博田伸樹の地方競馬・ダート競馬予想コラム「Dの疾風」

JBCスプリント概況-今年は東京盃の結果が信頼できる大井開催。構図は東京盃上位組vs別路線組か

2020/10/10 18:00 投稿

  • タグ:
  • 競馬
  • ダートグレード
  • JBC
  • JBCスプリント
  • 展望

例年このブロマガでは“Road to JBC”各競走が終了したタイミングで、各競走の展望を行っているが、今年も同様に探っていく。ここではJBCスプリントについて取り上げるが、まずは優先出走権がかかった東京盃に触れておきたい

<東京スプリントに続き、大井1200mを制したジャスティンの評価急上昇>

激しくなると予想されたハナ争いは、その候補だったマテラスカイコパノキッキングが出負け。結局逃げたのは地元のクルセイズスピリツで、これにラプタスが並びかける格好に。地元勢が逃げたこともあってか、今年はアフター5スター賞より0.3秒速い、前半3ハロン33.8秒のハイラップで推移した。

これを3番手の外でじっくり構えていたのが、勝ったジャスティンだった。直線に向いて先行勢を捉えると、追い込んできたブルドッグボスコパノキッキングの追撃を凌いで快勝。勝てなければほぼ絶望的だったJBCスプリントの切符を、これ以上ない形で手に入れている

勝ったジャスティンは4月の東京スプリントに続き、1分10秒台で駆け抜けた。大井コースに対する高い適正を示しただけでなく、逃げなくてもタイトルを手にできたことが大きい。これができるのなら本番でも余裕をもって戦えることから、このまま順調に行けば、本番で1番人気の支持を受ける可能性が高いと考えている。

惜しくも2着のブルドッグボスは、これで東京盃3度目の2着。なかなか大井で勝てないもどかしさはあるものの、ジャスティンより2キロ重い斤量を背負ってクビ差なら、定量戦となる本番で逆転可能。意外にもJBCスプリントはこれまで連覇はないが、その可能性は十分あると思わせる走りだった。

連覇を目指したコパノキッキングは、今年は出遅れから追い込む競馬で3着となったが、元々こういう競馬で出世した馬。むしろ逃げ切った昨年の方が意外な戦い方といえ、それを理想としたことが今年不振だった理由の1つかも。敗れたが前向きになれる内容だったと感じている。

一方で地元の期待を背負ったサブノジュニアは、追い込むも5着止まり。東京スプリント2着時は好位で流れに乗れたこともあり、今回の位置取りでは厳しかった。初めて1200mの重賞を使われて6着だったトロヴァオとともに、評価を高める結果は得られなかった。さらに7着に終わったヤマニンアンプリメは、ベストと感じる舞台で中身のない競馬をしたことから、大井コースにネガティブなイメージがついてしまったかもしれない。

<東京盃未出走組も注目馬が数多い>

今年のJBCは大井で開催されるが、過去7回行われた大井開催時における連対馬の前走をみると、東京盃3着以内が8頭に、東京盃未出走馬が6頭。東京盃で敗れた馬の巻き返しが難しい一方で、別路線組も互角に戦えている現実がある。ここからは東京盃未出走組について動向を紹介したい。

その意味で注目されたオーバルスプリントは、4角手前で先頭に立って押し切ったサクセスエナジーだった。今回を含め過去の統一グレードタイトルは全て1400mも、今年5月に1200mのOP特別を圧勝するなど、年を重ねるにつれスプリント力を高めている。昨年の東京盃で3着に入ったこともあり、別路線組の筆頭格といえる存在だ。

また2着だったベストマッチョは、逃げたノブワイルドのハナを叩かんかのダッシュ力を見せており、地方移籍後は使っていない1200mでも、侮れない存在になりそうだ。逆に3着に終わったノブワイルドは、過去に大井コースの実績が乏しいため、減点が必要かもしれない。

別路線組で他に注目されるのは、北海道スプリントCを制したメイショウアイアンだ。前走ウポポイオータムスプリントでは、厳しいと思われた位置からハナ差捉えて制覇。ラストの競り合いにおける強さが今期は目立っており、時計がかかった上で混戦になれば、その勝負強さが活きる可能性は十分あるだろう。

あとクラスターC2年連続2着のヒロシゲゴールドも、出られるなら有力馬の1頭に数えられると思うが、まだ統一グレードタイトルがない馬。賞金的に中央勢の7頭枠に入れるか、微妙な立場にある。マイルチャンピオンシップ南部杯から転戦しそうな馬や、南関東・ホッカイドウ競馬以外の地方所属馬で勝負になりそうな馬は見当たらず、有力どころはほぼ固まったといえそうである。

JBC当日にカギを握るポイントは、10秒台の勝ちタイムを出せるほど、時計が出る馬場になるかどうか。それと“逃げられる馬”がどの程度出走するかになるだろう。例えば東京盃でハナ争いをした2頭が揃って不在となれば、それだけでもレースの質は変わる。主力級が固まっていても、展開ひとつで結果は大きく変わりそうな混戦模様であることは、押さえる必要があると思う。


コメント

コメントはまだありません
コメントを書き込むにはログインしてください。

いまブロマガで人気の記事