2006年にニューヨークで設立されたネットメディア『BuzzFeed』。海外版として11番目となる日本版が2016年1月19日に公開となり、翌日20日にプレス向けの発表会を実施。『BuzzFeed Japan』代表取締役の高田徹氏と創刊編集長を務める古田大輔氏、さらに本国『BuzzFeed』編集長のベン・スミス氏が出席してプレゼンテーションが行われました。
とはいえ、すでに1月16日より各国版の翻訳記事がアップされ、1月18日には首都圏を襲った大雪の記事や『SMAP×SMAP』の記事など、まさに「バズ」なネタを先行公開していました。
まるでパニックムービー! 大雪で地獄化した駅構内からのツイート13選
http://www.buzzfeed.com/keijiroabe/tweet-from-heavysnow [リンク]
SMAP×SMAP生放送でわかった、たったひとつのこと
http://www.buzzfeed.com/yuikashima/smapxsmap [リンク]
一方で、毎日新聞より移籍した石戸諭氏による福島第一原子力発電所の廃炉の模様をレポートした約8000字にもなる長文記事を公開。「シリアスなコンテンツも面白いコンテンツも同様に出す」(スミス氏)を証明する展開を見せています。
原発事故に節目はあるのか? 廃炉調査同行ルポ
http://www.buzzfeed.com/satoruishido/1f-report [リンク]
2012年より『BuzzFeed』編集長を務めるスミス氏は、「世界で11ヶ国・18のオフィスがあり、500人の編集部員が働いている。日本からの発信も楽しみにしている」といい、日本に上陸したタイミングについては「日本はナチュラルに展開すべき国だが、独自のネット文化があるので、まずは(米国と)近い国から進めていった」と述べています。
一方で古田氏は、朝日新聞記者から転じて編集長に転じたことを「12の理由」として紹介。すべての自社編集部で作成していることや、ソーシャルの徹底活用、データ分析基盤や各国版の知見を共有して繋がっていることが魅力的だったとして、「楽しい・信頼・シェア」のメディアになると強調。「”楽しい”はエンターテイメントだけでない。新しい知見を伝えることもそこに入る」として、調査報道などにも力を入れていくことを示しています。
バナー広告に頼らないため、「成功の指標はPVだけではない」(古田氏)という『BuzzFeed Japan』。同時に「スマホで見れるものはすべて競合」(古田氏)といい、海外版のリソースを活用しながらSNSで読まれることを前提としたメディア作りをしていくとしています。特に海外に翻訳されて読まれることを想定していることもポイントで、「2020年に向けて日本の情報を海外へ」と述べていたことも印象的でした。
『ガジェット通信』としても、彼らに負けないように知恵を絞って、切磋琢磨できるといいですね。
BuzzFeed Japan
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