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【デススト考察/解説】崖っぷちの男とは【ネタバレ注意】

2019/11/21 07:51 投稿

コメント:1

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※注意※
この記事にはシナリオ、エンディング及びクリア後のネタバレが多分に含まれています。
まだDEATH STRANDINGをクリアしていない方はゲームをご購入、クリアしてからこの記事を読んでください。

「デススト」の画像検索結果










どうも、ぐろみすです。
先日、1週間以上かけてDEATH STRANDINGクリアしました。
終盤のシナリオには普通に号泣しました。特にトミー氏演じるダイハードマンの演技は圧巻でした。あんなんつられて泣くに決まってんだろ。
「デススト」の画像検索結果

ということで、今回はシナリオのあれこれに解説じみた考察を綴っていきます。
特に今回のデスストのシナリオは、メタ的な含みを持たせたキャラクターが多数登場しており、特にダイハードマンは本名がギャグと言わんばかりのメタネタを醸し出しています。

しかしそれは表面上のメタネタにしかすぎません。
このデスストには、裏側に非常に現実的なメタネタが仕込まれていることが、シナリオと制作陣、小島秀夫監督のこの4~5年間を知っていればわかることがあるのです。

それではここからは、「Ep.14 ルー」が、人によっては非常にうすら寒く、二度と感動を味わえない思想になってしまう可能性があるため、感動を大事にしたいという方は、すぐさまブラウザバックなりページを閉じてください



□人類最初の配達症候群


このゲームにはオンラインマルチ対戦は存在しません。
プレイヤーをミュールと見立てられるのなら、ミュールのアバターを作って、お互いに荷物を奪いあうことを主とした対戦モードがあってもいいんじゃないかと思っていましたが、荷物を奪い合い戦うこと自体は、既に4年前、私たちは行っていました。

それがMGSV:TPPのFOBモードです。
資源物資を奪い合い、ステルスして潜入するあのゲームの時からすでに、小島秀夫という男の頭には、DEATH STRANDINGのゲームデザインが存在していたのではないかと思います。
そして実は未だにMGSV:TPPのFOBモードは世界各地で遊ばれています。
あの日TPPでFOBモードを経験した私達が、人類最初のミュールだったのです。



□崖っぷちの男とは


ヒントは、アメリことブリジットの存在と、クリフが自身のことを綴った台詞にありました。


「アメリ デススト」の画像検索結果
まず、アメリ及びブリジットは、どうしてあんな設定だったのかをメタ的に考えていきたいと思います。

アメリとブリジット。魂だけの存在と、肉体だけの存在に分離した同一人物設定です。
しかし、シナリオをただ追っていくと、どうして同一人物設定でなければならなかったのかという説明に引っかかりを感じる部分が散見しています。
魂だけのキャラクターと、肉体だけのキャラクターとで分ければよかったものの、終盤の伏線の種明かしではやはりアメリ=ブリジットという同一人物設定によって、うまく飲み込みづらい展開が続いていたと思います。私もプレイ当時はそういう印象でした。
しかし、同一人物設定でなければいけない部分をメタネタの視点から考えていけば、確かに同一人物設定でないと語られないことがあるのです。

ではどうして同一人物だったのか。
結論からさっくりと申しますと、メタ的にはアメリとブリジットはKONAMIのことです。
それも、アメリは古き良きKONAMI、ブリジットは時が進んだ今現在のKONAMIを指します。

アメリとブリジット(赤と白)は、共にキャラクターのイメージカラーがKONAMIのロゴマークを表しており、印象的な浜辺は、ビーチの波→小波→KONAMIを安直に示しています。
こういった、キャラの境遇を現実に存在するものに当てはめるというシナリオ作りを小島監督がやろうとするその思考は、割と昔からありました。

代表例がメタルギアソリッドのナオミハンターです。
企画当初はナオミ・ケイという名前で設定されており、NAOMI=KでKONAMIのアナグラムということをしようとしておりました。そして一連のシャドーモセス事件の黒幕の一躍としてナオミの存在が重要になっています。最終的にはボツになり、今のナオミハンターとなりましたが、昔から小島監督の創るシナリオのどこかしこには、彼自身の当時の心境や境遇を練りこんだものとなっているのです。


そして、アメリとブリジットは同じ一人の人間から、魂と体の二つに分離し、体は年老いて寿命を迎え、魂は時が経つことなくいつまでもビーチにいるという存在になります。

プレイヤー=サムという構図を徹底している今作では、序盤のブリジットのお願いを拒んでいるシーンや、終盤の回想にてブリジット達を恐怖するサムという構図からも、今現在のKONAMIを拒否しているプレイヤーということが読み取れます。

逆に、アメリはサムを待ち望み、助けを呼んで、サムはそれに答えようとして旅に出ています。同一人物でありながら、180度扱いが違っているキャラクターであるのは、同じKONAMIでありながら、そのKONAMIに対するプレイヤーの思いが昔と今でまったく異なっていることを表しています。普通なら、ここまで思い切ったキャラクター設定を考えることはありません。




そして、クリフが自身を綴った台詞です。
「アメリ デススト」の画像検索結果
俺は崖[クリフ]。ずっと崖っぷちにいた。

そう、ブリジットがKONAMIとすると、この数年間ずっと崖っぷちで、もはや孤独に近しい人物。

そう、クリフォードアンガーは小島秀夫監督です。
プレイヤーであるBBをずっと気にかけており、リサという、実現されなかった企画「サイレントヒルズ」の復活を待ち望むも、助けられずに自らの手で終わらせ、そしてブリジットという今のKONAMIに殺された男、それがクリフである小島秀夫自身なのです。

リサ、というのはPTで登場したノーマンリーダスを襲う女性の霊であり、PTはサイレントヒルズのプレイアブルティザーという意味合いでも、この世に生み出せず脳死体として管理されていた=発売されず永遠にお蔵入りとなっていたサイレントヒルズというメタネタも、この数年間と共通項を見出せます。
こうした共通項を意図的に作っているのも、小島監督自身の無念を現したシーンそのものでありながらも、BB=サム=プレイヤーという未来へ希望を託す物語でもあるからです。

ちなみに、登場する人物に自分を重ね合わせるということも昔からやっていました。
メタルギアではオールドスネークやヒューイエメリッヒなど、様々な境遇のキャラクターに自分を重ねて脚本をしていたりしています。

特にクリフに一番近い重ね合わせをしている人物としては、やはりMGS4のオールドスネークでしょう。
当時は年老いたスネークを監督自身と重ね合わせ、未来へ希望を託すために、最期まで立派に成さなければならないということをMGS4のシナリオで書き綴られていました。
クリフに眼鏡がかけられているのも、小島秀夫自身であることを薄っすらと示していると思われます。

また、悪夢の中でのクリフが軍服であり、銃を構えているという点も、今まで手掛けていたメタルギアがミリタリーものであったという点から考えられた設定ゆえの姿なのでしょう。



ということで、ブリジット(現KONAMI)がクリフ(小島監督)を殺したというのが最後の回想のシーンでしたが、正確に言うと、トドメを刺した銃を、引き金に指を添えるだけで持っていた人物がいましたね。


そう、それがジョンことダイハードマン
このジョン、というのはクリア後のドキュメントでも明かされますが、ダイハードにかけた本名設定で、表向きにはギャグとして片づけられそうなキャラクターでしたが、ここまで境遇をキャラクターにぴったりと当てはまっているのならもうお分かりでしょう。
「ダイハードマン」の画像検索結果


ジョンというのはジョン・ドゥ(ビッグボスの名前)のジョンでもあるのです。
そう、ジョンはメタルギアを表しています。

ダイハードマンという名称は、どんな死地であったとしてもクリフこと監督になぜかいつも助けられているから、死ねない男=ダイハードマンという名前がついたとあります。
メタルギアも、初代メタルギアの頃からいつもいつも企画がボツになりながらも諦めず提出されつづけ、そして28年も続いたシリーズとしてその記録は永遠に語り継がれています。
MGS2を当時はMGS3という名前で企画書を通そうとしたり、MGS4で最後といいながらも、上層部の経営によって最初は作らされていたMGSV三部作(PW・GZ・TPP)と、いつもいつもメタルギアは終わるはずだった運命をクリフこと小島監督の助けによって死ぬことはなくなったというその境遇は、まさにダイハードマンという名前に相応しい存在です。

ここまでくると、あのBBを巡るクリフの回想が、非常に現実的なメタネタのオンパレードに感じられることでしょう。

あのEp.14を、メタネタに置き換えてお話するとこうなります。

いつもいつも、監督によって最終的に生き伸びているメタルギアが、小島監督が崖っぷちに立たされ悩んでいるところを、逆にメタルギアが小島監督を助けようとしたのが、あの逃走劇の序盤となります。
そして、メタルギアの手引きによって、叶えられなかったサイレントヒルズをこの手で殺し、プレイヤーを抱きかかえて逃走する監督。だが、結局は警備員というKONAMIの監視の網にかかり、袋小路にあいます。

そして最後の時が来ます。手に抱えたプレイヤーはKONAMIに奪われかけるも、監督はプレイヤーを抱えて後ろを向き、現KONAMIはプレイヤーを取り返そうとメタルギアの持っていた銃の引き金(=クビにすること)を強引に引きました。結果、プレイヤーごと監督は撃ち抜かれ=退職まで追い込まれ……

その後、プレイヤーはアメリこと昔のKONAMIの手によって、死ぬはずだった運命から生き返った帰還者となった。
クリフは座礁し魂は戦場というビーチへいざなわれ、プレイヤーを求めて戦いに身を投じます。
メタルギアはその後も、ブリジットの元でプレイヤーであるサムを導く立場となりました。

という捉え方ができます。

このDEATH STRANDINGのクリフ・ダイハードマン・ブリジットの過去回想は、崖っぷちだった男こと小島秀夫が、あの日のKONAMIとメタルギアの顛末を語りたくてああしたかったのではないでしょうか?

また、同一人物設定でありながらも、アメリに対するサムの行動からも、あの赤く染まったビーチのイベントは、アメリとブリジットが融合して黒い服になっており、ブリジット=現KONAMIに対してはわからないままですが、少なくともアメリ=旧KONAMIのことはどうか好きなままでいてほしいという、許してやってくれという小島監督のプレイヤーへのメッセージだったのではと思います。


□あの日の弔い合戦


そしてDEATH STRANDINGは「Ep.15 明日は君たちの掌に」という形で、「END」という言葉を使わずにシナリオを事実上終わらせているあたりに、MGSV:TPPと同じ「空白の先をプレイヤーに委ねる」ということを行わせています。

これは、MGSV:TPPで行おうとして無念に終わってしまった、真の「円環の完結」を、同じデジタルゲームでやり直したからああなったと思います。
MGSV:TPPでのカズの台詞、
そうだ 奴らはあの時の俺たちに負けるんだ
インタビューで感謝はしつつも、このゲームの構成からは、なにかKONAMIに対する復讐心のようなものも感じ取れました。

それは小島監督がDEATHとなり、また新しくSTRANDINGし、あの日のKONAMIに復讐する。
拭いきれなかった復讐心の塊で生まれたからこそ、このゲームはより小島秀夫らしさを感じさせるゲームになっていたのではないかと私は思いました。





ということで、個人的考察及び解説を3本描きました。
特に二つ目の崖っぷちの男に関しては、他のキャラクターも誰かや組織に当てはめて考えられそうではありますが、ハッキリとこの人物だと言い当てられる存在があまり見当たらないため、語れません。ですが、いままで小島監督が誰かになにかをあてはめて脚本を書いてない日々が存在しなかったように、このゲームでも必ず何かのキャラに自身や他の人物・組織を当てて、何かを伝えている…ということはあり得ることかもしれません。

本日は以上となります。ありがとうございました。




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コメント

RAY_f15s
No.1 (2019/12/20 22:19)
ダイ・ハードマン=MGSだとすると初めて足跡の説明をした時の「もしお前がスパイや潜入工作員なら失格だ」って言ってたのもジワる…
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