最近はデートサイトで恋人探しをすることも珍しいことではなくなりました。無数の登録者たちに気軽にコンタクトでき、恋に発展させられるメリットはたしかに大きなものですが、いいことばかりでもないようです。
そもそもネットでの出会いでは、プロフィールなども100パーセント信頼できません。実際デートサイトの利用者のなかには、既婚者も多くいて浮気相手探しに使われていることもよくあるのです。
悪循環を作り出す危険も
また真剣に恋人探しをしている人にとっても、気軽に異性と出会うチャンスは作れても、そこからちゃんとした恋愛関係に発展しない、という悩みがよく聞かれます。デートサイトで知り合った男性と何回かデートしてもピンとこない…、会ってみたら実は既婚者だった…、などなどなかなかマッチする人には出会えないのです。でもサイトには多くの登録者がいるのだから、“今度こそは!”という気持ちで何度もトライしてしまうという悪循環に陥ると、なかなかその無限ループから抜け出せなくなってしまいます。こんなことが続くうちに、もうどうでもいいや、という気持ちになってしまうのも無理のないことと言えそうです。
純粋な恋人探しの難しさ
ネットはおろか、ケータイすらない時代、恋愛をするには不便でも、もっと純度の高い恋が多かったように思えます。気になる相手に電話するのにも、自宅にかけて家族の人と会話する機会があったり、デートも一度決めたら簡単に変更できないので真剣に考えたり…。ましてラブレターで自分の好意を伝えるなんて、相当なエネルギーが要ったはずです。
オンラインデートがさかんとなり、ネットで恋人探しが簡単に出来るようになって、
・何人かとバレないように付き合って、いちばんぴったりくる人を突き止めよう
・世の中に恋人募集中の人がこんなにいるんだから、きっともっといい人がいるに違いない
というふうに人々の意識も急激に変わっているようです。こうなると、短い恋や“遊び”には便利でも、真剣にじっくり付き合える恋人を探したいという人には、かえってますます厳しい状況になってくると言えます。
恋愛の本質を保っている?
イギリスのカウンセラーはオンラインデートには落とし穴があると考えています。
「ネットが普及する前の世代は、限られたチャンスの中でリアルに恋人を探し、たとえその相手が全ての面で完璧といえなくても、相手を受け入れることができていました。でも、オンラインデートは無限の可能性を提示することで、むしろ“自分のニーズに完璧にマッチする理想の恋人がかならずどこかに存在する”と人々に幻想を抱かせています。いいかげんなデートを繰り返す、 “もっといい人がいるに違いない”と制限なく高望みをする、こういったことに心が奪われ、ひとりの相手ときちんと向き合うという、恋愛の本質が完全に抜け落ちてしまっている人が最近増えています。」
彼女の意見は、婚活に励んでいる人たちにとってもあてはまる部分があるのではないでしょうか?恋人がほしい、結婚したい、という前に、“どうしてそう思うのか”、“幸せな人生だと思うためにはどんなことが必要なのか、そして自分にはどんな心の準備ができているのか”、ということを時には立ち止まって考えてみましょう。結婚したら幸せになれるというものでもありません。
最終的に自分が幸せかどうかを決めるのはあなた自身、だからこそ、自分の気持ちに嘘がないようしっかり向かい合ってみることが大切だと思います。
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目指すべきゴールは「結婚」ではなく「一生、一緒にいたい相手を見つける」こと。
その相手は必ずしも「フィクションの中にしかいないような完璧(理想的)な人間」でなくてもいいのだ。