登頂ルートが整備されるにつれて登山者が多くなり、近年は山頂付近で毎年“渋滞”が発生するほど人気の山となっていたエベレスト(8848m)。しかし2015年は、この世界最高峰の登頂に成功した人のいない年となった。
イギリスメディアの『mentalfloss』によると、昨年のエベレスト登頂成功者は1974年以来、初めてゼロを記録。また、山頂アタックに挑戦した人は、日本人登山家の栗城史多氏ただ1人だったという。
エベレストでは昨年4月のネパール地震によって大規模な雪崩が発生。過去最高となる359人もの登山者が集まっていたベースキャンプを襲い、日本人1人を含む少なくとも24人が死亡するエベレスト史上最悪の事故となった。その後、8月にはルートが修復されたものの登ろうとする人はおらず、唯一、1人で山頂アタックした栗城史多氏も8000メートルを超えたサウスコル付近で強風に阻まれ登頂を断念している。
年初のNHK特番で見た人も多いであろう栗城史多氏の5度目となるエベレスト挑戦。ベースキャンプからたった1人で無酸素登頂に挑むも、あとわずかのところで登頂は叶わなかった。2016年には中国ルートから再び挑戦するという。
エベレストでは2014年にも雪崩で10人以上のシェルパが亡くなるなど大きな事故が続いているが、外国人登山者のガイドはもはや現地シェルパの生活と不可分となっており、また1人120万円にもなる入山料はネパール政府の重要な外貨獲得手段となっていることからも、今後もエベレスト登山の廃れることはないと思われる。
画像とソース:『mentalfloss.com』および栗城史多オフィシャルサイトより引用
http://mentalfloss.com/uk/nature/37508/nobody-reached-the-top-of-mount-everest-in-2015[リンク]
http://www.kurikiyama.jp/[リンク]
―― 見たことのないものを見に行こう 『ガジェット通信』
(執筆者: ろくす) ※あなたもガジェット通信で文章を執筆してみませんか
コメント
コメントを書く