IOCのロゲ会長の「トーキョー」の一言で、テレビに向かって思わず声を上げてガッ
ツポーズをしました。2020年オリンピック、パラリンピックの開催地が東京に決定し
ました。日本への招致活動を様々な形で応援した全ての方々と、たゆまぬ努力をされ
た関係者の方々に心からお礼を申し上げます。

東京での開催は1964年以来、実に56年ぶり。アジアでは初の2度目の開催となりま
す。今回の決定は、安倍首相が「4本目の矢」と表現したように、アベノミクスを更
に加速させ、強い日本を取り戻すための起爆剤になることは間違いなく、更にはオリ
ンピック、パラリンピック選手を目指す子どもたちにも大きな夢と希望を与えること
でしょう。

2020年まであと7年。競技場や選手村等の整備を始め、準備しなければならない課題
は山積しています。しかし、何より優先されるべきは、東日本大震災からの復興であ
り、福島第一原発の安全確保です。震災発生直後から、IOCによるTSUBASAプロジェク
トをはじめ、スポーツを通じた様々な被災地支援活動が実施され、海外からも多くの
励ましが寄せられました。特に、今回の東京開催決定は、スポーツの持つ「人々を勇
気づける力」、「目標に向かって人々を結びつける力」によって、必ずや震災復興へ
も大きく寄与すると確信しています。

2020年の東京オリンピック、パラリンピックが安心、安全で素晴らしい大会になり、
我々日本人が震災の時に世界各国から受けた多くのご支援に対する返礼の場となるこ
とを願っています。そのためには、世界中から安心してアスリートや観衆をお招きす
ることができるよう、私も2020年にむかって被災地の復興、日本経済の再生に全力で
取り組みたいと思います。