常盤響の週刊ニューエロス。
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毎週土曜に配信するカルチャーマガジン。写真やコラムで新しいエロスのカタチ「ニューエロス」を追求していきます。レコード、本、写真集など、日々ちょっと気になっている事を色々と掲載していきます。
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ニューエロス 第104号
2014.12.13
責任編集、全撮影 常盤響
表紙モデル miko
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▼目次
・new eros pictrial #048 My New EROS. model : miko
・ニューコラム #094 「初めて買ったレコードについて少し。」
・大野ケイスケの0721文 「聖路加の夏」
・The Girl Who Always Smokes. 今週の煙草を吸う女。
・次号予告と今後のラインナップ
・お知らせ、編集後記
new eros pictrial #048
My New EROS.
モデル MIKO 黃可
Model Agency:URAKU TAIWAN
台湾のモデルMIKOちゃんのグラビア第4弾。
今月の21日まで、台湾で「我的新愛神 My New EROS」という展覧会をやっています。
僕も作品を展示したり審査員をしたりしています。
http://www.myneweros.com/jp/photographer.php
我的新愛神 My New EROS
2014年 11月4日〜12月21日
台北 Little MOCAギャラリー
http://www.littlemoca.com
MIKOちゃんを撮影したカレンダーも会場で売っています。
ニューコラム #094
「初めて買ったレコードについて少し。」
いつもレコードのことばかり考えていた。最近はレコードを買っていないので、なるべく考えないようにしているけれど、物心がついた頃からレコードが欲しくて仕方がなかった。本当に幼い頃には、父親がかけるレコードが物珍しかった。音楽が、というよりもレコードが、だ。なんとなくわかる、家で一番高価そうなもの、それが父親のステレオだった。そこで休みの日に父親が大事そうにかけるレコード。今思えば、それはスリーサウンズやアットブレイキーなどのジャズだったんだけど、その音楽よりも、高価な機械の上で回転し音を出す円盤に興味津々だった。そのうち、子供用のポータブルレコードプレーヤーと幾つかの子供向けのEP盤や雑誌の付録のソノシートなどを与えられたけれど、逆にLPへの憧れは募るばかりだった。あまりにLPに興味を示すので(父親のジャズのレコードは触ることができなかった)母親の昔聞いていたLP、父親のいらないLPを何枚かもらったりしてそのレコードはとにかくよく聞いた。でも、ジャズやポピュラーではなく、近所の大学生が聞いているようなロックやフォークのレコードが欲しいといつしか思うようになった。1972年か1973年、小学生になったある日、記憶が定かではないが叔父や叔母からもらったおこずかいを持ってレコード屋に向かった。地元の楽器屋とレコード屋が一緒になっている小さなお店。小学校1年生には大金の2千円。これだけあったら、駄菓子屋でどれだけお菓子が買えるのか、プラモデルだったらいいやつがいくつも買える。それでも、自分でロックのLPを買うという行為がたまらなく大人の行為に思えた。ロックのレコードが欲しいと言っても、ロックを知っていたわけではない。ビートルズやモンキーズは知っていたけれど、そんな有名なものではなくて、大学の周りにたむろしていたような長髪の大学生が聞いているようなレコード。ロックのコーナーのレコードをめくる。どれも知らないレコードばかり。レコード屋の店員に変に見られているんじゃないか。子供が聞くものではないと注意されるのではないかと、ものすごくドキドキした。さも、いろいろ知っているようなふりをして、何枚かごとに頷いたり、裏ジャケットを見たりして、知ってる体を装った。そんな中にすごく目立つレコードがあった。同じジャケットで金と銀のレコード。ピカピカした、折り紙でも1枚ずつしか入ってない貴重なやつにサイケデリックな文字が印刷してある。これはなにか凄いやつなんじゃないかと思った。金と銀ではやはり金のエンゼルの方が貴重ということもあって、迷わず金のレコードを買うことにした。レジに持って行って、店員になにか言われるのではとドキドキしたけれど、店員は無表情のまま、あっけなくレコードを売ってくれた。家に帰り、小さなレコードプレーヤーに買ってきたばかりのレコードをのせた。最初のショックはLPというのは曲がいっぱい入っていると思っていたのに、そのLPには4曲しか曲が入っていなかった。しかも、歌もあまり入っていなかった。ポータブルプレーヤーの小さなスピーカーでは、ドラムもベースもボコボコとした感じであまりよく聞こえなく、ギターの音だけがペナペナと薄っぺらに響いた。それでも、そのアルバムがライブ盤だったこともあって(そんなことも気がつかずに買っていた)歓声が聞こえた時に妙に興奮した様な覚えがある。とはいえ、僕が想像していたロックの曲とは全然違うものだったので、なんとなく失敗したような気持ちにもなった。それでも、見開きジャケットの素晴らしさ、表紙の金色と中面の派手なピンク色は十分すぎるほど刺激的だったし、この理解しにくい音楽を聴いているだけで、ものすごく大人びた気分になったのだ。
クリームの素晴らしき世界 フィルモア実況盤 / クリーム
連載第3回
大野ケイスケの0721文
「聖路加の夏」
23歳の夏、築地の聖路加タワーに軟禁されていた。現在は演出家として活躍するH君と。某人気少年漫画誌の大人気長寿作品のイベント仕事だった。二人は「玄孫請け」(やしゃごうけ)で(某出版社→下請け代理店→孫請け制作会社→曾孫請け編集プロダクション→僕たち)、とはいえ、イベントをイチから構成して展示パネル(100枚以上)の原稿を書いてデザインを指示して発色のチェックをしてクライアントのオーソライズ(途中まで言葉の意味がわからなかった)をもらって…とにかく全部をほぼ素人の二人で作った。長寿作品ゆえ膨大なコミックと資料に囲まれながら、聖路加タワーにあった某広告代理店の小さな会議室に一夏軟禁状態で仕事した。特に何もしないが常駐しているAさん(男性)は孫請けの制作会社の人で、ある日「お尻から血が止まらない」と、これまた特に何もしないがほぼ常駐のYさん(女性)から生理用ナプキンを借りていた。「その手の風俗に行ったら、止まらなくなった」という。「その手の風俗」って、当時も今もわからないけど、Aさんは借金までして通っていたようだった。Aさんの椅子の座面がやけにしっとりしているように感じ、決して近づくまいと二人で誓った。その日、仕事を終えた終電の車内で、H君は大学の同級生とばったり会った。「今は何をしているの?」と尋ねると「スカトロ雑誌の編集をしている」という。仕事の話をたくさんしてくれた。スカトロ界にも女王様がいること、糞尿まみれの現場にすっかり慣れたこと…周囲を気にせず堂々と話してくれたが、H君と僕の反応はいまいちだった。あまりに未知の領域だったからで、だがとにかくその夏の日はお尻に縁のある一日だった。そしてちょっとだけ大人になった気がした。
大野ケイスケ
放送作家、ライター。「ミュージックフェア」「weekend Hips」「深夜喫茶スジガネーゼ」「ユミパン」「SMAPパワースプラッシュ」「髭まかせ」「マイ・クレイジーケンバンド」「巨乳王子」など。
The Girl Who Always Smokes.
今週の煙草を吸う女。
model : uki
映画芸術 2014年 11月号 [雑誌]
※ジャージーボーイズの特集で原稿を書きました。
デジタルカメラマガジン 2014年11月号
※逆行特集でモニカさんを撮影しました。
あなたクエスト 世界とあなたを結ぶゲームブック (NAZO-BOOKS)
※イラストレーションとブックデザインを担当しました。
久し振りのイラストのお仕事楽しかったです
ヤングアニマル嵐 2014年 10/1号 [雑誌]
※S-Kawaiiなどでモデルをしている藤後夏子さんのグラビアを撮影しました。
週刊 プレイボーイ 2014年 8/18号 [雑誌]
※新人のAV女優 清水理紗さんのグラビアを撮影しました。
PajamaFarm√13 / Tomorrow〜明日の風にのって〜
※小倉のアイドルグループ、PajamaFarm√13のCDの写真とデザインをしました。
サムシン・ブルー [Analog]
サムシン・ブルー(初回限定盤)(DVD付)
サムシン・ブルー
※山中千尋さんのニューアルバム「SOMETHIN' BLUE」のデザインをしました。
マイ・フェイヴァリット・ブルーノート
※山中千尋さんがブルーノートの音源からコンパイルしたCD「MY FAVORITE BLUE NOTE」のデザインと写真を担当しました。
ジャズのある風景
※ジャズピアニスト、山中千尋さんのエッセイ集「ジャズのある風景」の装丁とカバー写真を担当しました。
【次号予告】12月20日(土)配信号
・new eros pictrial #049
・ニューコラム095
・煙草を吸う女
・Voice from レコ部。
お知らせ、募集など
Transit Radio Monday 常盤響のニューレコード
福岡 Love FM 毎週月曜日20時〜21時30分
常盤響がパーソナリティーを勤める音楽番組。
福岡、熊本、佐賀で聞くことができます。
ラジコ、どこでもラジオなどでも聞くことができるので、県外の方も是非。
次の月曜日、12月14日の特集は
RCAのSTEREO ACTIONシリーズと菅原文太の特集です。
http://lovefm.co.jp/topics/more/413
UNIVERSAL MUSIC JAPAN ジャズの100枚
ユニバーサル・ミュージックによるジャズの名盤100枚の発売に際して
特設サイト内にコメントを寄稿させて頂きました。
http://www.universal-music.co.jp/jazz100/comment
イベント案内
ZAZUEIRA!
日時:2014年12月19日(金)/開場開演:22時 ※オールナイト
会場:オルガンバー(東京・渋谷=東京都渋谷区宇田川町4-9 クレタケビル3F )
DJ:小西康陽/NOEL/常盤響/大好俊治/山中一司
料金:2000円(1ドリンク付)
※毎月第三金曜日に渋谷のオルガンバーで行われているレギュラーパーティーです。
☆各種モデル募集中☆
今月の12月17〜23日、東京で撮影できるモデルを探してます
また、関西、名古屋の方も何名かまとまれば撮影にいきたいと思ってます。
福岡近郊の方は随時募集中です。
詳しくはこちらを見て下さい〜
http://ch.nicovideo.jp/hibiki-tokiwa/blomaga/ar541424
お便り募集
ニューエロスに対する、感想、常盤へのお便り、リクエストや撮影や対談で出演して欲しい人のリクエストなどなんでも募集しております。
スタイリスト、ヘアメイクなどなど募集。
一緒に作品を作ってくれるオモチロイ方。未経験、学生も歓迎です。
それぞれの応募、お問合せは以下のメールアドレス
info@hibikitokiwa.com
までお願いします。
Kindleで電子書籍販売しております。
女医マリリンの診て感じる写真集
ニューエロス増刊
ニューエロス 林檎蜜紀の世界
ニューエロス ヌード椿ヨーコ
ハズカシイアタシ
先週末は久しぶりに岩手のソウルキッチnのイベントでDJをしてきました。今回は一関での開催。一関は初めてだったのですが、会場となったDonqueというお店も、終わってから行ったAvanzaleもとても素敵なお店でした。ズクナシのライブも素晴らしかったし、仙台の超黄クルーのDJ、ソウルキッチンのクルーのDJも最高でとても楽しい夜でした。翌日はオノジュンとタツヤさんと祭畤温泉に行って岩手を堪能して福岡に戻りました。
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2014年12月13日発行
責任編集、全撮影 常盤響
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