もはやカレーが止まらない! ということで、カレーの鬼と化した筆者がターゲットに選んだのは”カレーの聖地”とまで呼ばれている本の街
「神保町」
で御座います。まあ、せっかく都内に進出するんだし、どうせだったらソレっぽい地域から回ればいいじゃない的な、投げやり感は否めません。
欧風カレーと言えば神保町『Bondy』でキマリ!
カレーと言えば神保町、神保町と言えば”欧風カレー”で御座います。
「欧風カレーってなんなん?」
みたいな知識ゼロの筆者ですが、どうやらこの神保町は欧風カレーが幅を利かせている模様……。なので記事的には欧風カレー1択となるわけですが、正直言って筆者の不安は半端ありません。
とはいえ、とりあえず『Bondy』(以下ボンディ)は神保町でも人気の店なので、スタート地点にこの店を選んだのは間違いではないでしょう。
とりあえず地下から地上に出て『ボンディ』目指して歩きます。
するとどうでしょう?
途中で『神房』なるステーキの店を発見! なんとなく美味しそうなオーラを感じた筆者はメニュー表を見てみました。
「ボンディのカレーを使っているだ…と?」
「うちはカレー自体は作ってないよ」みたいな告白も衝撃ですが、あえて『ボンディ』のカレーソースを使っているとアピールしていると言う事は、もしかして『ボンディ』のカレーと言うか店名には、ある程度のネームバリューがあると言う事の裏付けになるかと存じます。
と、言うのは孔明の罠で、普通に『ボンディ』の系列店かもですね。少々お高いものの、どのカレーも魅力的なので機会をみて訪れようと思った筆者です。
店の入り口も不安をかき立てる要素盛りだくさんで、謎のビルの怪しい階段を上がって2階にインみたいな、ちょっと隠れ家的な所在地に驚きです。
本当にこのロケーションで人気が出るのでしょうか?
ちょっとセレブな欧風カレーの『ボンディ』
やはり『ボンディ』に訪れたなら、最初の一皿は『ビーフカレー』(1480円)が記事的にも常識的にもカレーマニア的にも正解な予感ですが、この
『ビーフカレー』(1480円)
と言う価格設定は田舎者の筆者にとっては、それなりの覚悟が必要かと存じます。
「神保町で働く人々は、そこそこ収入があるのかしら?」
みたいな都会に対する憧れと嫉妬を隠す事が出来ません。まあ、場所柄都内だと家賃も高いんで仕方ないんですけどね。
結果、とりあえず定番の『ビーフカレー』をオーダーし、静かにその時が来るのを待つ事にします。
『ボンディ』初心者にも容赦ないジャガイモの洗礼
しばらくすると何故か”ジャガイモ的な何か”が運ばれて来ました。
「こ、これは一体…」
もしかしたら『ボンディ』の主の実家が”ジャガイモ農家”である可能性は否めませんが、とりあえずサラダ的な何かと解釈したら良いのでしょうか? バターもあるので
「ジャガバター的な何か」
として食べるのが正解なのか、それともカレーと合わせて食べるのが正しいのか、欧風カレー童貞な筆者には判断出来ませんでした。
周囲を見回すと、普通にジャガバターとしてカレーの前に食べる人や、ガン無視して本を読む人、カレーと合わせて食べる人、手をつけずに残す人など多種多様……。
この自由度の高さは、逆に正解を見いだすのが困難と言うか、そもそもが
「なにゆえジャガイモなのか?」
みたいな事の根底をしっかり把握しない事には、手も足も出せません。
結果、とりあえずバターだけ乗せて様子見すると言う、逃げ腰な選択を選びました。
しかし!
ジャガイモは丸いので、乗せたバターが溶け始めると滑ってバターが落下すると言う罠で御座います…
カレーを食べに来たのに、なんでジャガイモで頭を悩ませなければならないのか腑に落ちない筆者ですが、きっとこれが『ボンディ』の儀式なのでしょう。
カレーの聖地で『ビーフカレー』を食す!
筆者が無駄にジャガイモと格闘していると、普通に店員さんが『ビーフカレー』を運んで来ました。
結構、都内だと”ソースポット”にカレーソースと言うかルーを入れてくる事が多いのですが、この『ボンディ』もソースポットで提供されました。
ライスにチーズがオンしている件の是非
さしてトッピング的な何かはオーダーしていないのですが、デフォルトでライスの上にチーズが乗っていました。
カレーにチーズは有りだと思う筆者的には嬉しいのですが、チーズが苦手な人にはどうなんでしょうか?
ライスのボリュームは普通で、これなら男子のランチとしても必要なボリュームは確保されていると思われます。
半端ないビーフ(牛)の存在感に圧倒された!
チーズが乗ったライスの上にソースポットでルーをかけます。この時、ソースポットのアングルや高さを見誤ると
「ソースポットの台座にライスが付いてしまう」
と言う素人丸出しな悲劇が訪れるので、アプローチする際には注意が必要です。さりげなくスマートにキメましょう。
するとどうでしょう?
思ったよりも多くの牛肉様が出て来ました。確かに『ビーフカレー』なのですから、ビーフがあってナンボな世界ですが、この位の大きさの牛肉が入っていると嬉しくなってしまいますね。
部位としては牛バラ(牛さんのバラ肉)がメインでしょうか?
大きくカットされているので、柔らかくなるまで煮込んでも「牛肉の美味しさ」が抜けていません。なるほど、これなら1500円でも納得出来るかもですね。
ヨーロッパで学んだブラウンソース
『ボンディ』のカレーのルーツは、初代がフランスでアルバイトしていた時に学んだ”ブラウンソース”がベースになっているらしいです。そのブラウンソースにカレーの素材を加え、さらにリンゴを主体として果物や野菜を大量に煮込んだのが『ボンディ』のカレーなのです。
確かに、最初の一口は複雑な甘さが来るのですが、直後にカレー独特の辛み、それもレッドペッパーがガツンと来る感じでした。この甘さと辛さの対比が『ボンディ』のカレーなのかもですね。
さらに乳製品やバターをふんだんに使っているので、レッドペッパーなども結構入ってそうですが、全体的にはマイルドにまとまっています。
『ボンディ』 総評
最初は高いと思った『ビーフカレー』ですが、実際に食べてみたら納得出来る値段でした。バターや生クリームも安くはないし、あの大きさの牛バラ肉をふんだんに使えば、このくらいの価格になってしまうのも仕方ありません。
また筆者が謎に思っていた”欧風カレー”の正体も、ブラウンソースをベースに仕上げたカレーと言う事で理解出来ました。
と、言う訳で”欧風カレー”を食べた事が無い人は、まずこの『ボンディ』の正統派欧風カレーを最初に食べる事をオススメしたいですね。
きっとこの味が欧風カレーの”ど真ん中”と思われるので、ひとつのベーシックスタンダードとして、自分の記憶に刻むと良いでしょう。
それでは、是非みなさんも神保町で『ボンディ』の『ビーフカレー』を食べてみて下さい。
『Bondy』(ボンディ)
東京都千代田区神田神保町2-3 神田古書センター2F
営業時間 11:00~22:00
定休日:年末年始
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