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『仮面ライダー鎧武』を振り返る(3~5話)

2018/07/19 10:03 投稿

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第三話「衝撃!ライバルがバナナ変身!?」

 普通にレビューしてるとペースを速められそうにないのでざっくりでいきましょう。
 現時点で唯一のライダーである紘汰は、つまりチーム鎧武がインベスゲームで勝ちまくり快進撃です。
 これってつまりサトシが相手のポケモンを自分で撃ち殺すとか、遊戯がカードゲーム中にカッターで敵のカード切っちゃうような真似をしているわけですが……実況のDJサガラも「新しいスタイル」の一言で流し、つまり雰囲気上(としか言いようがないのですが)仮面ライダーがインベスを直に殺すというのはゲーム上認められることになっています。
 それで滅茶苦茶不利になってる他チームの連中も、バロンチームの雑魚1名の愚痴シーンがあるくらいで、特に抗議もしません。

 で、またチーム鎧武が踊ってる真っ最中に挑んできた(そもそもダンスの場所取り争いの解決策として導入されているという設定なのに、ダンス中でも割り込めるというのは本末転倒だと思うんですがね)奴を倒し、観客の大喝采を浴びて紘汰は大喜びです。
 賞金まで出たらしく、紘汰は姉に生活費を渡して「このまま勝ち続けると良い稼ぎに……」と満悦。ずいぶん図に乗っています。

 が、そんな紘汰にお姉さんは、厳しく言い渡します。
(姉)これは受け取れないわ 
   仕事っていうのはね 知らない誰かの役に立つことよ
   お腹がすいた人に食事を届けた 人が住むための家を綺麗にした
   それは世の中にとって確かに意味のあることだった でもね
   紘汰がインベスゲームで勝ったって それで喜ぶのは紘汰とその友達だけよ
   それは仕事とは言わない ただの遊び
   遊んで手に入れたお金で この家を支える気はありません
   お金だけなら姉さん一人でもちゃんと用意できるわ ちゃんとした仕事でね
 いかがでしょう、このお姉さんの語りは?
 BGMまでムーディーになり、とっても含蓄あるお説教している感じになっています。
 ですが、そもそもこのお話の設定では、若者たちの間でインベスゲームが大流行していて、みんな喜んで観戦してる設定です。紘汰が勝ったシーンでも大喜びしている一般観衆がおもいっきり映っています。友達だけでは全然ありません。
 よーするにお姉さんが長々演説してるのは、基本設定に完全に反したことなんですね、ギャグシーンでもないのに。(あと過疎の村なんかでは、仕事の顧客が知人友人ばかりということは普通にありそうなんですが、お姉さん的にはそんなのも遊びなんでしょうか。)

 それはともかく赤チーム・バロンのリーダー戒斗くんが喧嘩を売りにきました。
(戒斗)葛葉紘汰・アーマードライダー鎧武、お前に聞きたいことがある
    この1週間、お前はただ挑戦者を迎え撃つばかりで
    よそのステージを奪い取りに行かなかった
    より上位のチームに挑むこともしなかった なぜだ?
 ダンスステージを沢山予約しても全部使わないんじゃ? という視聴者の素朴な疑問をよそに、会話は抽象的な方向へと進んでいきます。この番組には非常によくあることです。
(紘汰)俺たちの居場所さえ守れれば十分だ
(戒斗)フッ 所詮は腰抜けか
(紘汰)なんだと!
(戒斗)自ら新しい敵を求めず憎まれる事から逃げている 
    貴様はただの臆病者だ その力は強さとはほど遠い 
(紘汰)無駄な戦いを避けるのは当然だろ!
(戒斗)奪い取り踏み躙る それが本当の勝利の形
    力とは強さの証を立てるもの 貴様に足りないのはその覚悟だ!
 お前ダンサー以外の事した方が良いと思うよやっぱ。
 というわけで(なにがだ)二人はインベスゲームで勝負することになり、戒斗は仮面ライダーバロンに初変身。使うフルーツはバナナです。
 このサプライズに観客は大興奮、お姉さんの演説の立場はもう全然ありません。

 しかし!!
 ここで錠前ディーラーのシドがまったを掛けました。
(シド)アーマードライダー同士が戦うとなれば
    そいつはもうインベスゲームとは言えない
    新しく相応しいルールを用意しないとな
    この錠前、今回は特別にプレゼントだ 新開発のロックビークルだ
    どうだいお二方、乗りこなす自身はあるかな?
 と言ってシドが投げ渡した錠前はバイクに変型。二人はバイクレースをすることになりました。ルールもゴールもちゃんと決めた気配はありませんが……そんなこと、バイクで疾走する仮面ライダーのカッコよさの前ではどうでも良いよね? よくない?
 観衆はレースをタブレットに映る映像で観戦しています。
 誰がどこで撮影してるのを見てるかは謎ですが、これは鎧武だけでなく平成ライダーではよくあることです。ねえG3ユニットの皆さん。

 ところがスピードを出すにつれ、2台のバイクに異変が起きました。
 バイクが急に回転を始め、どこかへ消失してしまったのです。タブレットごしに見ていたみんなは「消えた」と驚きます。
 二人がワープしたのは、1話で紘汰がベルトを拾ったあの森。
 二人は襲ってきたインベスと戦いを始めます。この最中にまた未来の舞さんが現れ、今度は仮面ライダーバロンに向かってポエム(時間の強制力・著)を詠みます。相変わらず「戦いの始まりを止めに来た」のになぜ手遅れになってから来るのか。
 そして今の舞さんは戒斗がどこにいるか知らないのに、何を手がかりに未来の舞さんはここに来れたのでしょう。話の途中で仲良くこの時の思い出話でもしたんでしょうか。

 ま、いいか。続く。

第四話『誕生!3人目のぶどうライダー!」

 えーぶどうライダーは3人も登場しません。
 このサブタイトルは日本語的におかしく、3人目「は」ぶどうライダーというべきです。
 仮面ライダー龍玄の登場回です。

 冒頭、舞台はまだ森の中。
 これがレースだったことなどすっかり忘れ、戒斗と紘汰は別れて森の中を探索しはじめます。ここの果実には「ライダーベルトをつけてる人間がもぐとロックシードになる」という謎性質があり、戒斗は果実拾いに、紘汰は行方不明になった裕也を探すためバラバラになります。

 ところが紘汰の前に、また新しい仮面ライダーが現れ、発砲してきました。
 この男についても、説明しておきましょう。彼は仮面ライダー斬月。正体はユグドラシルの主任であり、ミッチ君の実兄にしてシドの上司に当たります。紘汰たちダンサーにベルトとロックシードをばらまく陰謀は彼が担当しています。その目的というのは後に明かされるとことでは、ダンサー達を戦わせてバトルのデータを取ることらしいのですが……。
 彼は作中では何かものすごく偉い人物のような雰囲気を漂わせており、ファンタジーの騎士団長か何かみたいな時代がかった言動を繰り返しています。
 が、一般には主任というのは係長の下で、ギリギリ管理職に入らないくらいのポジションです。他作品のサラリーマンキャラでいうと初期クッキングパパが該当します。なおクッキングパパはその後課長にまで出世し、斬月より偉くなっている模様です。

 で、なんで襲ってきたのかという紘汰の当然の疑問に彼はこう答えます。
(斬月)何故……だと?
    敵に何故などと問い掛ける者は、そもそも戦う資格すらない
(斬月)そのベルトは過ぎた力だ 手放して貰おう
(斬月)戦いに意味を求めてどうする?
    答えを探し出すより前に死が訪れるだけのこと
    この世界には理由のない悪意などいくらでも転がっている
    そんな事さえ気づかずに今日まで生きてきたのなら
    貴様の命にも意味はない 今この場で消えるがいい
 戒斗くんと気が合いそうですね。
 ちなみにこの「ヘルヘイムの森」の存在はユグドラシルがひた隠しにしている秘密なのですが……話を整理しましょう。

 ”戦闘データを取るためにユグドラシルが煽っていたインベスゲームを、ユグドラシルの手先であるシドが勝手にバイクレースに変更し、なおかつそのバイクはユグドラシルが隠蔽している「ヘルヘイムの森」にワープする道具だった(ワープ場面はネット配信で大公開)。ヘルヘイムではユグドラシルの主任さんが、ユグドラシルが流しているライダーベルトを「手放してもらおう」と襲ってきた。”
 
 一連の流れを俯瞰して説明するとこういうことになります。
 この後何が明らかになった後も、これらの矛盾はユグドラシル社そのものの都合によっても、シドや斬月の個人的な都合でも全く説明がつきません。

 で、平成ライダー伝統の「川に落ちてバトルが終わる」でなんとか生還した紘汰ですが、彼はトラウマを抱えてしまい「俺はもう変身できない」とかポエム混じりに言い出します。
 チームバロンサイドでは、戒斗が他チームのリーダーを集めて、ヘルヘイムの森で捕ってきたロックシードを餌にして子分になれと言いました。その一人がまたチーム鎧武のダンスの最中にインベスゲームを仕掛けてきます。
 しかし……紘汰に代わって自分が戦う決意をしたミッチは、一人でシドに交渉しライダーベルトを手に入れていたのです。仮面ライダー龍玄の初変身です。龍玄は軽々と、挑んできた相手のインベスを撃破しました。勝ったッ!第四話完!

 以上が後半の流れになるわけですが、「ライダー同士の戦いはバイクレースになったはず」というのが完全に無視されている点に注目してください。
 紘汰は戦うのが嫌ならバイクだけ乗ってもいいと思うのですがそうせず、誰も紘汰に勧めもません。ミッチ君も、戒斗からロックシードをもらった連中も、ベルトやロックシードだけを欲しがっており必要なはずのバイクに全く興味を示しておりません。龍玄とインベスのバトルを実況するサガラも話題にしません。
 シド自身すらもバイクの件に何も触れず、ベルトだけをミッチに渡して去っていきます。

 そしてこの「新しく相応しいルール」とやらは今後、最後まで全キャラに一度も顧みられることはないのでした。

第五話『復活!友情のイチゴアームズ』
(舞)気を付けて あなたは運命を選ぼうとしている
   この先に踏み込めばもう二度と後戻りはできない
   最後まで戦い続けることになる
(ミッチ)でも でもそれなら舞さんは振り向いてくれるんでしょ?
     だったら構わない! 僕はどんな事だって……
 遅刻常習犯・タイムトラベラー舞。
 ここでミッチは目を覚まします。夢枕にも立てるのは分かったから、もうちょっと真剣に時を駆けてくれ少女。時間の強制力さんが執筆したポエムも添削したくなります。運命を選ぼうとしてるんじゃなくて、舞が来たのは選んだあとなんだってば。

 そしてライダーとして戦う覚悟を決めたミッチに紘汰は忠告します。
(紘汰)そのベルトは危険だ 使わない方がいい
    そいつはインベスゲームとかチーム同士の争いとか
    そんなものとは次元の違う場所にお前を連れて行くかもしれない
    俺も最初は分かってなかった
(ミッチ)どんな力にだって危険が伴う 分かってます それでも覚悟の上です
     ねえ紘汰さん あなたには分からないかもしれない
     なんのしがらみもなく自分の人生を歩んできたあなたには
     それがどれほど幸せな事か(この調子で5行くらい続く)
     これは僕にとって宝物なんですよ
 問題は「ベルトを使って襲ってくる殺人鬼がいる」ということなんですが。隙あらば話を抽象化する鎧武の脚本にあって、その殺人鬼が現れたら逃げろとか知らせろとか通報しろとか、そういう具体策が話題になることはありません。

 一方、負けて帰って来た手下には戒斗の演説が入ります。発端の会話がこれ。
(戒斗)支配者か なってみると大して面白いものではないな
(手下)だったらなんで連合チームなんて作ったんだよ?
 戒斗はしょっぱな「なってみた感想」を述べているのに対し「だったらなんで作った」とその前の時点の予定を聞き返すのは流れがおかしいですが、極めて些細な事です。
(戒斗)例えばこういうありさまが嫌いなんだよ
    弱い奴ばかりが幅を利かせて 誰が強いのかはっきりしない
    最悪だ 見苦しくて虫唾が走る
    弱い奴は消えろとまでは言わない
    収まるべき場所に収まっていればそれでいい
    だが枠に収まらずはみ出した奴はただの弱者じゃない
    今はまだ弱いってだけだ こいつらには先がある
    チーム鎧武 ふっ ああ確かに見どころのある連中だよ
    だからこそ俺と戦う羽目になる
 何の話だったっけ? このポエムの後、そしてチーム鎧武側でも舞が同じように長いポエムを挟んだ後、仮面ライダーバロンが龍玄と戦おうとします。バロンは自分の外にインベス2匹もけしかけながら戦っているので3対1。龍玄は劣勢です。
 そしてまたポエム。
(舞)きっと紘汰が見てるからだよ
   ミッチは紘汰に憧れて励まされて だから強くなろうとしてるんだよ   
   そんなミッチが紘汰の前で弱音吐けるわけないじゃない
(紘汰)俺があいつを強くした……
    ベルトだ舞 ベルトをくれ 違うんだ今度こそ俺のためだ
    俺は俺自身のために(5行)
    きっとそれが大人がよく言う責任ってやつだろ
 鎧武復活。変身し戦闘中にポエ武。
(紘汰)強さは力の証明なんかじゃ(3行くらい)
    誰かを励まし勇気を与える力 それが本当の強さだ
 もしかして未来舞の言葉が謎ポエムになる症状って感染するのか?(※しません) 
 バロンが操っていたインベスを倒し、バロン1人になったところで今度は手下が仮面ライダーに初変身して引き。
 
 つかこの番組、ポエム演説なげーよ!! そして多いよ!!

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