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セックスで“イッた”フリをするのは女性の専売特許のような印象がありますが、じつは男性もフリをする、つまり演技をすることが珍しくないそうです。これはハーバード大学のエイブラハム・モージェントラー教授(専門:泌尿器学)というれっきとした学者が、ED(勃起不全)などに悩む患者の相談にのってきた長年の経験から言えることだといいます。

その理由について

同教授は、『男性はいったん結婚など安定した関係に落ち着くと、自分のことよりもパートナーにより気を使うようになります。フリをするのもパートナーへの愛情や思いやりからきているのでしょう。』
と分析しています。もしそれが本当なら男性とはなんと愛すべき存在なのでしょうか。でも実際のところ、現代の男性たちが置かれている状況はなかなか厳しいものなのです。

みんなAVみたいなすごいセックスをしている、という幻想

カンザス大学(アメリカ)が最近行った調査でも、男性の3割がフリをした経験があると認めており、これもなかなか無視できない数字です。同調査では“地を揺さぶるほどの性的快感”を男なら与えるべし、女なら感じるべし、という強迫観念に似たプレッシャーが働き、男女ともにフリをすることが多くなっているのではないか、という指摘もしています。
たしかにネットで抵抗なくAVを見れるようになり、セックスとはAVのように刺激的なものだし、そうあるべきだと思う人が増えているのかもしれません。実際はそれほど感じていなくても演技してごまかしている人もいることでしょう。

彼女や妻から“気持ちいいセックス”を期待される重圧感

さらに現代の男性たちには他にもプレッシャーがあります。性については日本よりはるかにオープンで進んでいると思われるアメリカでさえ、60年ほど前までセックスを女性が楽しむことはタブー視されていました。
でもいまの世の中、私たち女性は気持ちいいセックスができることを当然のことと考えるし、するべきだと思っています。女から男へのハードルはますます高くなるばかり・・・。こうなると、“彼女や妻を満足させなくては男として失格だ”と気の弱い男性なら思うのも無理はありません。そのために、とりあえず自分がオーガズムに達したフリをして“男らしさ”をアピールするというのもひとつの手段と言えます。

こうして考えてみると、セックスというカップルとして極めて根源的な行為もなかなか一筋縄ではいきません。本来、絆を強め、より深く愛し合うためのものなのに、相手を気遣って演技をしたり、世の中のイメージに振り回されたり・・・。恋人やパートナーとウソのない関係を築くのは、ことセックスについてはかなり難しいものと覚悟したほうが良いのかもしれません。

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参考記事:Men DO fake orgasms - because they care more about their partner's feelings than their own

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