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格闘ゲーム攻撃アニメーション作成手順例解説 前編

2013/02/17 19:48 投稿

コメント:2

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  • MUGEN
  • ドット絵

私がアニメーションを作る際に行う手順を1から説明しようと思う。あくまで私個人の作り方であるため、それぞれ自分にあったやり方にアレンジ、または参考程度にして貰いたい。説明に用いるモーションはこれだ。




キャラクターにエフェクトが被っているため見づらいだろうが、今回同時にこのエフェクトの作り方も簡単に説明しようと思い、このモーションを選んだ。実際にMUGEN上で動かした際にどのように表示されるかは記事の最初の画像を見ていただきたい。因みにエフェクトを外すとこのようになる。



立ちモーション用の一枚目を除いて、このモーションには9枚のドット絵が使われている。エフェクトは8枚だ。

1.ネタ出し

まずは技のモーションのネタを考える。この技を作る際に考えていた事は2つ。
 1.キックボタンで繰り出される中攻撃であること。
 2.コンボの中継技であり、受け身不能時間の長い技であること。

これらの事から『リーチがある程度長い、斜め上への蹴り攻撃』を作ろうと決めた。また、このキャラクターは蹴り技を他にも持っておりそれらと被らない動きを作る必要があるため、蹴りの方法は被らない『回し蹴り』とした。

攻撃モーションを作る際に他の技と被らない動きにすることは重要だ。動きの被った攻撃モーションはプレイヤーに驚きを与えられないだけではなく、性能の差別化が難しい。もし突き出す動きが既に有るのなら、薙ぐ動き、振り上げる動き、振り下ろす動き、叩きつける動きと動きの差別化を図ろう。

またここで注意が必要なのだが、腕攻撃、脚攻撃、武器攻撃とそれぞれ攻撃方法が違っていたとしても、似た位置、似た発生の攻撃は全て被っている攻撃だと言えるだろう。

発生の差が少なく、同じ位置や方向への攻撃が二種類あればどうなるだろうか?
コンボやダメージ等々で差別化を図ることが出来ない限り、劣っている攻撃は完全下位互換となり、死に技となってしまう。技性能の差別化は簡単な事ではないため、モーションを考える時点で他と違った動きにしておいたほうが良い。

2.下描き

回し蹴りを作ることが決まったので下描きを開始する。私の場合は『どのような』回し蹴りにするかはネタ出しの段階で決めず、ドット絵ソフト(EDGE)上で実際に下描きを描きながら決める。

ある程度アニメーション作成になれた方ならば、アナログで下描きを描いてしまった方が作業が早いとは思うが、まだまだ未熟な私はそこで出したネタを実際にドット絵として表現できるかどうか解らないので、描きながら考えることにしている。
(実際にアナログで書いた下描きはほぼ全てボツにしている。良い物が描けないし、前述のとおりスキルに見合ったモーションが中々作れないためだ。)

というわけで何を見せたいか考えながら下描きを描く。私は棒人間を描かずに、最初から肉付けをして描いていくことにしている。棒人間でモーションを作るのは二度手間だと考えているからだ。どうせ後で肉付けするのなら、ネタ出しの段階で先に描いてしまおうというわけだ。

まずはアニメでいう”原画”に当たる部分を描く。
原画…動きの要所(動き始め、重要な中間点、動き終わり)を描いた絵。



そうして下描きが1枚完成。私はこのモーションで尻と靴底見せたいと考えたため、尻のディティールと靴底は少し細かく描いている。因みに、変化をわかりやすくするため清書も同時に表示しているが、実際に清書に取り掛かるのは下描きでのアニメーションが完成した後。下描きを一枚描くたびに清書をしているわけではない。

この下描きはインパクトの瞬間、つまり攻撃判定の付く物ではない。動作時間の短い小技であればインパクトの瞬間の絵を一番最初に描く方が良いのだが、今回の技は中技、つまり動作時間がほんの少し長めの技だ。

前回の記事、3つ目の見出しを思い出してほしい。
 前回記事 ー 『攻撃モーションを簡単にカッコ良くする3つのテクニック

モーション1つに対して3つの動きを作る。つまりこの絵は1つ目の動きなのだ。ここでだいたい書きたい事がまとまってきたので次はインパクトの瞬間の下描きを描く。



先ほどの動きを元に回し蹴りで蹴り抜いた瞬間の絵を描く。これで2つ目の動きが出来上がった。見せたいポイントであるヘソと前貼りに加え、一枚目の下描きでもそうだが顔を下描きの時点で完成させている。目線を定めるため、基準点をわかりやすくするためである。

このまま立ちモーションに戻ってもいいのだが、見栄えを良くするために3つ目の動きを描く。



脚を振りきって力を抜いている段階の絵だ。清書の方はエフェクトが大きすぎてキャラが見えなかった為に省いている。



と、ここまででキャラクターの動きの骨組みが完成したので、一旦MUGEN上で動かす。技の記述も作り、一つの攻撃技として機能するようにする。そうして発生F、持続F、硬直Fの塩梅を実際に動かしながら判断する。技性能は後々新たに調整する必要がどうしても出てくるので、ある程度曖昧に決まればそれでいい。

何度か試していき『発生10~12F、持続3F、全体30~35F』とすることにした。
このように必要なFを割り出すことで、モーションの何処に何枚の絵が必要になるかが解ってくるのだ。
F…フレーム。1秒間が60F、1Fが1/60秒である。ゲーム内の時間を表す単位。

さて全体30~35Fの場合何枚の絵が必要になるだろうか?私が判断材料にしているのは以下の2つだ。
 1.3~6Fにつき1枚のドット絵
   (絵1枚に7F以上割り当てると物によるがカクカクしているように見える。)
 2.1つの動作につき2~3枚程度のドット絵
   (よほど大きな動きでない限り 動作開始→中間→結果 の3枚で表現できる。)

これらの事から、必要なドット枚数を割り出していく。ドット絵1枚につき4F前後割り当てる計算をし、大体9枚の絵が必要だと判断した。

 ○○  ○  ○○  ○

一番左が立ちモーション。画像間にある”○”は動きを保管するために必要な”中割り”の枚数を表している。
中割り…原画の間を埋め、一連の動作に見せるための絵。動画。

この中割りを埋め、清書したものがこれだ。





本記事内で清書についても解説しようと考えていたのだが、ここまでの工程で予定以上に記事が長くなってしまったため前後編に分けようと思う。アップした際にはTwitter等で告知したいと考えているので、そちらも合わせて閲覧して欲しい。



 第一回 ー 『攻撃モーションを簡単にカッコ良くする3つのテクニック
 第二回 ー 『格闘ゲーム攻撃アニメーション作成手順例解説 前編』(本記事)

 


上記アニメーションを使用したMUGENキャラクターのDLはこちら
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執筆者Twitterアカウント

コメント

ZeWing
No.1 (2014/08/17 22:03)
ありがとうございます、大変参考になりました
ゴーシュ (著者)
No.2 (2014/08/18 01:39)
参考になったのなら嬉しいです!閲覧ありがとう!
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