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博田伸樹の地方競馬・ダート競馬予想コラム「Dの疾風」

「川崎記念」戦評-さすが黄金世代と思わせたチュウワウィザードと、更に進んだ世代交代と

2020/02/01 17:00 投稿

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豪華メンバーが揃っていたとはいえ、昨秋以降の統一GⅠで上位を賑わせていたのはチュウワウィザードただ1頭。これが4角手前で先頭に立った時には、多くの人が勝利を確信したことだろう。ただし今回の結果で注目すべきは、明け4歳世代の奮闘ぶりだ。そこから見えてくるものが何か、考えていきたいと思う。

<ここでは力が違ったチュウワウィザード。ドバイ遠征叶えばチャンスはある>

勝ったチュウワウィザードは行こうとする馬が多かったため、スタート直後は大外枠から必要以上に外を回らされる格好になった。しかし距離ロスがあっても、欲しい位置を取りやすいのが大外枠の強み。結局、最内枠から逃げたケイティブレイブの3番手を取り、流れに乗ることができたのだ。

それでもチュウワウィザードの課題は、楽をしている先行馬を捕まえられないこと。その意味で前に粘られると厳しい戦いになってしまうが、ケイティブレイブは2周目3コーナーで一杯になり、代わって先頭に立ったミューチャリーも休み明けなら敵ではなかった4角手前で先頭に立ってからは、後続を引き離す一方となり、最後は2着に6馬身差。メンバー唯一の黄金世代として、力の違いを見せつける結果となった。


そしてレース後、関係者からドバイワールドCの招待状を待つ旨のコメントが出た。既に日本からクリソベリルゴールドドリームに招待状が来ているため、地域性から3頭目は微妙な印象もあるし、レーティングでもこの勝利で自己最高の115から上積みされる必要がありそう。それでも大きく崩れるシーンをこれまで見せておらず、遠征が叶えばチャンスはある。吉報が届くことを、私も待ちたいと思っている。

<驚きみせた南関東生え抜き4歳馬の戦いぶり。次につながる走りになった>

2着には地元川崎のヒカリオーソが入ったが、驚いたのはその戦い方。スタート直後に早々と先行争いから引き、馬群の1番後ろで我慢させる競馬。逃げなくても戦えることは示していたが、最初はレベルが上がってついていけないのかと思って見ていた。しかし2周目3コーナー付近で、前を追いかけ始めた時の手応えが抜群。その勢いのまま先行グループを射程に捉えると、最後の直線で大外から先行馬をまとめて交わし、2着争いを制したのである。
この馬はスローの単騎逃げにならないと結果を出せない時期があったことで、展開に注文がつく、力勝負では厳しいという印象を与えていた。しかし統一GⅠでいきなり差す競馬をさせて結果を残したのは、これまでのマイナスイメージをいい意味で否定した。これを地元川崎以外でもできれば本物で、次走以降でその点を注目したいところである。


そしてそれ以上に驚きを与えたのが、今まで中団より後ろで戦っていたミューチャリーが、2番手からレースを進めたことだ。スタートで二の脚がついたことで、先行争いに巻き込まれてしまい、それなら先行策を試そうという判断になったものか。ところがその位置で気分よく進めると、2周目3コーナーで早くも先頭に立つ積極的な競馬。すぐにチュウワウィザードに交わされ、最後も粘り切れずに4着に終わったが、存在感溢れる走りを披露したのは間違いなかった。
今回は3か月半ぶりの休み明けで、仕上げにまだ余裕はあったし、しかも初の古馬相手が統一GⅠという厳しい舞台。それで普段と違う競馬で通用したならば、今回1.4秒差あったチュウワウィザードとの差も、ひっくり返す希望はある。それに向けて気になるのは、今回も馬体重が460台に止まったように、馬体の成長が見られないことだが。


この2頭に挟まれる3着となったデルマルーヴルも、明け4歳馬。道中はチュウワウィザードをマークして進めていたが、勝負所から追走に苦しみ、そこで置かれたことが2着争いで競り負けたことにつながった。勝負所で反応が悪くなるのはこれまでも見られた姿で、統一GⅠ級で勝ち負けするにはその改善が課題。しかし現状は名古屋GPを勝った時のように、序盤は割り切って下げた方が良さそうに思う。好位からの競馬に対するこだわりを捨てるだけでも、結果は変わるのではないだろうか。

<歴代覇者は揃って着外。世代交代の波にもう抗えないのか>

2~4着に明け4歳世代が占めたことで、6歳以上の年長馬は全て5着以下に敗退。特に過去3年のこのレースの覇者が、揃って着外に沈む結果は、世代交代を期待していた人でも考えにくかったのではないか。若い世代も旧勢力を呑み込んだことで、息長く活躍できるというダート競馬に長年息づいていた先入観が、これから否定されるきっかけになるかもしれない。

一昨年の覇者で実績最上位だったケイティブレイブは、1番枠から逃げたものの、2周目3コーナーで先頭を譲るらしくない競馬。ズルズル下がらず6着に踏ん張ったとはいえ、持ち前の先行力が通用しなくなったことが明らかになった。浦和記念を勝った時のように差す競馬が出来ればまだわからない気もするが、統一GⅠを争うトップクループでは、厳しくなったと判断すべきかもしれない。

前年覇者のミツバは、2周目に入ってから全くついていけなくなり、大きく離された7着。昨年制した時は、新勢力がいない舞台で千載一遇のチャンスを得たと評したが、それを象徴する敗戦となった。

3年前に逃げ切ったオールブラッシュは、終始後方のまま9着。外へ持ち出すことが出来ず、最初のホームストレッチでかかり気味になってしまっては、あの段階でノーチャンス。元々嵌った時に爆発的な走りをする馬だけに、やりたい競馬が出来ずに負けた今回の結果で限界と評することはないが、常時期待し続けるのはさすがに厳しいといえるだろう。

最後に5着となったアナザートゥルースに触れると、中団から流れ込んだだけに映ったが、コーナーがきつい川崎コースに相当苦労していた。半兄サウンドトゥルーも川崎コースの走りは良くないので、広いコースでのびのび走らせた方が力を出せるのは、血統的な背景があるかも。この馬はもう少し長い目で見た方が良さそうに思う。

(詳細なレース結果は地方競馬全国協会のオフィシャルサイト等で確認してください)



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