撃ち落としているのか!?馬鹿な…!」

エイ
「ASミサイル、命中ゼロ!?軌道の読み辛いASミサイルを…全て…撃ち落としている!…こんな…!こんなことが…!」

ハリ
「こいつ・・・強い・・・。一体・・・何者だ!?」

エイ
「ミサイル、残弾ゼロ!バックユニットに切り替え・・・」

ハリ
「だめだ、エイ=プール!攻撃を絶やすな!懐に潜り込まれるぞ!」

エイ
「ハッ!?」

ナレーション
「ミサイルの弾幕に紛れ、そのネクストは一気に距離を詰めていた。エイ=プールの視界には、チャージの完了したコジマキャノンの放つ青白い光が、幻想的な風景を見せていた。」

エイ
「きゃああああ!」

ハリ
「エイ=プール・・・!!…ヴェーロノーク、大破・・・まさか…そんな……くっ…貴様ああああ!」

ナレーション
「短時間に徹底した猛攻を仕掛けるハリ、コジマ粒子を使った直後でプライマルアーマーが展開出来ず、その密度の高い火力に耐えかねて、そのネクストは撤退していく。」

ハリ
「チッ、待て!・・・なんだあの速さは・・・このクラースナヤが、引き離される・・・だと!?…エイ=プール・・・許してくれ・・・仇を・・・取れなかった・・・」

ナレーション
「敵ネクストを追っていたハリは、いつの間にか、雷電の近くまで来ていた。」

---BGM Overture

ハリ
「・・・っ!・・・あれは…雷電!」

有澤
「なんだと!?馬鹿な!なぜここへ来た!」

ハリ
「救援にきた、お前一人に格好つけさせる訳にはいかない!」

有澤
「ク・・・馬鹿者があ・・・!」

ハリ
「な・・・これは・・・」

ナレーション
「マザーウィルとの死闘を繰り広げている雷電。その機体は、破損が激しく、マザーウィルも、各所で火災が起きており、規模は違えど、お互いにボロボロであった。」

ハリ
「マザーウィルと互角にやりあっているのか!?今援護する!俺が時間を稼ぐ、お前は撤退しろ!もう十分だ!」

有澤
「・・・貴様は、団長だろうがあ!」

アディ
「・・・く・・・主砲があと一門・・・ここまでコケにされるとは・・・・・・!?あれは・・・ハリのクラースナヤ!?こんなところにORCA(オルカ)の大将がお出ましとは・・・ククク・・・全員に告ぐ!雷電なぞどうでもいい・・・クラースナヤだ・・・あの赤いネクストを狙え!!」

ハリ
「よし、こちらに狙いが向いたようだ・・・雷電、今のうちに撤退・・・」

ナレーション
「そのとき、長時間戦闘により、ハリにタイムリミットが訪れた。彼はAMSに極めて高い順応を示すが、時間が限られるといった特殊な適正を持つ。」

ハリ
「ぐ・・・こんな…時に…!」

ナレーション
「力なく膝をつくクラースナヤ。それを見逃さずに、マザーウィルの最後の一門の主砲が、烈火のようなブラストと共に放たれた。」

ハリ
「これは・・・終わり・・・なのか・・・?」

ナレーション
「ハリが覚悟を決めたとき、目の前に巨大な何かが覆い被さる。」

ハリ
「・・・!!」

有澤
「ぐあああ!」

ハリ
「有澤!お前・・・盾に・・・!!」

有澤
「この雷電を削りきるとは・・・化け物がぁ・・・!」

ハリ
「何をしている!馬鹿野郎!」

有澤
「黙れぇい!・・・貴様は、皆を導く立場だろうがぁ・・・のこのことこんなとこで・・・命を無駄にするんじゃない!」

ナレーション
「雷電の老神が火を吹く。だが、その射撃反動により、グレネード砲"老神"はバラバラになり、雷電も限界を迎える。」

有澤
「ぐふっ!私も…まだまだ甘かったようだな…」

ハリ
「有澤…下がれ!」

有澤
「…よく聞け、我らリンクスには、ネクストという圧倒的な力がある。」

ハリ
「聞いているのか!」

有澤
「だが、古来より力を持ちすぎる者は排除されてきた。世界の均衡を保つためだ……我々には戦う意味が必要だ。」

ハリ
「何を言って…」

有澤
「それを見つけられなければ、我らも古来同様、消えるべき存在だ。お前には、その答えが見つけられる…私はそれに賭けてこちらに付いたのだ…」

ハリ
「やめろ、私にその価値はない!お前のその強大な力こそ、ここで果ててはならない!」

ナレーション
「マザーウィルから多数のミサイルが、動くことのできないクラースナヤへ向けて飛来する。  しかしその前に雷電が立ちはだかる。」

有澤
「いや…私の最後はこれでいい…我らリンクスの存在する意味…答えへの軌跡…この有澤隆文と雷電・・・その軌跡の礎となれたのなら・・・」

ハリ
「避けろ、有澤あああ!!」

有澤
「…本望よ!!」

ナレーション
「ミサイルを一身に受けた雷電は爆発を起こし、その場で完全に停止する。その偉大なる巨体は、ミサイルをただの一発でさえクラースナヤに命中させず、マザーウィルのハリへの射線を完全に塞いでいる。その身が朽ち果てても尚、ハリを守るかのように・・・」

---BGM Turn it round

アディ
「ええい!なんということだ!B-8を落されるとは!おまけにマザーウィルは修復作業に半年はかかるという!・・・ウィン・D・・・あなたは何をやっていたのですか!?」

ウィン
「すまないな。敵のネクストに少々苦戦をした。」

アディ
「・・・せっかく生かしてやっているというのに・・・」

ウィン
「ならば私も殺せばいいだろう。他のリンクス達と同じようにな。もっとも、それができるものならな。」

アディ
「おやおや、随分と死に急ぎますねえ。クラニアムでロイ・ザーランドを失ったことが、尾を引いているようで・・・。」

ウィン
「それ以上は、貴様の寿命を縮めることになるぞ・・・。」

アディ
「おお、怖い怖い・・・」

ウィン
「勘違いをするな。私は自分の意思でここにいる、無能な管理者が。・・・こうなった以上、この星のリンクスは全て消え去る。私が葬ってくれる。」

アディ
「ふ・・・まったく、リンクスというものは理解できませんね。特にあなたは・・・」

ウィン
「自分の身を守るために群れているORCA(オルカ)など…もはやこの世にリンクスと呼べる者は私ただ一人だ。」

アディ
「おやおや、排他的な考えだ。まあ、実際現状はあなたが最優秀のリンクスということになります。…ラストリンクス…とでも言うべきでしょうかな。」

ウィン
「フン…私は私の正義のために剣を振るい、弱き者の力となる。優劣など、もはや語るに及ばない。」

アディ
「とにかく、彼らをこれ以上、勢い付かせるわけにはいきません。次は、彼と共に・・・」

ウィン
「なっ・・・  お前は・・・  どうしてお前が…」

アディ
「協働して、ORCA(オルカ)に引導を渡してください。主要メンバーを・・・特に、新旅団長ハリと、腹心ネオニダス・・・それから・・・オッツダルヴァ・・・この3名が最重要ターゲットです。・・・では、頼みましたよ?ウィン・D・ファンション。そして・・・」

---ARMORED CORE for ANSWER~ラストリンクス(後編)へ続く…


~上演された方へ~
よろしければコメントに演じてみた感想、意見、アドバイスなど頂ければ幸いです。筆者の気が向き次第更新しますので、気まぐれに覗いてみたら変わっているかも。


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