転寝しながら見る世界

神道と仏教

2014/02/14 15:59 投稿

コメント:2

  • タグ:
  • 神道
  • 仏教
  • 日本教

先般、神道と仏教について話をした。

神道は意外に新しいものだ、と言うとほとんどの人は驚く。しかしこの神道、を今の神道でとらえた場合の事であって、神道は平安時代以前から脈々と地方ちほうで信仰されていた。が、天皇陛下を最高祭祀とする現在の神道、とそれが同じかと言えば明らかに間違いなのである。

現在の神道の多くの行事や教条は鎌倉時代~江戸時代に構築された。鎌倉時代に仏教変革が起きた事とそれは無関係ではない。

鎌倉仏教の庇護者が侍階級であり、侍とは地方豪族の末裔でもあった。鎌倉時代に興きた所謂鎌倉仏教は地方豪族の庇護の元で各地の祖霊信仰を取り入れて神仏混淆の形で原初神道を包含し、逆に包含されて体系化されたり行事を習慣化していったのである。

次に江戸時代の本居宣長に観られる古事記解明などが始まる。ここでは儒教も大きな役割を果たしたが、その儒教が支那朝鮮の儒教と同じ儒教であるわけではない。日本では宗教として儒教が大きな力を持った事は無いからだ。
同時に仏教も様々な形で介入、もしくは理論化の手助けをした。例えば慈雲尊者にみられるような仏教者による葛城神道の提唱や、伊勢神宮自身による伊勢神道などが雑多に絡み合って中世神道の形をなしていった。

神道にはここでも2系統を持ち、一つは祖霊信仰に基づいた仏教・儒教系神道であり、一つは稲作文化に観られる自然信仰である。

皇室はこのどちらをも包含する存在として鎌倉時代以後、象徴的(好きな言葉ではないが)傾向を深めていく。自然崇拝の大祭祀であるのと同時に平安時代以前から仏教に対しても免許を与える最高権威でもあった。現代、例えば親鸞菩薩、とか日蓮菩薩、等という時の菩薩の称号を与えるのは仏教界ではなく皇室の記別であるのは非常に興味深い。
仏教も神道も、実際は皇室の権威に依存して日本で拡大したのだ。

そうした経緯を知れば神道と仏教の優劣を語るのは愚かしい限りである事が理解される。現代の皇室は仏教の庇護者である立場を放棄されてしまったが、明治以前には皇室、皇居には仏壇も仏教の行事の場も設けられていたのだ。

何かというと我々は独自性にこだわるキライがある。特にその傾向は自称保守に多いだろう。
が、仏教が外の世界から来たからと言って日本の物で無い、と言う事では一切無い。

まず考えてほしいのは日本仏教(現代の腐って死んだ仏教ではない)は日本でのみ存続したのだ、ということである。と言うと支那にも半島にも仏教はあるじゃないか?と思われるかも知れないが、こと、大乗仏教の本来の思想に関する限り尤も優れて特異に深化をしたのは日本だけだと言う事である。それは古代神道との深い結びつきと融合とがあって初めて成立した日本独自のものであるという事である。それは世界に日本しか無いのだから日本のものである。

同様に現代の神道は仏教と巡り合い、仏教の積極的関与によって洗練された世界に例を見ない宗教体系を持つに至った。両者は共存共栄して半目したのは精々物部氏と蘇我氏の時代くらいのものである。どちらも互いを否定する事なく日本の文化として花開いたのだ。

精神性においては仏教を取り入れ、祖霊崇拝や地霊(即ち自然崇拝)においては神道を受容し、互いは切り離し難しえないのである。なのにその優劣を論ずる事は余りにも浅薄である、と言わざるを得ない。明治はそれを切り離そうとした。それが招いたのは日本人の宗教心の損失でしかなかった。明治で絶対化された神道思想は実際は西欧化思想的信仰なのだ。

それを全否定することはしないが、日本人には(新しい神道は)性に合わなかったとみえる。皇室に対する敬意は明治神道など必要としない。仏教も中世神道もその中心で支えたのは天皇陛下と言う権威であり続けた事に変わりは無いからである。

ちなみにこの文章はもっと詳細にかたるべき皇室と仏教と神道の関わりなどについては大幅に割愛している。勿論もっと複雑で神道と仏教の違いについても書くべきだろうがそれは後日、その気がおきたら一つひとつ書いて行きたい。


はぁ真面目に書いてしまったぜwww



合唱


コメント

出雲太郎
No.1 (2014/02/18 03:05)
興味深く読ませていただきました。
日本の神道や仏教(その他宗教に対しても同様かと思われますが)に対し、誤解をされている方が非常に多いなと感じていましたので、このような掲載をしていただくととても勉強になり、また嬉しく思います。
一つ要望があるのですが、参考にされた書物や出典があれば記載していただけると大変ありがたいです。
よろしくお願いします。
転寝 (著者)
No.2 (2014/02/18 15:57)
出雲さん、まだ序文みたいな物で資料等使うのは後々書いていきます。
なかなか神道と言うのは厄介な代物で宗教とぢての体は未だに曖昧です(カルトを除き)。神道が曖昧なように神道と結びついた雑密や5経陰陽道も支那のそれとは随分異なりますし、古代~中世日本のあり方そのものが日本独自の魔法文化を形成しているのでそれらを簡単に密教由来とか禅宗由来と片付けてしまえません。
市井の好きものの手に余る文章を書き始めてしまったなと恥じ入る次第ですΣ(´∀`;)
参考文献は使用した際には列記するつもりです。
コメントを書き込むにはログインしてください。

いまブロマガで人気の記事